何を学べば安藤美冬さんのようになれるのか(フリーランス / ライター / コメンテーター)
今回は、フリーランサー、ライター/コメンテーターと活躍されている安藤美冬先生の授業で語られた人生の転機や挫折から得た学び、これから目指す先についてご紹介します。
安藤 美冬 先生
フリーランス / ライター / コメンテーター
中田 有香
受講生代表
2019.01.09
安藤 美冬 先生
フリーランス / ライター / コメンテーター
中田 有香
受講生代表
よろしくお願いします。
安藤さんというと、ノマドワークのブームの火付け役として、この言葉が広く知れ渡ったきっかけの方なんじゃないかなと思うんですけれども。
はい。ありがとうございます。
好きなときに、好きな場所で、好きな人と仕事をするという、自由なライフスタイル、ワークスタイルをされているという印象があるんですけれども。
今日は、会社勤めだった時代、そして、フリーランスに変わるきっかけ、そのあたりも詳しく伺っていきたいなと思っています。
フリーランスで、最初、はじめたときに、SNSを駆使していたイメージもあったのですが。今は、一切のSNSを辞めていらっしゃるということで。
そうですね。1年前から、SNSは、一切やらない方向でやっているので。そんな話もできたらと思います。よろしくお願いします。
では、人生の転機、挫折、あと最後に未来ということで、三つの軸で伺っていきたいのですが。
まず、転機で挙げていただいているのが29歳のときということなんですけれども、このときに会社を辞めて独立しようと決心したんですね。
そうですね。私は、集英社という出版社にいて。子どもの頃から本が大好きで、今も本を書く仕事は、その仕事の一つなんですけれど。
とにかく、本に関わる仕事がしたいという夢を、子どもの頃から持っていて。
それを大学に入って、メディアの勉強ができるオランダに留学してメディア論を学びました。
その後、帰国して、集英社に就職したんです。そこでは、自分が本当に好きなことをやっているにも関わらず、ずっともやもやした気持ちが消えなくて。
長い仕事人人生というか。人生100年時代に入ると言われていますけど。仕事をするなら、どうせなら楽しいことをやりたい。
楽しく関わっていくために、本当に私がハッピーな働き方とか、生き方って何だろうということを、20代最後に、めちゃくちゃ真剣に考えて。その機転となったのが、29歳の誕生日だったんですよね。
今でこそ、人生100年時代と、すごくいろいろな場面で言われていますけれども。今、フリーランスとか、パラレルワークとか、いろいろな働き方がありますけど。
当時って、そこまでなかったんじゃないでしょうか?
そうですね。人生100年時代って、当時はっきり思ったというよりは、言葉のあやでもあるんですけれど。でも、とにかく日本って、世界的に見て最も長寿の国で。
男性、女性共に、世界一、長生きする国で。私に一番影響を与えてくれたのが、母方の祖父、なんですけど。山形で小さな建設会社を営んで、会長を退くまで、87歳、現役で働き続けた人なんですね。
そういうところから、自分で起業をして何かをやるとか、一生涯自分の好きなことで働くということを、背中で見せてもらったこともあって。
このまま、30代以降も会社で働くことが、本当に自分がやりたいことなのかな。
また、会社員としてというだけじゃなくて、出版全般だけに関わることが、本当に自分がやりたい生き方なのかなというところでもう、どうにも止まらなくなっちゃって。
疑問を感じてしまったんですね、そこから。じゃあ、そこでいきなり独立という話ではなかったんですよ。当時ね、週末起業という本がけっこう売れて。
今でもパラレルワークとか、複数の業で複業とか言われていますけど。週末に何かをはじめて、ちょっと成功した人たちのセミナーに行ったりとか。
あるいは、フリーランスとして独立を果たして、成功をしている人とか。会社員で、別の副業をして、二足の草鞋を履いている。
例えば、料理教室をやっている公務員の方とか。いろんな人に会いに行き始めたのも、ちょうどその頃なんですよね。
なんでも、3000人に方にお会いしたということで。
