目次
- 経済を理解するためには何を学べばいいのか
- 初心者が経済を勉強するときの注意点
- 初心者におすすめの経済の勉強方法
2021.09.30
経済の仕組みを理解することは、社会人の方やこれから社会にでる学生にとって大いに役立ちます。しかし、その一方で経済の勉強といっても何から手を付けていいかわからず、ハードルを感じてしまっている方も少なくないと思われます。
そこでこの記事では、これから経済の勉強をしたいと考えている方に、勉強の手順やポイントについて解説します。
経済に関する勉強をより効果的に行うためには、いくつか抑えておきたい注意点があるので、ここで解説します。
経済理論を学ぶだけでは意味がないことを理解しておく
ミクロ経済学やマクロ経済学を学び始めると、数式などを用いたさまざまな経済理論が登場します。この経済理論によって現実の経済で起こる事象を説明しているわけですが、全ての事象を説明できるわけではないことを念頭に置いておくことが大切です。
理由として、前述した経済学は「全ての人間が合理的な行動を取る」ことを前提としていることが挙げられます。
例えば、家から100m先のスーパーでりんごが1個100円で売られており、1km先のスーパーでは80円で売られていた場合、全ての人が1km先のスーパーまで買いに行くといったことです。しかし、実際に全員が価格の安さだけで遠くのスーパーまで買いに行くわけではありません。
人間は非合理的な行動を取ることが多々あるため、「全ての人間が合理的な行動を取る」ことを前提とした経済理論通りにはならないことが多いのです。
全ての人間や企業の行動が経済学を学ぶことで理解できるわけではなく、大よその動きを考えるための基礎として捉えておくことが良いでしょう。
ニュースを読むだけでは経済の知識は身に着きづらい
経済の勉強となると、経済系のニュースを読めばいいと思いがちですが、それだけでは経済を理解することは非常に難しいと言えます。
なぜなら、ニュースなどで見る経済の出来事はあらゆる要素が複雑に絡まっていることが多いためです。重要なことは、出来事が起こった因果関係を理解することです。ニュースで報じられる出来事は、言わば結果の部分であり、要因を理解するためには前述した経済学や場合によっては歴史の知識も必要になることもあるでしょう。
より正確に経済を理解するためには、ニュースを読むだけでは不十分であり、しっかりとした知識を身に着けていくことが重要です。
継続的な学習が必要
経済に関する勉強は一度学んでしまえば終わりというわけではありません。経済は日々変化しているため、常に自分の知識をアップデートしていく必要があります。
場合によっては、前述したミクロ経済学・マクロ経済学以外の分野である、環境経済学や行動経済学を学ぶ必要性も出てくるかもしれませんし、経済学以外にも税務や財務といった知識も必要となってくることもあります。
初めのうちは一つの分野を集中して学習し、必要に応じて他の分野も学んでいくという継続的に学習する姿勢が大切です。
経済を学ぶ方法はさまざまです。ここではおすすめの勉強方法と初心者でも取り組みやすい理由について解説します。
本で勉強する
最もオーソドックスな勉強方法は本です。経済学などの本は、専門的な記述が多く初心者には難しい内容であるイメージかもしれません。しかし、昨今では初心者の方にもわかりやすく解説されているものが多く出版されています。簡単な表現であることはもちろんのこと、イラストや図版で視覚的に捉えやすいものや、マンガで書かれたものもあります。 特にストーリー仕立てで解説されているものは、内容の整理が容易で読みやすいと評判が高いため、まずはそういった本から読み始めることも良いでしょう。
わかりやすく解説されたサイトで勉強する
学習にかかる費用をできるだけ抑えたいという方は、インターネットで経済について解説されているサイトを活用することも方法の一つです。
例えば、日本証券業協会では「金融経済学習ナビ」というページを運営しており、経済全般に関する情報や投資やマネープランといったお金にまつわる知識をわかりやすく解説しています。また、このページでは一般の方向けにセミナーも開催しており、より深く学びたいという方にもおすすめです。 インターネットの情報はどうしても信頼性が欠けていることも少なくありません、日本証券業協会といった公的機関が運営しているサイトであれば安心して学ぶことができるでしょう。
YouTubeでの勉強も可能
昨今ではYouTubeでも経済ニュースなどについて解説する動画を投稿する方も増えてきました。動画であれば、本やサイトを自分で読むのとは異なり頭に入りやすいため、字を読むことが苦手という方におすすめです。また、前述したミクロ経済学・マクロ経済学についても、授業形式で解説されていたりもするので、本での学習で行き詰ってしまった際に視聴することもよいでしょう。
ただし、特に経済ニュースの解説動画に多いのですが、投稿者の主観が混じっていることがあり、投稿者の意見に対しては取捨選択が必要です。
Schooでは経済の勉強をしたいと考える方に向けてオンライン学習コンテンツをご用意しています。
経済に関する基礎知識を網羅的に学びたい方や応用的な知識を学びたいという方にはおすすめです。 また、経済に関する最新の動向なども随時アップデートしてお届けしており、継続的に学習できるようなサービスとなっています。
個人プランでは月額980円で5,000本の動画が見放題ですので、興味のある方はぜひ検討してみてください。
経済を理解するためには、基礎として経済学を学ぶことが必要となってきます。
難しそうなイメージがある経済学ですが、最近は初心者向けにわかりやすく解説されたコンテンツも増えてきており、勉強しやすくなっていると言えるでしょう。
ぜひ自分に合った勉強方法を取り入れて、経済に対する理解を深めていってください。
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結論として、経済を理解するためには経済学について理解することが必要です。経済学というと、大学の授業で学ぶことが一般的であるためハードルを感じてしまう方もいるかもしれませんが、独学や社会人になってから学ぶことも十分可能です。 ただし、経済学といってもさまざまな分野があるため、ここでは代表的な2つの経済学とその特徴を解説します。
ミクロ経済学
経済学の分野で最も代表的なものがミクロ経済学です。ミクロ経済とは、家計(個人)や企業を最小の単位として、その行動や意思決定がどのようにされているのかを扱う領域のことです。ミクロ的な視点から経済分析をすることから、ミクロ経済学と呼ばれています。家計や企業といった最小単位の経済主体の行動に焦点を当て、市場でどのように価格が決まるのか、資源がどのように配分されるのかなどを研究します。
例えば、商品をどれくらいまで値下げすれば売れるようになるのかといった、価格が決まる仕組みもミクロ経済学で学ぶことができます。
マクロ経済学
前述したミクロ経済学とは対になるような分野がマクロ経済学です。マクロとは「巨大」という意味があり、国や政府といった大きな経済主体全体の動きを考える経済学です。例えば、ニュースなどでよく耳にするGDPや物価指数などの計算をするためにマクロ経済学が活用されています。他にも失業率や円高・円安といったニュースもマクロ経済学の要素の一つであり、われわれが日常生活で「経済学」と捉えているものは、マクロ経済学であることが多いのです。
そのため、普段のニュースで報じられている内容を理解できるようになりたいと考えている方にはマクロ経済学を学習することが欠かせないと言えます。