今回は「確定申告の正しい知識」についてお話していきたいと思います。

しっかりと正しい知識を持って、計画的に行えば心配することはありません。2021年の確定申告の期限は2月16日(火)~3月15日(月)となっています。　

新型コロナウイルスの影響で今年も期限が延期する可能性がありますが、後回しにしないために3月15日(月)までだと思って行動しましょう。

税務署の混雑を避けたいのであれば、1月中に税務署に相談したり、ネットでできるe-taxで確定申告を提出することをおすすめします。

ちなみに僕はいつも12月末の時点でほぼ終了しています。

では、そもそも確定申告とは何なのか解説します。

確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額と、それに対する所得税等の額を計算し、申告期限までに確定申告を提出して、源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金などとの過不足を精算する手続きです。

要するに、控除や経費などの「出たお金」と、収入などの「入ったお金」を自己申告することです。

ここで控除についてお話します。税率とは収入にかかるのではありません。収入からいろんな控除や経費を差し引いた後の課税所得に対して税率がかかり、税額が決まります。

例えば、ふるさと納税を行うと控除額が増えますので、その分の課税所得が減り税金がお得になります。

確定申告について僕が言いたいことは、とてもシンプルだということです。控除や経費などの出たお金と、収入などの入ったお金を差し引いて、課税所得がいくらなのか計算するだけです。

確定申告=怖いものとイメージする人が多くいますが、実際はそんなことはありません。

サラリーマンで一箇所から給料を受け取っている人は、源泉徴収という形で既に税金が徴収されています。源泉徴収とは、給料からざっくりと税金を引いておくことです。例えば年末に税金の徴収をまとめて行っていたら、もし社員が突如として蒸発した場合、所得税や住民税はどうするの？という話になります。そうならないように事前に給料から税金を取っておきます。

ただし、事前に取っておく金額がざっくりとしたものなので、税金を取りすぎてしまうケースがあります。それを修正するためのものが年末調整です。

続きまして、「確定申告あるある、みんなが知りたいこと」をイラストともにご紹介します。

よくいただく質問として、「これは経費になりますか？」と心配される人が多くいます。
経費になるかどうかを判断するには、「自分の所得に関係しているお金なのか？」を考えましょう。

経費かどうかは自己申告ですので自分が決めることです。ただし、第三者である税務調査員が納得する内容であるかが重要になります。

では税務調査員の判断基準についてですが、彼らも同じ人間ですので、友達に説明をして、自分の所得に関係しているお金である経費だと納得させられるかどうか考えればいいです。

おすすめのやり方として、頭の中にミニセカニチを置いてみてください。ミニセカニチに経費の説明をして納得させられれば経費になる。一方で、自分の所得に関係しておらず、納得させられなければ経費にならないというシミュレーションをしてみましょう。

次によく聞く相談として、「領収書を紛失してしまいました...」というものがあります。

何度も言うように、確定申告は自己申告です。なので、事実としてお金を使ったのならば、出金伝票という紙に手書きで書けば大丈夫です。

出金伝票とは、日付、金額、支払先などを明記するものです。こちらは文房具屋やAmazonで150円ほどで買うことができます。

また、出金伝票に手書きで書くことが面倒だという方は、Excelに日付や金額、支払先などを入力して提出することも可能です。

確定申告に関してわからないところが多くあると思いますが、税理士に無料で相談することができますので、こちらも有効に活用しましょう。

例えば、港区の区民センターで税理士による相談会が1月末から行われます。2月16日の確定申告受付開始からは混雑が予想されるので、その前から無料で相談をしましょう。

自分の人生が大切だと思っている方は、しっかりと逆算をしてスムーズに確定申告を行いましょう。2月16日を過ぎたらものすごく混みますので、だから僕は1月の時点でアラートを出しているわけです。

さらに、ネット上で国税庁の確定申告書等作成コーナーというものがあります。画面の指示に従って簡単に確定申告書を作成することができます。
「確定申告書等作成コーナー」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/06_2.htm

無料で相談を聞いてくれたり、ネット上で簡単に確定申告書を作成できるサイトがあります。国税庁や各地域の税務署は確定申告に対してしっかりとしたシステムを提供してくれています。