そうなんですよ。3000人というのは、たまたま決めた数字で。
1000人でも、1万人でも、100人でも良かったんですけど。私、当時、年収で1000万くらいの給料をもらっていたんですよ。手取りはもちろんもうちょっと低いですけど。20代の女性で1000万の額面がある。
でも薄々、どこかでこれは私の実力ではなくて、会社のおかげだという気持ちがあって。
でも、人生長い時代に、私は、もしこの肩書きがなくなってしまったら、一体どの程度の実力があるんだろうかとすごく不安で。
そういう、実力試しの気持ちもあって。とにかく、世の中で独立をしている人がどんなものなのかというのを。とにかく、たくさん会おうと。
学校でも、中学校とか、高校でも、クラスが30、40人いると、すごく仲良くなる人が、3、4人くらい出てくるじゃないですか。1割くらい、すごく仲の良い人。
だから、3000人に会ったら、その中でも、きっと300人くらいの人は、これという人がいて。
でもきっと、その中でも、100人くらい人脈を残すことができたら独立しても仕事になるんじゃないかなと。
仕事はけっこう忙しかったんですが、土日と朝の時間を有効に使いました。朝早起きして、スタバでいろんな人に会ったりとか。
夜は、交流会とかに出かけて、30、40人、まとめて名刺交換をしたりとか。とにかく、多くの人に会っていきましたね。
私も以前、フリーランスで少しやっていた時代があって。
よく、交流会に行って、一気に名刺交換を100人としたりとか、すごい名刺が溜まっていくけれども。そのあと、一切、連絡を取らないで。
しないですよね。
この名刺、これはどなただっけ、というのが分からなくて、同じ方と何回か名刺交換をしてしまったりとか。そういうことがあったんですけど。
安藤さんの場合は、3000人に会ったにも関わらず、一人一人に、丁寧に連絡をして。
ほとんど全てですね。98%くらい。自分から、24時間以内に連絡をすると決めて。最初は、コピペだったんですよ。
でも、コピペだと返信率が低いんですよね。だから、何でも良い。名刺に「外資系のディーラー」みたいにね。
この人はこういう話をしたと書いたり。それでもどうしても思い出せなかったりしたら、名前を褒めたりとか、会社のある住所で「ここの○○はおいしいですよね」とか。
とにかく、何か、雑談に持ち込んで、1行、2行、書いていました。
それだけでも、3000人にするというのは、ものすごい時間がかかるかなと思うんですけれども。
すごい時間がかかりました。
でも、そのご経験で、今に生きている部分とか、得たものはありますでしょうか?
実際、数えてみたら、そこからいまだに。要は、それは、7年くらい前なんですけど。
今も繋がっているのが、30,40人くらいなんですね。100人に1人くらいですか。でも、それでお仕事になった人って、かなりいて。
でも、私が言いたいのは、そういう実際的なメリットとかじゃなくて。
たくさんの人に会って、自己紹介して、世の中にいろんな仕事があるんだということで、すごいワクワクした。私は就職活動をやっていて、就職活動は、ちょっと面白かったんですけど。
大人の就職活動みたいな感じでね。いろんな人に会った経験は、度胸もついたし、すごくやって良かったなと思います。
あとは、何よりも、3000人の人に会うという目標、24時間以内に全員にメールを送るという目標を、きっちりやり遂げたことが、その後の自分の自信になったなと。
なるほど。今のお話で、いろんな職業があることを知ったという話がありましたけど。
安藤さんって、自分の肩書きを決めていないというか。
決めないようにしています。
とある記事で、「職業 安藤美冬です」みたいなことを拝見したんですけれど。
そうです。
普通だったら、自分の働く意味とか、大義のようなもの。自分は世の中にどういうことをもたらしたいから働く。
その手段としてフリーランスの道を選ぶとか、手段として起業の道を選ぶとか。
あとは、何をしたいからとかね。物を売りたいとか。
そういう印象なんですけれども。安藤さんの場合は、何をしたいかじゃなくて、Howの部分。どうしたいか。
そう。どう働くかとか、どう生きるかですね。
