目次
- 部下が動かないのは「価値観」のせい
- 毎日10分でできる壁マネジメント3つのルール
- 行動ルール設定
- 介入ルール設定
- フィードバックルール設定
2022.08.29
部下が思うように動いてくれない。テレワークが導入されて余計にマネジメントがしづらくなった……。内心このような悩みを持っているマネジメント層の人たちは少なくないはずです。
大企業から中小企業に至るまでの行動改革始動を行う、山北陽平氏が行動分析学に基づいたその内容は非常に効果的なうえ、シンプルで誰にでも実践可能なマネジメント・メソッドを伝授します。
※この記事は動画『部下やチームが期待どおりに動く「壁マネジメント」術』を再編集しています。
さて、ここからは壁マネジメント術実践編です。 毎日10分でできる壁マネジメント、その3つのルールが以下になります。
ステップ1.行動ルール設定(中間成果・最終成果)
ステップ2.介入ルール設定 ステップ
ステップ3.フィードバックルール設定
順番に解説していきます。
1,行動ルール
目標は、見積獲得件数や退社時間など結果としてデータに現れるもので、相手の反応や運によって達成確率が変わります。
一方、ルールは「やろうと思えばできること」。顧客への電話件数や訪問件数、組み立て手順のルール徹底などは確率によらず自分の意識次第で100%達成できるはず。そのようなルールを定め、部下に言い訳の余地を与えないことが重要になります。
2,介入ルール
続いて実践すべきなのがステップ2の「介入ルール」。こちらは、部下に行動をやり切らせるため、マネージャー自身が守るべきルールです。
介入ルールには行動する前に実践する「リマインド型介入」、行動後に実践する「アフター型介入」、行動の累積データをもとに実践する「累積型介入」があります。
リマインド型介入は朝、アフター型介入は夕、部下ひとりにつき2分で良いので毎日実践することを推奨します。 そして、週ごとにデータを基にした累積型介入を行います。
「介入は相手に『わかってます』といわれるくらいでちょうどいい」と先生。それだけ人の行動を変えるにはインパクトと回数が必要だということです。
3,フィードバックルール
最後、ステップ3の「フィードバックルール」は「好子(こうし)」「嫌子(けんし)」という行動分析学上の考え方に裏打ちされています。
簡単にいうと、好子はメリットのあるFB・承認するメッセージ、嫌子は叱ること・非承認のメッセージです。 フィードバック時に好子のメッセージを与えられることで行動は強化され、嫌子のメッセージにより逆の効果が発揮されます。
これらのメッセージをしっかりと伝えることにより部下の価値観の変容を促すことができるのです。 また、壁マネジメントにおける行動計画や結果の確認を行う上で、Excelやスプレッドシートの活用も有効です。
その名の通り一日の行動計画を時間ごとに記載し場合によっては行動数も記載するのがその使い方。
「最終目標」「中間成果」「行動ルール」についてメモする欄も設けることで、認識の擦り合わせを丁寧に行うこともできるでしょう。 ぜひ、壁マネジメントの考え方を取り入れいれて、部下の成長と業績の向上を目指していきましょう!
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部下が思うように動いてくれない...。それは何故でしょうか?
人は生まれや経験から一人一人の価値観を形成しています。部下が動かないのは過去の体験によって『やらなくても良いという価値観』や『自分で選択しても良いという価値観』」を持っているからです。
そんな部下の行動を変容させるには、その価値観を受け入れ、変化させるしかありません。新たな体験により必要な行動をとるための価値観を身につけてもらうのです。
ここで、「壁」マネジメントが効力を発揮します。壁マネジメントとは、「行動ルール」「介入ルール」「フィードバックルール」を持つことで、マネージャーが壁となり、部下の望ましくない行動を止めることです。
このマネジメント手法を身につけるべき人物像は、「指示だけマネージャー」。 その名の通り、「これ、やっといて!」という指示だけだして、その後の行動の流れのマネジメントに手を付けていないマネージャーを指します。
マネージャーがこの状態では部下の行動の流れは変わりません。人は働きかけがなければ現状維持を選びがちです。 そこで壁マネジメントが効力を発揮します。
「壁」を設置すべきなのは「結果の出ない望ましくない行動」の前。部下の行動の流れを手前でせき止めることで、成果へとつながる「結果の出る望ましい行動」へと誘導するのです。