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2021.06.21

Column

ワクチン接種と経済政策の関係は? 日本はK字型景気回復から脱却できるのか

ワクチン接種と経済政策の関係は? 日本はK字型景気回復から脱却できるのか

『田中秀臣の最新経済ニュース』は、毎回最新の経済ニュースや話題のトピックが取り上げられ、田中先生の解説が聞けるシリーズ授業です。

第35回目のテーマは、ワクチン接種と経済政策について。コロナウイルス収束のカギと考えられているワクチン。これが日本の経済政策にどう関わっているのでしょうか。本授業では、その点を中心に解説されています。

目次

  • ワクチン接種の遅れが招く“K字型景気回復”とは
  • メディアの報道がワクチン接種数を頭打ちにする?

 

 

ワクチン接種の遅れが招く“K字型景気回復”とは

まず先生が触れたのは“日本のコロナ対策の問題点”についてです。昨今は、さまざまなメディアでコロナ禍対策の問題点が挙げられています。

 

「正直、なにが問題なのかはっきりわからない……」と思っている人も多いのではないでしょうか。田中先生は、いま世間の注目度が高いコロナ対策の問題点として、以下の2つを挙げます。

 

 

 

 

先生は2つの問題のうち、ワクチン接種体制の遅れについて言及します。その上で用いたのは、永濱利廣さんの言葉。

 

彼によると、ワクチン接種が遅れている日本は、K字型景気回復の状態から脱却できない可能性があるそうです。

 

K字型景気回復とは、文字通り「K」の字のように景気が回復する側と後退する側に分かれ、その差がどんどん広がっていくことを意味します。

 

田中先生曰く、日本の産業を具体例に挙げるなら、外需に依存する自動車や鉄鋼、半導体関連などの「製造業」は、純利益を伸ばし、景気回復の産業に当てはまり、「飲食業」や「観光業」といった対面式の産業は、景気後退の産業に当てはまるとのこと。

 

ちなみにこのK字型景気回復、国内だけではなく世界規模でも起こっているという見方もあるそうです。判断の基準は、その国のワクチン接種が進んでいるかどうか。

 

実際に、ワクチン接種が進んでいるアメリカ合衆国では、産業全体の景気が回復しつつ飲食業や観光業といった産業の賃金も上がっています。一方、日本や途上国はその逆。ワクチン接種が遅れているため、景気後退が進んでいるという見方もあります。

 

ただ田中先生は「昨今は、ワクチン接種数が伸びているので、今後はワクチンの遅れ自体は問題にならないのでは」と語ります。

 

確かにワクチンの供給が追い付いていなかったときと比べると、いまでは対象者全員に供給できるほどの数を確保しており、1日のワクチン接種数も増加中です。いままで問題視されていたワクチン接種の遅れは、少しずつ改善されているように感じます。

 

 

実際に、先生が官邸のホームページから引用した新型コロナウイルスワクチン・総接種回数の累計を表したグラフを見ても、5月の後半あたりから高齢者のワクチン接種数が増えはじめ、傾斜がどんどん急になっているのがわかります。

 

このまま接種数が増えれば、ワクチン接種体制の遅れが問題ではなくなる日も近いかもしれません。またアメリカのように、国内の景気に何らかの良い影響がもたらされる可能性もあります。その意味では、ワクチン接種は事実上の経済政策、または景気刺激政策に効果をもたらす環境を整備する重要な政策といえそうです。

 


メディアの報道がワクチン接種数を頭打ちにする?

「ワクチン接種体制の遅れは、さほど問題視する必要はない」と語った先生。

 

しかし、ワクチン接種への誤解や不安の広がりについては「非常に問題だ」と指摘。「このままだと今後のワクチン接種数は頭打ちになる」と語ります。

 

 

 

その要因は、メディアの報道にあるとのこと。メディアによる過剰な煽りによって、注射自体が怖い人、ワクチンへの不安がぬぐえない人の接種を遅らせる環境が形成されているそうです。

 

その上で先生は、受講生を含めたワクチン接種に不安を抱える人にこんなアドバイスを送ります。

 

「ワクチン接種後に亡くなった親族がいる人が、ワクチンに対して不安を抱えるのは当たり前です。ただ、ワクチン接種と死亡者の因果関係はまだ明確になっていません。

 

つまりワクチン接種とお亡くなりなった人は、現状別問題といえる可能性が大きい。でもメディアはこれをワクチン接種と結び付けて報道し、必要以上に煽っている。各国でもこのような傾向はありますけど、日本はとくに強いです。

 

ですから、いま不安を抱えている人はメディアの報道のみを信じるのではなく、科学的な知見にもとづいてさまざまな視点からワクチンの情報を得て、不安を解消するといいんじゃないかな。また、ワクチンを接種するかどうかは個人の自由。ただし必要以上に煽ってワクチン接種を妨げるような行為はやめるべきでしょう」

 

授業では他にも、コロナ禍における景気刺激対策と生活支援対策について、竹中平蔵さんのオリンピック問題についてじっくり語られます。先生の考えを知りたい方は、ぜひ実際の授業を受けてみてください!

 

文=トヤカン

 

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
『ワクチン接種、竹中平蔵東京オリンピック発言、そして武漢ウィルス研究所問題を考える』-田中秀臣の最新経済ニュース-

 

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