そこを大事にされているのが、とても印象に残ったんですよね。
はい。Whatではなく、Howということを言っているんですけれども。
よく就職活動でも、転職でも、どの業界に行くとか、何をやりたいからとか。飲食店をやりたいとか、いろいろあるじゃないですか。
でも、私、自分で言うのもなんなんですけど、10代から、ずっと海外を旅し続けてきて、好奇心旺盛なんですね。
たぶん、Schooのこの番組、なにまなを見てくださっている方たちも、ものすごく好奇心旺盛だから、こうやって空いた時間で勉強をしていると思うんです。
私、20代のコンプレックスの一つが、それだったんですよ。好奇心が大きすぎて、決められなかったんですね。
3000人に会っているときも、毎日、毎日、気持ちが変わったんですよ。カフェを開業しましたというと、「カフェっていいな」と思って、家に帰るときに。
でも一晩経つと、「資金1500万?絶対無理無理!」となったりとか。
あと、私、旅をしてきたから、旅行やツアーをやるのも良いんじゃない?とか、ゲストハウスをやるのも良いなと思って。
「いやいや、ゲストハウスはホスピタリティ、そこまである?」とか。「旅行のツアーって事故があったら大変そうだな」とか。
自分がやりたいと思っても、好奇心がちょっと出てきても、その瞬間になくなってしまうというのが何度もあって、決められなかったんですよ。
それが、自分のコンプレックスだったの。でもあるとき、気づいたんですよね。
自分はいろんなものに興味を持って、いろんなことが好きなのが、自分の良いところなんだから。
あえて、何をするのかというのを決めずに、どう働くか、どう生きたいのかということを決めてみて。
仕事は何でもやる、と。そのご縁によって。その時々の興味によって、何でもやるというのは、自分に向いているんじゃないかなと思って。
それで、肩書きとかを決めず、どう働くか。私は、さっき言ったように、海外旅行とか、旅が大好きなので、時間と場所に捉われることなく、どこに行っても、いつでも仕事ができる。
要は、スマートフォンとか、パソコン一つでできる仕事といったら。
本を書くとか、何かSkypeでコンサルをするとか、そういうものだったらできるかも、というのが、最初の原点だったんですよね。
私もすごく好奇心旺盛で、自分の強みはこれですと、大きく言えるものがないんですけど。受講生の方とかも、自分の上には上がいるじゃないですか、突き詰めると。
いるいる!
だから、自分は誰にも負けないのはこれだと言いきれるものがないというので悩む方もいらっしゃると思うんですよ。
分かります、すごく。
でも、それもありというか。目標からじゃなくて、どう働きたいかから、自分のできることを探していくという働き方も。
そう。ナンバーワンじゃなくてオンリーワンだと思うんですよね。それって、ナンバーワンもあっても良くて。本当に、トップアーティストの方とか、プロ野球選手の方とか。
ああいう、何かを極めていく、企業のトップ、エグゼクティブを目指す道でも良いんだけれども。
私は、自分に、これというものが、自信がなかったので。そうじゃなくて、掛け合わせていけば良いんじゃないかなと思ったんですよね。当時、考えたのは、オンリーワンのスキルを三つ持とうと。
自分がこれだけは負けない。いや、100人くらいいたら負けないもの。だから、SNSとか、出版の知識、あとは人脈ですよね。たくさんの人に会っていたので。
これを掛け合わせていったら、発信によって、いろんな人の目にとまって、何か仕事になるんじゃないかなみたいな。
だから、SNSに軸足を決めて、ひたすら発信を磨いていったというのが、30歳のときですね。
なるほど。SNSは、冒頭でも少し触れさせていただいたんですけれども。SNSで、はじめは発信をして。
そうです。
そこから、安藤美冬がこういう人ですということを。
こういうことをやってみたい、やってみようと呼び掛けたりとか。
それで周りから声がかかっていって、フリーランスを確立していったというふうなイメージがあったのですが。
そうです、そうです。絶対に。
SNS、Facebookも、Twitterも、ブログも、全て、一切やめて。
やめたんですよね。
どうしてなんでしょうか?
