目次
- 過程よりも結果を重視する
- 時間を大切にする
- 自分で目標を設定して達成を目指している
- 仕事は量ではなく質
2021.06.19
会社の売上貢献や社長賞受賞、上長から特に評価されるなど、突出した成果を出すトップ5%社員が共通して行っていることとは?
働き方改革やジョブ型評価の導入など、会社の環境や社会情勢が変化したことによって成果や評価に対して敏感になっている方は多いのではないでしょうか。
Schooでは重版11回を記録し、まだまだ部数を伸ばしているベストセラー『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者の越川慎司先生をお迎えして突出した成果を出す社員が共通して行っていることを学び実践につなげる授業『「AI分析でわかった「トップ5%社員」に共通する思考と行動』を開講中です。
今回は、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』で紹介されている「トップ5%社員の五原則」のうちのひとつ、『「5%社員」の98%が「目的」のことだけを考える』を抜粋してお届けします。
※『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』
https://www.amazon.co.jp/dp/4799326082
「5%社員」は、時間をとても大切にします。
時計を見る時間は一般社員よりも1.7倍も多く、会議では期限や時間に関して2.3倍以上の発言をします。
1分1秒の大切さを心底理解できている人物がそのまま「5%社員」に当てはまると言 っても良いでしょう。
会社員の生産性とは月給、年俸など時間軸が基準となってその報酬が決まりますので、 時間単位でどれだけの仕事ができたか、あるいは生み出したかで決まると言えます。従っ て、「5%社員」にとって無駄にできる時間は1秒たりともないのです。
ただし、1秒たりとも無駄にできないからといって、ずっと走り続けるわけではありま せん。「5%社員」は、適度な休息がないと良い仕事ができないこともしっかり理解して います。だからこそ、オン・オフの両面で時間を大切に考えており、それが一般社員と比 べて特徴的な考え方の違いです。
人一倍向上心があるというのも、「5%社員」の特徴です。
たとえば、営業の仕事をしていて、上司から売上目標を設定されたとします。
一般社員はその目標を達成するための努力をしますが、「5%社員」は設定された目標以上の高い目標を自ら設定し、それをクリアしようと努めるのです。
与えられたノルマをこなすだけで精一杯とか、そのノルマすらこなせないという一般社員は少なくありませんが、「5%社員」はそれよりもずっと上のレベルで努力を重ねています。
目標というものはそれを達成してこそ、意味があります。
「5%社員」はそのことをよく知っていますので、高い目標設定をしただけで満足してし まうことはありません。
背伸びをしてギリギリ届くような目標を自身で設定した上で、それを達成するための努力を自主的に行い、実際にクリアするのが「5%社員」なのです。
彼らが大切にしているのは達成感です。
達成のためには目標が必要です。この目標を自分で設定して、最短距離で達成しようとしています。
一方、一般社員は、目標を明確にしないで仕事をする人が少なくありません。
よって、達成に近づいていないにも関わらず、その作業時間で充実感を覚えてしまいます。この達成感と充実感、どちらを大切にするかで会社や上司からの評価が変わってくるのです。一緒に作り上げて約束した目標を達成すればもちろん評価はされます。
しかし、作業を終えることで充実感を得るだけでは、上司にとって必ずしも褒め讃えられるわけではないのです。なぜなら、目標達成から遠ざかっていることに気づかず、ただ前に進んでいること自体に満足している可能性があるからです。
目標達成に向けて前に進んでいるのであれば良いのですが、その方向を間違えるとむしろ後ろに下がっているのと同じことにもなり得ます。集中力を増して作業に勤しむのは良いことですが、それが目標達成に向かっていないのであれば無駄になってしまいます。
例えば、登山をするとき、山頂が決まっているからこそ、到達に向けたルートや、自分の体力と折り合いをつけて休憩などをするわけです。もしこの山頂が決まってないまま登山に向かうと、違う山の頂上についたり、迷って帰れなくなったりします。
このように仕事では「どこに向かって作業を進めているのか」ということが重要であり、その作業の量だけで褒められるわけではないことを「5%社員」は心得ています。
