目次
- マネジメントに求められるのは、キャパ95%の仕事量と丁寧なフォローアップ
- メンバーの退職。ポイントは相手の「幸せ」に繋がる決断であるか
- マネジメントに求められるのは、キャパ95%の仕事量と丁寧なフォローアップ
2020.02.11
人間は無意識のうちに、日々決断を繰り返しています。イングランド・ケンブリッジ大学の研究によると、1日当たりの選択・決断回数は最大35,000回にも及ぶとのこと。ビジネスの場でも、プライベートでも、常に人はその時々で最善の決断をするように迫られているのです。
本授業の講師は、ヤフー株式会社で企業内大学Yahoo!アカデミア学長を務める伊藤羊一先生。次世代リーダーの育成に注力する伊藤先生から、即断するために必要なマインドや効率良くマネジメントするための頭の働かせ方を学びました。
ビジネスシーンで起こりうる問題事例に対し“スペシャリストがどのように判断を下しているのか”を、間近で体感できる1時間です。ここでは、授業内で解説されたポイントの一部を紹介します。
授業後半は、GAFAをもとにした受講者の考えや質問をもとに、徳川家康先生の冴えわたる回答を聞くことができます。
次に例として挙げられたのは、「頼りにしていた部下から突然辞表を提出された場合の対応」です。先生自身もつい先日同じような経験をされたそうで、身近な話題として受講生との対話を進めていきます。
仮に、抜けられてチームやマネージャーが困る状態になったとしても、相手の「幸せ」に繋がる判断であれば優先していると語ります。実際に先日直属のリーダーが退職の意向を伝えてきた際には、立ち上がって握手をしたというこぼれ話も……。
とはいえ、すべての退職意向にYESと答えるのはマネージャーとして不十分。メンバーのために「その退職が前向きなものか、後ろ向きなものか」をヒアリングしていかなければなりません。
夢や目標に向かっての決断ではなく、単純に現状の苦しみや負担から逃れたい意思表示であるならば「退職して問題クリアできるの?」「どうしたら現状から抜け出せる?」と声をかけ、幸せになれる最善策を突き詰めるのだそうです。
最後の問題事例は、「チーム全体のモチベーションは高いが、成果が出ないチーム」について。複数の論点があるなか、伊藤先生が最初に意識すべきと語るのがスモールステップを刻むこと。“電話をかける”“目標を立てる”など、一見結果には直結しない些細な目標達成も成果の対象としていくことが重要になるのです。
また、伊藤先生は「目標を達成するうえで、リーダーは立場ではなく〇〇であるべき」と語ります。チーム全体の士気を高めるために、リーダーやマネージャーに課される役割とは? 見逃し放送で、詳しくチェックしてみてくださいね。
授業の動画では、受講生から寄せられた解決策や等身大の悩みもチェックできます。
自分にはない多様な考え方や価値観を吸収しながら、ビジネスシーンで起こる問題に対応できるように“解決策のストック”を蓄えていきましょう。
次回の授業は2月5日、テーマはマインドの育て方です。伊藤先生が心に留める、「リーダーに求められるマインド」とは?ぜひ生放送でチェックしてみてくださいね。
この記事は『ビジネスパーソンに必要な「即断力」の鍛え方』シリーズの第一回放送分の内容となります。気になった方は、他の回のぜひご覧ください!
文=山本杏奈
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チームの問題事例として挙げられたのは、「キャパオーバーの仕事を抱え、余裕が無くなっているメンバーへの対応」。
本授業の講師は、ヤフー株式会社で企業内大学Yahoo!アカデミア学長を務める伊藤羊一先生。次世代リーダーの育成に注力する伊藤先生から、即断するために必要なマインドや効率良くマネジメントするための頭の働かせ方を学びました。
受講生からさまざまな意見が寄せられるなか、「『他の人に振ってもいいよ、遅れてもいいよ』という言葉で余計に背負い込んでしまう人も多い」という言葉に、先生は大きく頷きます。チームメンバーを頼れない人も多いため、問題解決に向けて、まずは現状を話し合える関係性を作ることが求められるのだそうです。
また、多くのマネジメント担当が悩んでしまうこの事例について、伊藤先生は“95%の仕事量”を意識する重要性を説きます。95%の仕事量は、ときに本人のキャパシティー100%を超えてしまう場合もあるそう。
しかしながら、先生自身はあえて高い目標値を設定することも多いと語ります。80%前後の仕事量で淡々と仕事を消化するよりも、ストレッチした目標でチーム全体の成長を促す意図があるのです。
ただし、95%の仕事量をアサインする場合には、丁寧なフォローアップが必須。マネージャーには、日常会話を交えながら「状況どう?」「進捗は?」と声をかけ続けることが求められます。
最善の状態でチームを動かすためにも、メンバーの状況は徹底的に把握。負担が大きすぎる場合には一旦仕事量を抜いて、余裕がある他メンバーに振っていく“介入”が、マネージャーとしての務めだそうです。