はじめたのが2010年からなんですね。それが、少しずつフォロワーさんとかが増えていったのが2011年からで。
だから、丸7年くらいからやったんですが。2016年くらい…。私、だいたい3年で1個、完了させていくんですけど、それが2周りくらいしたときに、SNSに疑問を持っちゃったんですよね。
すごいかっこつけた言い方をすると、SNSがない世界が見えたというか。元々なかったじゃないですか。我々2000年代は、TwitterもFacebookも、2000年にはなかったですよね。
2005年とか。ブログはありましたけど。でも、それがない世界に、ここから自分が向かっていくイメージが湧いたんですよね。なんか面白そうだなと思って。
私は、とにかく、パイオニアになりたいというか、結果として。
周りが皆やっていることを、そんなに興味を持たないので。皆がSNSとなった今は、そうじゃなくて、SNSをやめたときの世界を、自分は生きようと思って。
段階的に、2年間かけて、週末だけ辞めるとか、午前中は辞めるとかにしていたんですけど。ちょうど、去年10月、1年前に、発信をピタッとやめまして。
アカウントは残していたんですけど。今年の7月に、もうアカウントも削除しようと思って。Instagram、Facebook、Twitter、見てくださる方だけでも十何万人いたんですけど、全部やめました。
潔さもすごいですよね。苦労して、研究して、分析して、十何万人、やっとフォロワーがいるのに。
潔くなかった!2年かかったんですよ、2年(笑)
なかなか…。
これを辞めたら本をどうやって売るの?とか。せっかく講演とかイベントとか、いつも満員なのに、集客ができないじゃんとか。
クライアントさんにも迷惑がかかりますし、人のことも応援できない。誰かが本を出したときに、自分がツイートをするとそれが売れたりとか。
すごく葛藤があったんですよね。自分もSNSの女王と言われて、SNSを使おうと発信してきた立場としても、すごく無責任なんじゃないかなと思ったんですけど。
でも、心が違うと思っていることを、自分に嘘をついて続けるんじゃなくて。それならとことん、実験体として。SNSのない世界をやってみようと思って。
なるほど。SNSのない世界を、今、見られていると思うんですけど。どうですか?
上手く言えないんですけれども。乃木坂46さんが、ちょっと前に、シンクロニシティという歌を出していたんですね。
シンクロニシティって、ちょっと心理学用語というか、スピリチュアルな感じの用語なんですけど。
要は、自分が偶然、偶然が繋がっていくみたいな感じで。
例えば、私が「おいしいケーキ屋さんはどこかな」と思っていたら、友達から「こんなおいしいケーキ屋さんを見つけたよ」とラインが入るみたいな。
そういう感じで、思ったことが叶う世界がどうやらあるらしい、ということは知っていたんですよ。
でも、それを、別に、実践で実感したことはなくて。辞めたら、きっと、情報が限定的になって、世界が小さくなると思っていたんだけど。
実は、辞めて1年くらい経つと、不思議なことがいっぱい起きるようになって。一番びっくりすると思うんですけど、フィリピンのセブ島で、「○○君どうしているかな」と思ったら、歩いてきたんですよ。
え!
セブ島にいて。もっとびっくりしたのは。本当の話なんですけど。9月に、ある方の本を読んでね。
「この人、良い本を書くな。会ってみたいな。」と思ったら、まもなく、表参道で偶然会って。著者のプロフィール写真を見ていたから、話しかけたんですよ。
写真も撮ってもらって。その翌日、代官山であって。3日連続会ったんですよ。3日目、どこで会ったと思います?成田空港アブダビ行。行き先と飛行機が同じだったんですよ。
おかしいでしょ!もちろん全部じゃないですよ。でも、おや?ということが入るようになってきたんですよね。
SNSとか、インターネットで、情報がすごく溢れていたところから。
情報が一切、入ってこなくなったから、感覚が研ぎ澄まされるというか。
そうなんですよ。
インターネットじゃなくて、今、自分の身の回りにすごく意識を向けられるようになるんですかね?
