目次
- 日々のルーチンワークは「自動化のチャンス」
- Google Apps Scriptで自動化できる3つの事例
- 「自動化」学習の前に意識しておきたい心がけ3ポイント
2022.02.17
タスク管理や数字の集計など、単純作業に日々何時間も使ってはいませんか? それらはすべて、「自動化」できるかもしれません。
Schooの授業『「それ、自動化できちゃいます」タスク管理もゴミ出しも。LINE、Slackに届くリマインダーで解決』は、「MC」兼「学び手」である、SNSマーケター/モデル/ライターの竹本萌瑛子さんとともに、初心者でも明日からできるタスク自動化について学べる内容となっています。
講師は「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」を主宰する、一般社団法人ノンプログラマー協会代表理事の高橋宣成先生。
本記事では、授業の内容のハイライトをテキストでお届けします!
「あなたは、どんなGoogle社のアプリケーションをよく使っていますか?」
これが高橋先生の2つ目の質問です。竹本さんは、カレンダー、経費精算、マップなどもはやGoogleのアプリケーションは不可欠なものになりつつあると語ります。ほかにもフォームやスプレッドシート、メールなど普段から活用しているという方は多いでしょう。
これらのアプリケーションを操作するためのプログラミング言語が「Google Apps Script」です。Google Apps Scriptを使ってGoogleアプリケーションの操作を自動化することで、時間の価値を高めていきましょう!
具体的なできることとして授業では3つの事例が紹介されました。
1つ目が「カレンダーデータ分析ツール」。カレンダーは基本的に未来の予定を記入するために使うものですが、そこに残された記録は自身の時間の使い方やルーティンを知るうえで非常に役立つデータでもあります。そこでカレンダーのデータをスプレッドシートに転記して分析するというのが今回の事例。転記を自動で行わせるために、Google Apps Scriptを記述します。授業では、実際のツールのデモ操作も行われました。
2つ目が「日報下敷き作成ツール」。スプレッドシートに用意したテンプレートを改変する形で日報を作成し、「トリガー」という機能で所定の時間にGmailを開けば下書きがすでに出来上がっているという状態を作ります。こちらも授業では実際の画面でデモが行われました。竹本さんも「スプレッドシートに日中メモを残し、それが下敷きとして転記されるまでを自動化できる」という機能の便利さに感嘆の声を漏らしました。
3つ目が「ゴミ出しLINE bot」。ゴミ出しの予定をLINEで通知してくれるツールです。燃えるゴミ、資源ゴミなど条件設定を行うことも可能であり、アプリケーションを外部プログラムから操作する仕組み“API”を活用しています。普段からよく用いられることの多いツールと接続できるということでプログラミングを学ぶモチベーションも高まるのではないでしょうか。ほかにもAPIを使えばSlack、Chatwork、Twitter、kintoneなどさまざまなツールとGoogleのアプリケーションを連携させることが可能です。
リアルタイム受講生からは「Amazon Echoへの操作もできるのでしょうか?」とほかの活用法についての質問も飛び出しました。高橋先生自身は“やったことがない”と話しますが、できる可能性はあるということです。まずは自分が連携させたいツール、使い方を考えてそのゴールを達成するために学習をスタートすると、モチベーションが維持されやすいかもしれません。
「紹介した3つのうちどれをやってみたいですか?」
上記が、授業最後の先生からの受講生への質問です。竹本さんはひとつめの「カレンダーデータ分析ツール」に特に感動し、取り入れてみたいと思ったとのこと。3つ全部覚えてみたいというコメントも多数タイムラインに寄せられました。
「Google Apps Scriptはノンプログラマーにおすすめです」と高橋先生。通常、プログラミングをスタートする前には特定のソフトをインストールするなど環境構築が不可欠ですが、Google Apps ScriptならGoogleのアカウントを作成して、エディタを開けばすぐにプログラミングをはじめられます。また、無料で使えるというのもうれしいところです。
ただし、学習前には意識しておきたい心がけもあります。高橋先生がノンプログラマーのみなさんに提示したのが以下の3ポイント。
1.180~300時間の学習時間+継続
2.他の選択肢の検討
3.学習と実践の環境
プログラミングスキルが実際に身につくまでにはある程度の時間が必要であり、また自身の業務やGoogle側の仕様変更により知識のアップデートが必要な場面もあります。だからこそ、先を見越して学習計画を立て、計画的に学び続けることが大切なのです。また、Google Apps Script以外にもMicrosoft VBAなど自動化に適したプログラミング言語はさまざまに存在します。職場でGoogleのアプリケーションの使用が禁止されているといった場合でもあきらめず、自身の環境にあった選択肢を探してみてください。
また、周囲のプログラミングについての理解が不十分だったりモチベーションが低かったりする場合、孤独感が感じられ学習意欲が削がれることにつながるかもしれません。そのような可能性があることをあらかじめ心がけて、学習を継続できる環境をときに周囲とコミュニケーションを取りつつ作り上げていくことが重要だと、高橋先生は語りました。
さっそく、Google Apps Scriptの学習をはじめたくなったのではないでしょうか。そのモチベーションの火を絶やさないよう、ぜひSchooのコンテンツも活用しながら学習を進めていきましょう!
文=宮田文机
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「あなたのお仕事に『ルーチンワーク』はありますか?」
高橋先生の、授業最初の受講生への質問がこちらです。竹本さんは、SNSマーケターとしての毎日のSNSへの投稿や、前職での日報・週報の作成を自身のルーチンワークとして挙げました。ほかに、リアルタイム受講生から寄せられた回答は以下の通り。
・Excel入力
・見積作成
・受注処理
高橋先生は他にもリマインド通知やデータのフィルタ・コピペ、メールの作成・送信などをよくあるルーチンワークの例として掲げ、このようなルーチンワークを「自動化のチャンス」と言い換えます。
なぜなら、“コンピューターはルーチンワークが得意だから”。高速かつミスせず、また疲れずに同じ作業を繰り返すことができます。
そして、そのコンピューターに指示するための手法が「プログラミング」なのです。
ルーチンワークを自動化して余った時間は「スキルアップ」に当てましょう。その時間でさらに高度な自動化スキルを身につけることで成長の好循環を生み出し、「時間の価値」をどんどん高めていくことができます。