2019 年4月から働き方改革関連法が施行され、日本ではじめて長時間の上限が規制されました。
残業を抑制しなくてはいけない上司や会社にとっては、終電間際まで仕事をして「残業なう」とつぶやいたり、最終電車に乗って苦労していることをアピールしてくる部下は厄介になってしまいます。
これは上司に対してというだけではなく、相手を主体に考え行動できるかということにかかっています。自分主体で考えると、自分が満足すれば終わりなわけですから、勝手に作業の充実感を得ていつまでも仕事をしていても良いわけです。
しかし、相手からの信頼を得て、「自由と責任」といった裁量権を手にしたいのであれば、自分の能力を最大限発揮して、どうしたら相手から承認されるかを考えたほうがスマートです。
テレワークを定着させるために、ジョブ型の成果主義を導入する企業が増えてきました。
労働時間数ではなく、労働によって生み出した成果や価値の質に評価される時代にシフトしてきました。
昔と違い、生産量ではなく生み出した価値に対して顧客はお金を支払い、それが売上げや利益、社員の報酬につながるのですから、量ではなく質を目指すべきなのです。
50枚のパワーポイントの資料を作ることに精を出すより、1枚の資料であっても相手の心を揺り動かし思い通りに動かすことのほうが大切であり、成果を残すのです。
今回の調査で、一般社員が作成した資料のほうがページ数が32%多い傾向にありました。
資料の内容が薄いことを誤魔化すために、作成枚数を増やしたであろうケースが散見されました。
一方、「5%社員」はそもそも資料作成時間が一般社員よりも20%ほど短かったのです。br/> 作り上げた資料の枚数は少なく、パワーポイントの1スライドの中に記載された文字数も少なかったのです。
彼らは伝えることよりも「伝わること」を目指しているので、相手の頭の中に入れるべき重要なことを見極め、それを資料の中で視覚を通して相手に「伝わる」ようにしているのです。
つまり、「5%社員」はパワーポイントの使い方が上手なわけではなく、資料に入れる ストーリー作りが得意なのです。
どのように相手を説得・共感させて、こちらが望む行動をしてもらうかという戦略を手書きメモで作り込み、最後にシンプルなパワーポイント資料をさっさと作るのです。
正しい目的を理解し、目的に合わせて行動をして、最終的に成果に結びつけるのが「5 %社員」の特徴です。
<この生放送の内容>
皆さんは、商談がうまくいく人の共通点を知っていますか?
オンラインになり商談に自信がなくなってきたり、コミュニケーションやお客様目線を頭でわかって意識していてもなかなか成果に結びつかなくなってきていませんか。
本授業では、元マイクロソフト執行役員の越川慎司先生をお迎えして、成約率が高い人に共通する商談業務のプレゼンや伝え方、見せ方をご紹介いたします。
なんとなくうまくいかないことに悩まず、授業を通して、やってこなかったことややってみて変化がありそうなことを明日から実践していきましょう。
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「5%社員」に対してアンケートやヒアリングを行い、その集計データを4社のAIサービス を使って解析しました。すると、高い頻度で出現する名詞は「結果」や「目標」でした。
そして「達成する」「成し遂げる」「認められる」という動詞が多く使用されていました。 これらの言葉は、95%の一般社員よりも3倍以上使用されていたのです。
この調査結果からも、「5%社員」は経緯よりも結果を重視していることがわかります。 突出した成果を残す彼らは、仕事の過程を評価していません。チェックポイントで進捗 を確認しているものの、それはあくまで成果を出すための手段として捉えており、途中で 達成を感じることがありません。
重要なプロジェクトに関わっている際に、手を抜かず、そして周囲とも協力して、万全 の状態で仕事を進めていた時であっても、最終的にそのプロジェクトが失敗してしまった 時に反応が分かれます。
一般社員の約7割は「失敗してしまったけど、頑張ったし、みんなとも協力できたから よかった」と考えます。しかし、「5%社員」は違います。
「確かにみんなで頑張ったし、やれることはやったつもりだったけれど、失敗したという ことは、どこかに失敗の原因があったのだ」と考えるのです。
プロセスを重視することは当然ですが、それを逃げ口上に使ってはいけないことを、彼 らは知っています。ただし、失敗を失敗で終わらせることなく、失敗の発生原因をつきと めるチャンスだと考えて、次の行動で修正していきます。