そう。だから、世間知らずにはなりますよね。何が流行っているかとか、ぜんぜん分からないんだけど。
元々、テレビも10年以上見ていないから。でも、逆に言うと、すごい、人との出会いが濃くなるんですよね。
だって、ラインとか、メッセンジャーはやっているんです。いわゆるSNSはやっていないんだけど。
ラインとか、メッセンジャーはやっているので、友達とか、好きな人とは繋がっているんです。当然、それを使って仕事もやっているんですね。メールとかも含めて。
だから、会いたい人や、好きな人とだけ繋がっている世界なんだけど。
広く、浅く、いろんな人と繋がっていたときよりも、その人自身に興味が持てて、応援できて、それはすごく楽しいなと思いますけどね、私自身は。
ありがとうございます。では、続いて、人生の挫折として、26歳のときを挙げていただいているんですが。
新卒で出版社に就社されて、まもなく、仕事が上手くいかず、抑うつになってしまい、休職されたと。
そうですね。抑うつって、厳密に言うと、病気ではないんですね。うつ病とかって言われていますけど。その前の段階なので。私の場合は、憂鬱な気持ちが長い間続いたことによる休職だったんですよね。
だから、薬とかも進められたんですけど。実は、投薬とかはせずに、半年で復職はできたんですが。
それでも、けっこう、電車に乗ると動悸が激しくなったり、汗をかいたり、席につくなりぼーっとしたりというのがあったわけですよ。それで、休職になったんですね。
原因は、いろいろあったと思うんですけど。精神的なものや、過酷な業務みたいなものがあったんですけど。それが、すごく、私にとって大きな挫折で。
せっかく大好きな出版社に入ったのにって。さっきも言ったように、留学を経て、就職活動をして、大好きな会社に入ったのに、なんで私はたった3年目でこんな状況になっているんだろうと思って、自分を責めていたんですよ。家の中に閉じこもって。
でも、これだと元気にならないので。近くに図書館があって。お金の不安はあったので。
このまま働けなかったらどうしよう、という。お金のかからない遊びとして、大好きな本を図書館で読むということを日課にしはじめたんですね。
そこで出会ったのが、『7つの習慣』という本で。かなりご存知の方も多いと思うんですけど。
フランクリンコヴィー博士という、ハーバードを卒業された博士が、アメリカの成功者にインタビューをして、成功法則を書いていった本なんですけど。
大嫌いだったんです、そういう本が今まで(笑)だって、ハーバード出の博士が会う人たち、皆、絶対、優秀だし。しかも、アメリカ人って、日本人と違って、ポジティブなんですよね。不安遺伝子が少ないらしいんですよ。
日本人って、不安遺伝子が多いらしく。DNAレベルから違う。そんなの本が役に立つわけがないと思ったんですけど気になってしょうがなかったんですよね。
それで、手に取ってみたら、「全てのことは自分の責任」みたいな。「え?私、全部、人の責任にしていた」と思って。「仕事の結果が出ないのは部署のせいとか、上司のせいだと思っていた」とか。
Win-winとかも、「私が勝って相手が負けるか、相手を勝たせて自分が負けて不満に思うか。ぜんぜんWin-winやっていないじゃん」とか。
真逆だったんですよね、自分の生き方が。これは上手くいかないわけだと思って。その本を参考に、自分の考え方を少しずつ変えていった、それが26歳のときです。
それで、そのあと復帰されたとは、社長賞を獲るまでに。
そうですね。復職して、すぐに、担当した本が10万部売れて。そこから、いろいろあって。1年ちょっと、1年後には100万部売れて、社長賞。とんとんと行ったんですよね。
すごいですよね。一度上手くいかなかった場、同じ場に戻ってきたのに、考え方を変えるだけで上手くいくというのは、本当にインプットは大事なんだなと思いました。
そうですね。
最後に未来のお話を伺いたいのですが。この先、どんなことをしていきたいですか?
SNSのない世界の、今の自分の実体験とか、自分のものの考え方が変わるだけで、すごく、現在の自分の才能とかに自信が持てる。など、そういった生き方とか、考え方みたいなことを多くの人に伝えていきたいですね。
私、本を出させていただいて、オフィシャル本で、いろんな本を書いてきたんですけど。これを日本だけじゃなくて、アジアとか、特に中東の女性とかにも読んでもらいたいと思います。
自分の本だけじゃなくて、素晴らしい人、日本人を連れて、講演会とかをプロデュースしてみたいという夢が最近できて。
そのために、今、英語を勉強したり、いろいろ、仲間を集めている最中なんですけど。そんなことを海外を舞台にできたら良いなと思っています。
なるほど。ありがとうございます。受講生の方から質問が来ています。
休職前と休職後の心の変化を一言で表すとしたら、何と表しますか?
世界が違って見えた。
違って見えました?
上手くいっていなかった人と上手くいったり、本が売れなかったのに本が売れるようになったり。
それ、何が変わったかと言ったら、別に、半年間、職業訓練をしていなくて。考え方の訓練をしていたんですよね。
「あの人が悪い」じゃなくて、「いや、そうじゃなくて、この人にも良いところがある。」とか。
「この仕事つまらない。事務作業はつまらない。」じゃなくて、「いや、これは工夫したら楽しくなる。」とか。そうやっていったら、どんどん仕事が面白くなっていったんですよね。
考え方の変化だけで?
