そうですよね。僕自身も学生の時に、自分が何をやりたいのかわからずもやもやしていました。その時は、いろんなセミナーに行ったり本を読んだりしてみたものの、あっちとこっちで言っていることが違ったりして、余計に混乱してしまいました。

「やりたいこと」と言うとざっくりし過ぎているんですよね。それが、やりたいことが見つからない要因でもあると思います。

「やりたいこと」を3つの要素に分けて考えてみましょう。
3つの要素はこちらです。
・好きなこと
・得意なこと
・大事なこと

やりたいこと探しというのは実は簡単で、「好き・得意・大事」を見つけるだけなんですね。

そうなんです。やりたいことが見つからないという人は、1つ1つのピースはをごちゃごちゃに考えてしまったり、どれかが欠けていたりするんです。

質問に回答して自己理解を深めていくことで、「好き・得意・大事」を見つけることができます。自分探しでは質問に回答していく形式がよくありますが、このメソッドの違う点は「好き・得意・大事」それぞれを見つけるために質問が分かれているというところです。

はい、ではまず「好きなこと」を見つけるための質問はこちらです。

・みなさんが、「これに出会えてよかった、人生救われた」と思えるような分野や、ジャンル、ものはなんですか？

僕の場合は「自己理解」という分野が好きなことです。自己理解に出会っていなかったら、今の自分は無いと思っています。
「これで自分は救われた」と思えるようなことをやりたいこととして定め、仕事にしていくと熱意を持って取り組めます。「これめちゃくちゃ良いからみんなやった方が良いよ！」という感覚になってきます。
なので、ぜひみなさんも、自分が出会えてよかったと思えるものを考えてみてください。

確かにそれも重要なことですが、やりたいことを見つける段階では考えなくても大丈夫です。やりたいことを探すときには、頭を使うのではなく自分の心に問いかけることが大切です。自分の内側から湧き上がってくるものに目を向けてみてください。
やりたいことを仕事にするという段階で、頭を使って考えていきますので。

やれるということを前提に調べてみると、お金にできている人が見つかったり、仕事にする方法が見つかったりします。
ぜひみなさんもまずは自分の心に問いかけて、やりたいことを考えてみてください。そこから、やれるとしたら何ができるかを考えていきましょう。

得意なことを見つける質問は、みなさんにとって意外なものかもしれません。それは、こんな質問です。

・みなさんが今までにイラッとしたりムカついた時、もしくは心がざわざわするようなネガティブな感情を抱いたのはどんな時ですか？

得意なことがなぜこの質問によって見つかるのかというと、得意なこととは「自分が自然にできること」なんですね。

そして怒りがどんな時に生じる感情かというと、「理解できない」という時なんです。自分が普段当たり前にできるからこそ、他人ができない時に怒りの感情が湧き起こります。できることが当たり前過ぎて、なぜできないのか理解ができないからイラッとするんですよ。

自分が怒りを感じるのはどんな時か、考えてみてください。

そうですね。他人に対する怒りを考えてみた方が、わかりやすいかと思います。
例えば、「上司が判断したり方向性を示したりせず、モチベーションを下げる事ばかり言うことにイラッとする」という場合。
・方向性を示す、決断する
・人のモチベーションを上げる
ということが得意なことかもしれません。

そうなんです。日頃マイナスな感情にはフタをしてしまいがちですが、実はマイナスな感情は宝の山なんですよ。怒りの感情の裏には自分の才能が隠れているので、ぜひ向き合ってみてください。

が何を大事にしていきたいのかを考える質問はこちらです。

・あなたが自分自身や他人、もしくは社会に対して「もっと○○だったらいいのに」と思うことはなんですか？また、どんなふうに変えていきたいと思いますか？

例えば僕だったら、「社会がもっとシンプルだったらいいのにな」と思っています。僕はわかりづらい手続きなどが苦手で、もっとシンプルでわかりやすい社会になったらいいのになあと感じていました。

これが僕のやりたいことである、「自己理解を通じてみなさんのもやもやをシンプルにして、社会を良くしていく」ということにつながる大事な価値観になっています。この質問で、みなさんが仕事で何を届けたいのか、どんなことを実現していきたいのかということが見つかります。

得意なことはたくさん出した方が良いので、20個くらい考えてみましょう。好きなことと大事なことは5個くらいで大丈夫です。

この3つが見つかったら、それぞれのピースを組み合わせていきます。例えば、僕の場合だとこのようになります。

・好きなこと：「自己理解」
・得意なこと：「体系立てて伝えること」
・大事なこと：「夢中な人を増やす」

これら3つを組み合わせて、僕のやりたいこととして「夢中な人を増やすために、自己理解を体系立てて伝えること」ということが見つかります。

多くの方はこの3つの内どれかが欠けてしまっているんですね。すると、自分の仕事に対して「なんかもやもやする」だとか、「好きなことを仕事にしているのに上手くいかない」となってしまいがちです。
その場合は、「自分にはどれが欠けているんだろう」ということを考えてみてください。

それぞれのピースをふせんに書き出して、3つの組み合わせをたくさん作ってみるのがおすすめです。遊び感覚で、組み合わせを作ってみると意外な組み合わせが見つかったり、自分のやりたいことが定まっていきます。