それにもかかわらず、分からないとか怖いと言うのは、もはや自分の怠慢です。これを機に習慣や考え方を改めてみてください。

はい、しかも全部「無料」です。ですが、確定申告の期限である2月16日以降は混み合いますので、それよりも早い行動を心がけましょう。

ちなみに僕は法人を2つ持っていますので、個人の分と合わせて確定申告書（決算資料）が3つ必要になります。僕は井上さんという税理士と顧問契約をしており、彼に確定申告書を作成してもらっています。

堀江貴文さんが以前から「税理士を外注できないのであれば、その事業はうまくいっていない。」と言っていました。僕が大学生の頃に読んだ本に書いてあったのですが、堀江さんは「確定申告を自分でやったことは一度もない。税金に関しては税理士に全て丸投げできるほど事業で稼がないといけないんだ」と強烈に述べていたことを記憶しています。

堀江さんの言っていることは正しくて、お金よりも時間が大切なので、税理士にお願いした方がいいです。なので、僕は個人も法人も税理士の井上さんに丸投げしています。

ちなみに、良い税理士の見分け方についてご紹介します。

まずはダメな税理士についてお話ししますが、固すぎる税理士と、柔らかすぎる税理士の2人はダメです。

税理士が存在する意味として、税務調査が来た時にしっかりと戦ってくれるためです。言わば守護霊のような存在です。固すぎる税理士は、税務署と揉めたくないのでなんでもNGと言ってしまいます。一方で、柔らかすぎる税理士はなんでもOKと言ってくれるのですが、いざ税務署と揉めた際に責任転嫁して逃げてしまいます。

逆に良い税理士は、経営者のことを心から応援してくれていて、適切な答えを一緒に考えてくれる税理士のことです。
とにかくあなたの事業をサポートしますよというスタンスを持ってくれていることが大事な点です。

井上さんのサイトを是非一度見てみてください。
http://takeoffer-ac.com/?page_id=7

今回どうしても皆さんに知って欲しい一冊の本があります。

『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください！』という、税理士の大河内薫さんと漫画家の若林杏樹さんが描いたマンガです。
https://amzn.to/3mija2D

こちらはマンガなので誰でも簡単に読むことができます。内容もイラストもわかりやすいですし、確定申告を個人で行わないサラリーマンの方にも絶対に読んで欲しい一冊です。

本当はこの本に書かれている税金に関する知識は学校で教わるべきなんです。しかし、実際は教わることはありません。なので、日本国民全員がこちらの本を読むべきです。

日本人は、確定申告が怖いとか、税金や投資が分からないという人があまりにも多すぎます。それは義務教育でお金に関する教育をしていないことが問題だと思います。

僕は全員に貧乏人から脱出して欲しいと考えています。貧乏人から脱出することは簡単で、「習慣を変える」ことが大切です。

毎日ハンバーガーを食べ続けてしまえば太ってしまうように、習慣はあなたの人生を形作ります。毎日意味もなくスマホをいじっていたり、特に見たいわけでもないテレビをずっと見て時間を消耗するのではなく、まずは習慣を改めてみてください。

具体的に何をすれば良いかというと、4つ提案させてください。

①1000円でも良いから投資。
その1000円の値が上下した時に世の中に何が起きたのか興味を持ち始めます。

②給与明細を必ず見る習慣。
住民税や所得がいくらなのか、毎月何にお金を使っているのか気になり始めます。そうしたら住民税ってなんだろうと、お金に関しての興味を持つ習慣がつき、貧乏人から脱出することができます。

③投票に行く。
日本の投票所は必ず近所にあります。アメリカは国土が広すぎて投票所が遠いので郵便投票を活用するしかありません。日本は恵まれた環境で投票ができますので、自分たちの税金のために絶対に投票にいきましょう。

僕が選挙について授業をした記事に詳しく書いていますので、見てみてください！
https://pencil.schoo.jp/posts/mKbK91rL

④最後に、世の中の広さを知ろうとする。
地球は広いです。なのに人は同じ職場、同じ友人、同じ家を繰り返して生活しています。それが社会の全てだと思ってしまいますが、世の中もっと広いので、その広さを知ろうとする習慣を持ってください。

この4つの習慣を行うことで、あくまできっかけですが、必ず貧乏人から脱出することができます。確定申告や税金などに対して無駄な恐怖を感じるのではなく、まずは知ろうとすることから始めてみてください。

ありがとうございました！
今までの授業で扱った資料を全て公開しています。よければこちらからご覧ください！
https://note.com/sekanichi/n/na47dd2e5e081