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2022.02.06

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心理学的に効果的なプレゼンテーション。そのポイントは“5つのP”

心理学的に効果的なプレゼンテーション。そのポイントは“5つのP”

プレゼンテーションがもっとうまくなりたい……! そう切望するビジネスパーソンは多くいることでしょう。

一般社団法人日本マインドリーディング協会理事、日本ビジネス心理学会上級マスター、株式会社浅野屋代表取締役、MonkeyFlip代表・デザイナーなど数多くの肩書を持つ岸正龍先生は、「プレゼンには“5つのP”が必要」と話します。岸先生が受け持つSchooの人気授業シリーズ『ビジネスで使える賢い心理学』。

その第23回「ズルい話し方 -印象を操るプレゼン術とは-」でレクチャーされた、ズルいプレゼンテクニックを一部抜粋して皆さんにお届けします!

目次

  • プレゼンに必要な“5つのP”とは?
  • プレゼンは「プレゼン開始」の前から始まっている!?
  • プレゼンの話し方で重要な3つの英単語とは?

 

 

プレゼンに必要な“5つのP”とは?

 

 

今日は出張でホテルからの放送と話す岸先生。早速「プレゼンに必要な“5つのP”」の答えが明かされました。それは、以下の5つの要素で構成されています。

 

・Purpose
・People
・Program
・Pit-in
・Presentation Skill

 

「結構プレゼンをするときに『プレゼンのためのプレゼン』をされる方って多いんですよ」と岸先生。そのプレゼンのゴールは何なのか、目的を定めることがプレゼン成功の第一条件です。そしてそれを、冒頭でリスナーに伝えることも欠かせません。最初に目的が示されることで、プレゼンを受ける側はゴールに向かっていくための心構えを作ることができます。

 

「それと関係しているんですけど……」と話題は「2つめのP」へ。例えば、専門的な話題をその分野に詳しくない人の前で話す場合、何も配慮がなければ“何が何だかわからない”という状況に陥ってしまうでしょう。また論理的な話題がいいのか、感情に訴えた方が良いのかといったポイントも、プレゼンを聴く人の属性によって変わってきます。受講生代表の徳田さんも「自分が話したいことばかり話してしまうこともあるので、誰が参加するのかって意識した方がいいですね」と岸先生に同意しました。

 

 

 

岸先生曰く、「3つ目のProgramはPurposeとPeopleが決まったら自然と出てくるもの」。しかし多くの人はここから考え始めてしまいがちだと、先生は指摘します。目的と参加者を決めて、初めて構成を決めることが可能になります。この順番をしっかりと意識しましょう。例えばワークショップを実施するかしないかも、目的と参加者によって左右されるのです。

 

また、オンラインでプレゼンをする機会も増えた昨今、“どのプラットフォームを使うか”がProgramを決める上で重要であると先生は主張します。Zoomなのか、YouTubeなのか、はたまたFacebook Liveか……。プラットフォームごとの属性を理解し、どれが「目的」と「参加者」にあっているのかを考えることをぜひ意識してみてください。

 


プレゼンは「プレゼン開始」の前から始まっている!?

4つ目のPit-inについて、「これは聞いたことがない単語かもしれません」と岸先生。これは、「Program以外のもの」と考えてください。例えば、「プレゼン開始前の5分間をどうするか」。ほかにも休憩時間など、Programにはまらない時間が実際のプレゼンでは発生するのです。設定された「プレゼン開始時間」の前から、運営側にとってのプレゼンは始まっていると考えてみてください。

 

例えば先自身は、起立してプレゼン会場に入場してきた人々に「こんにちは」と声をかけて過ごしているそうです。そこで会話をしておくことで、 “アイスブレイク”のような効果が生まれ、結果としてプレゼンもうまくいく可能性が高まるでしょう。

 

 

 

ここでひとつ、リアルタイム受講生からの質問が取り上げられました。

 

・プレゼン前に紙の資料を事前に渡した方がいいのか、プレゼン内容を画面に投影した方がいいのか……ということに違いはあるのでしょうか?

 

上記の質問の答えは「目的によって全く違う」です。紙の資料と画面投影では、“資料を見せるタイミングをこちらでコントロールできるかどうか”が大きく異なると岸先生は話します。紙の資料があれば、空き時間に最後のページまで先回りして読む人は少なくありません。また、紙の資料には行ったり来たりして見やすいというメリットがあります。このように各々の特性を踏まえたうえで、プレゼンの手段を選択することが求められるようです。

 


プレゼンの話し方で重要な3つの英単語とは?

さて、5つ目のPはそのものずばりPresentation Skill。そこで意識すべき“話し方”のポイントは、以下の3つの英単語にまとめられました。

 

・Hooking
・Parable
・Story

 

1つ目のHookingの説明のために呼び出されたのが「男は女の『○○』を見るって知ってますか?」と話す少年の絵。「これ、気になりませんか?」と岸先生は問いかけます。ついつい「○○」とは何なのか、答えが知りたくなってしまいますよね。このように人の興味をひっかける釣り針(フック)を最初に用意するのがHooking。「謎の提示」や「逆張り」がその常套手段として挙げられました。

 

もしもこのような刺激的な方法が取りづらいプレゼンであれば、「相手の興味がある話」「相手にメリットがある話」を冒頭に持ってくるとよいということです。

 

ここで以下の質問が先生から投げかけられます。

 

・誰かにSchooをオススメするとしたらどうHookingしますか?

 

「聞き流すだけで知識が増える」「私、実は卒業してないの。留年じゃないけど」「夜の授業、どうですか?」などのアイディアがタイムラインに寄せられました。みなさんもぜひ、「自分ならどうするか」考えてみてください。

 

 

 

2つ目のParableで少年の吹き出しに記述されたのが「これまでにどんな実績がある商品なんですか?」というコメントです。

 

こんなとき、みなさんならどう答えますか?

 

先生は、「例えば、ご使用いただいた人数で言えば~」「世界一の権威の~」と実例や研究を示すのを、最も普通のやり方として提示します。これを「それはどういう商品なんですか?」と聞かれたときにも実践してみましょう。

 

岸先生がコミュニケーションについて授業する際、伝授している鉄則のひとつが「『説明しちゃったな……』と思ったらすぐに『例えば』と言え」。そうすることで、わかりやすくまた心に残りやすい形でプレゼンを行いやすくなるはずです。

 

さて、3つ目の「Story」はどういうことなのか……?

 

その答えは、ぜひ実際の授業動画でご確認ください。Schooならば、録画授業はいつでもどこでも受講可能です。また、岸先生の授業はまだまだこれからも続きます。ぜひ次回の生放送をリアルタイムで受講してみてください!

 

文=宮田文机

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
『ズルい話し方 -印象を操るプレゼン術とは-』

 

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