変化だけで。
変わるんですね。
それだけ、むちゃくちゃブータレちゃんだったので。本当に本当に(笑)文句ばかり言っていたので。変化の度合いが大きかったとは思います。
美冬さん、大尊敬しています。たくさんのインスピレーションをありがとうございます。
上司と良い関係を築くにはどうしたら良いでしょうか。最近、コミュニケーション力に自信がなくて、アドバイスを頂けたら嬉しいです。
私、お酒が全く飲めないんですね。だから、夜の飲みニケーションって、そんなに付き合いが良くなかったんですよ。むしろ二次会は行かないと決めて。
上司たちが飲んでいても、1人で帰るような人だったんですよ。
ただ、そのかわり、お昼を一緒に食べに行ったり。あとは、上司が北海道出身の人だったら、北海道に遊びに行ったりとかして。
何が言いたいかって、けっこう、プライベートな雑談をするようにしました。嫌な上司でも、お子さんをすごい可愛がっている子煩悩な一面を見ると好きになるし。
「最近面白い本ないですか?」と言って、教えてもらって、読むじゃないですか。面白いと、「あっ、気が合いそう」と思ったりして。
その人の人間。上司ではなく、その肩書きすら取ってしまって、Hさんとか、Mさんとか、その人そのものに興味を持つようにしたら、めっちゃ仲良くなりましたね。
だから、辞めるのも大変。ありがたいんだけど。「お前、辞めるな!」「何でもいろいろ応援するから」みたいな。
辞めたあとも、取材に来たり、うちから本を出さないかとか、そういうことがあるので。上司の人たちと良い関係をいまだに作れているのは、すごくありがたいなと思っています。
上司の他にも、自分と合わないなと思った方を大切にしているというのを伺いまして。
そう。それ、けっこう大事にしているんですよね。嫌いな…、苦手な人はいますよ、もちろん。嫌いだった人もいるんですけど。
あるときから、好きなところを見つけるようにしようって。自分でも、自分の嫌いなところがあるのに。すぐ寝坊をするとか。
誰かのことをパーフェクトに好きになれないよなと思って。人の良いところを見るようにしているのは、今もそうですね。
好きな人は、最初から好きだけれども。苦手な人とか、合わない人って、良いところを見ようと、新しい視点を使わないと、見られないので。学ぶ部分というか、得られる部分も大きそうですよね。
ただ、同時に、同じ部署の人とかでなければ、無理やり、その人たちに近づいていく必要はなくて。やっぱり、気分良く過ごすことって大事なので。
当時、私は会社員でしたから、そういうことを身につけていましたけど。今やっているかというと、別に、そういう人たちにわざわざ関わりに行かないから、それで良いんじゃないかなと思います。
なるほど。ありがとうございます。皆さんもコメントありがとうございました。それでは、質疑応答の時間は以上とさせていただきます。
本日お越しいただきました先生は、フリーランサー、ライター/コメンテーターの安藤美冬先生でした。ありがとうございました。
安藤美冬さん
フリーランサー
ライター、コメンテーター
慶應義塾大学在学中にアムステルダム大学に交換留学を経験。株式会社集英社勤務を経て独立。組織に属さないフリーランスとして、ソーシャルメディアでの発信を駆使した、肩書や専門領域にとらわれない独自のワーク&ライフスタイルを実践、注目を浴びる。書籍や連載の執筆、商品企画、大学講師、コメンテーター、広告&イベント出演など幅広く活動中。これまで世界60ヶ国を旅した経験を生かし、海外取材、海外ツアープロデュース、内閣府「世界青年の船」ファシリテーター、ピースボート水先案内人なども行う。TBS系列「情熱大陸」、NHK Eテレ「ニッポンのジレンマ」などメディア出演多数。著書に「行動力の育て方」(SBクリエイティブ)「ビジネスパーソンのためのセブ英語留学」(東洋経済新報社)などがある。
・安藤美冬さんご出演。元プロ棋士、ひふみんこと加藤一二三さんとの対談がYouTubeにて公開中!
https://youtu.be/3EV-yUVhsiA
・「人生をプロデュースする」ための手帳、好評発売中!
http://urx3.nu/P6mh
2019年01月09日 公開
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本日の先生は、フリーランス/ライター/コメンテーターの安藤美冬先生です。よろしくお願い致します。