目次
- デザイナーはどのように「デザイン」を考えているか
- 「企業デザイン」をする上で知るべきデザインの構造
- こんなことが学べた! 授業のポイント
2020.02.13
「企業デザイン」が求められる時代。非デザイナーにとって、「デザイン」といわれると、別次元の話のように思え、難しく感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
本授業の講師は、株式会社ツクルバのCCO(チーフ・コミュニティー・オフィサー)中村真広先生。
働く場からコミュニティまで一貫してデザインすることを得意とする中村先生が、デザインをどのように捉え、コミュニティデザインを行っているのかということを教わりました。非デザイナーの方々にも「企業デザインの考え方」を一から知ることができたはずです。
ここでは、授業でとりあげたポイントのなかから一部を紹介します。
次に中村先生は、企業デザインを理解するために、今の社会で求められている「デザイン」について解説します。
いわゆる非デザイナーが想像する「デザイン」は、グラフィックや空間、映像、UI、アプリなどのデザイン。
このデザインという領域が今は拡張されており、ユーザーのサービスやシステム全体のデザイン、さらに俯瞰で見ると企業活動におけるビジネスモデル、各事業のエコシステムのデザイン。
最終的には、ソーシャルインパクトや社会モデルの設計も、「デザイン」として求められています。
中村先生が思う企業デザインとは、これらのデザインを図のように「連続的な入れ子関係をつくりながら企業の『輪郭』を描くこと」と定義されます。
中村先生は、企業の「輪郭」を描くための方法として、社会と会社の間にあるものを言語化することが大切な要素のひとつと話します。
言語化のために、よくいわれるのが「VISION」と「MISSION」。中村先生は、このように考えます。
1)VISIONは「Do」。時間軸を伴うあり方で、いつまでにこんな会社になってこんな社会を作るというもの。
2)MISIONは「Be」。どうありたいのか、そして普遍的に追及するあり方を示すもの。
授業では、株式会社ツクルバのVISIONとMISSIONを、背景とともに紹介しています。みなさんの会社やプロジェクトでは、どんなVISIONとMISSIONを描きますか? 動画を参考に考えてみましょう。
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まず前提として、中村先生による「デザインの考え方」を見ていきましょう。お題を与えられたとき、頭の中ではこのような動きでデザインが考えこまれます。
1) 点のように浮かんだアイデアを、ゾーニングして境界をつくり、まとめる
2)境界で分けて寄せ集めた集合体に輪郭が生まれてくる
3)少し引きで見て、相対化していくと、「こういうものが作りたいんだ」という概念が生まれてくる(=コンセプトが作られていく)
4)見いだした概念を、今回のお題の文脈にのせて、はまるか確認する
以上が、中村先生によるデザインの考え方です。