目次
- オンライン上のコミュニケーションで重要な“明るさ”
- 見た目の印象を一気に変える4ポイント
- 言語・聴覚面で重要な「間」の取り方
2020.12.28
コロナ禍をきっかけに私たちの日常に入り込んできたのがオンライン上でのコミュニケーションです。そんななかでさまざまな困りごとを抱えているという声をよく聞きます。例えば、オンライン上では伝わる情報量が少ない分、自分の印象が悪くなってしまわないかと心配になった覚えはないでしょうか?
そんな課題の解決につながるのがSchooの授業『ひと目で好かれる・信頼される、印象をよくする話し方』。全日本空輸株式会社(ANA)でグランドスタッフとして勤務し最重要顧客DAIAMOND会員専用カウンターのサービス・教育訓練インストラクターを務めた経験を持つコミュニケーションのプロ、桑野麻衣先生による人気授業シリーズ『オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方』の第3回です。
先生の用意した実例とともに、オンライン上で印象を高めるノウハウを学んでいきましょう!
明るさというキーワードを起点に“オンラインでの印象(視覚)が一気に変わるポイント”として先生は以下の4つを列挙します。
①画面の明るさ
②画面上に映る範囲の顔の大きさ
③目線の高さ
④背景の重要性
以下の画像は先生の実際のオンライン通話時の画面のスクリーンショットです。上は「スタンド&ライトなし」で下は「スタンドあり&ライトなし」。スタンドを設置して目線を合わせただけで大きな違いが生じることが一目でわかるのではないでしょうか。しかし、まだまだ顔は暗い印象です。
つづいて提示されたのが以下のスライド。上が「スタンド&ライトあり、黒ジャケット」でしたが「スタンド&ライトあり、白ジャケット」です。
先生はオンライン会議のときは顔が明るく見えるようにダークカラーはあまり持ってこないように意識していると話します。確かに、白ジャケットの画面の方が、顔がはっきりと明るく血色良く見えていますね。写真を撮るときのレフ版のような役割を服が担ってくれるのです。
先生はオンラインでの講演を行う際はオンライン会議ツールを立ち上げてその画面を見ながらメイクしているとのこと。オンライン上のやり取りに合わせて“見た目”も整えるべきということは肝に銘じておきましょう!
外見の次は「言語/聴覚」面で気を付けるべきポイントに話題が移ります。
ここで先生から受講生に向けて「あなたがオンラインで印象(言語/聴覚)を良くするために工夫していることを教えてください」という問いかけが行われました。
リアルタイム受講生ならだれでも書き込めるタイムラインに並んだのは以下のような回答です。
・ゆっくり・はっきり話す
・クッション言葉を加える
・声をワントーン上げる
・事前に発声練習をする
・相槌を増やす
それぞれに意見に細かにアドバイスを加えたうえで、先生が今回メインで取り上げるのが“オンラインで難しくなったといわれる「間の取り方」”です。
間とはそもそも“目の前にいる聞き手のための時間”だと先生。「プレゼンがうまいと思われたい」「自分の話術を見せつけたい」という思いで間を作ろうとすると不自然になってしまいがちです。そのため、まず“相手のために間を作る”というマインドセットを行うことを先生はおすすめします。
間をうまく使いこなすためには「3つの種類」を意識すべきだと桑野先生。間には、以下の3つの種類が存在するのをみなさんは知っていましたか?
①強調
②問いかけ
③整理
強調は「ここは絶対に伝えたい!」という部分の直前に作る間です。学校の先生が「ここテストにでますよ!」などと強調する場合に使いますね。問いかけは相手に質問の回答を考えてもらうためにつくる間です。整理は講義やスピーチなどの際に使われることが多い間で、相手に頭の中で話の内容をかみ砕いてもらうためにつくられます。
この中でも「『問いかけ』の間は初心者でも実践しやすい」と先生。わかりやすく会話のボールが相手に渡るので堂々と待つことができるというのがその理由です。みなさんも明日からの会話でまずは「問いかけ」の間を使ってみましょう!
先生は受講生から話すスピードをどのくらいにすべきか苦慮しているという声が上がっていたことを指摘し、「話すスピードが速くても間があればいいんですよ!」と語ります。相手に伝えるために話すスピードを意識して遅くしている人もいるはずです。しかし、先生は話すスピードはあまり落とさず間を作ることで話の内容が伝わるようにする方が良いという考えを持っているそうです。
「話すのが早くても“信頼感がある人”という印象を与えられるのは、間の使い方がうまい人だ」と先生は指摘します。
「オンラインで相手がカメラオフだと『間』が怖い」というリアルタイム受講生の声を取り上げ、先生は「間を作るにあたって重要なのは『理由』だ」と話します。理由がない間を作ると「単に言葉に詰まっている」と受け取られる可能性もあります。だからこそ、理由をはっきりと述べてから間を作ることができる「問いかけ」が初心者の実践には最も適しているのです。
文=宮田文机
「見た目」と「言語/聴覚」という2つの観点からオンライン上での印象を良くするために必要なポイントを学びました。「この場合はどうしたらいいの?」という疑問が浮かんだ方は録画授業を最初から視聴してより学びを深めるとともに、シリーズの第1回・第2回・第4回の授業で別の視点からオンライン上でのコミュニケーションを考えることをおすすめします!
『オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方 第3回 ひと目で好かれる・信頼される、印象をよくする話し方』
http://schoo.jp/class/7477/room
『第1回 オンラインとオフラインで変わること、変わらないこと 』
http://schoo.jp/class/7475/room
『第2回 どんな状況でも好かれる・信頼される、よい関係を築く話し方』
http://schoo.jp/class/7476/room
『第4回 はっきり言っても好かれる・信頼される、上手に伝える話し方』
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オンライン上でのやり取りで印象力を高めるためのポイントとしてまず紹介されたのが「明るさ」です。「オンライン上のコミュニケーションでは“明るさ”がこれまで以上の価値になるんです」と桑野先生。先生がそう考えるようになったのが、今の世の中で評価されている人に“ポジティブさ”が共通しているという気づきがあったからです。人気の芸能人やYouTuberを思い浮かべると、多くの場合ポジティブさが想起されるのではないでしょうか。
コロナ禍でほとんどの人が不自由を強いられ、ネガティブになりがちな中で「ポジティブさは大きな価値になっている」と桑野先生は語ります。桑野先生が人気YouTubeチャンネルのコメント欄をリサーチしても、「元気をもらった」という趣旨のコメントが多数見られたとのことです。