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2021.12.23

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どうなる、給付金・クーポン券問題! 政権のイメージダウンにつながるサラミ戦略とは?

どうなる、給付金・クーポン券問題! 政権のイメージダウンにつながるサラミ戦略とは?

昨今、SNSを中心に各メディアで話題になっている給付金・クーポン券問題。方向性が二転三転したことで「結局どうなるの?」という声も増えつつあります。

もちろんこの問題は、12月10日(金)配信の『田中秀臣の最新経済ニュース(2021年12月号 第1回)』でも取り上げられました。講師を務めるのは、経済学者の田中秀臣先生です。先生は給付金・クーポン券問題をどのように解説するのでしょうか。

目次

  • 岸田政権は “サラミ戦略”の影響を受けやすい!?
  • 給付金・クーポン券問題とサラミ戦略

 

 

岸田政権は “サラミ戦略”の影響を受けやすい!?

まず先生が給付金・クーポン券問題について解説する前に取り上げたのは、岸田政権の特徴について。田中先生は現政権の特徴を「スローガン政治」と表現します。

 

ここでいう「スローガン政治」とは、「新しい資本主義」「デジタル田園都市構想」「成長と分配」といったスローガンは立っているものの、それぞれの軸がざっくりしすぎていて肝心な政策の具体的な内容が見えづらい政治を指しています。

 

先生曰く、第二次安倍政権時は「アベノミクス」が、菅政権時は「アベノミクスの継承+規制緩和の強化」が明確な軸となっており、政策の内容自体も分かりやすかったとのこと。

 

 

また「このスローガン政治は『サラミ戦略の影響を受けやすい』という特徴がある」と述べる先生。サラミ戦略とは、規模感が小さく政策の本質とは関連性が低いにも関わらず、内容が具体的であるがゆえに国民の興味・関心を引きやすい論点を、大きな問題として投げかけて政権のイメージダウンを図る戦略のことです。

 

その最たる例は「給付金・クーポン券問題」で、また「矢野事務次官論文問題」も関連するものだということです。まず後者から見ておきましょう。

 

「少し前に、矢野事務次官論文問題が大きな話題になりました。確かに論文の内容は不届きだったと個人的にも思いますが、その論文が現政権の政策に直結しているかなんてわかりませんよね?ただ当時は、この論文問題が岸田政権のイメージダウンにつながったと考えられているんです」

 

外交ボイコット問題、石原伸晃内閣参与(辞任)問題も程度の差こそあれ「サラミ戦略の典型的な例である」と先生は語ります。その中でも最も代表的なサラミ戦略は、やはり給付金・クーポン券問題。

 


給付金・クーポン券問題とサラミ戦略

 

具体的に、給付金・クーポン券問題のどのような点がサラミ戦略と関係しているのでしょうか。まず先生は、上のスライドを用いて本問題のこれまでの大まかな流れをおさらいします。

 

そもそも、10万円給付金案を公約として掲げていたのは公明党でした。その案が現政権に提出され、自民・公明両党との調整の後、所得制限や現金とクーポンで2回に分けて支給するという形へと変わっていきました。

 

そして昨今、SNSやワイドショーを中心に批判の的となっているのが、クーポン支給にかかる事務経費問題です。その額は約900億円。「別にクーポンじゃなくてもいいのでは……?」「無駄なお金なのではないか」と感じた人も少なくないはず。

 

先生曰く、まさにこの点が“サラミ戦略”とのこと。「本来、給付金・クーポン券問題の肝はそこではないはず。ただ、いつのまにか違う部分に焦点が当たって政権のイメージダウンにまで広がっている」と語ります。

 

では、給付金・クーポン券問題はどのような視点から考えていくのが良いのでしょうか?先生が用いたのは経済状況を表した以下のグラフ。こちらをベースに詳しく解説されていきます。詳細は、実際の授業で確かめてみましょう!

 

 

授業では他にも、サラミ戦略の典型的な例として挙げられた、外交ボイコット問題、石原伸晃内閣参与問題についても触れられます。また最新のGDPギャップに関する情報も満載!より多角的に日本経済の動きを見ていきたい方におすすめの60分です。

 

文=トヤカン

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
『田中秀臣の最新経済ニュース(2021年12月号 第1回)岸田政権のサラミ切り:クーポン、石原参与、外交ボイコット、ネット問題まで』

 

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