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2020.03.19

interview

“理想的なデザイン経営は3つの「シコウ」を個人と合わせる”ーーSNS新時代に唯一無二のブランド力を持つには

“理想的なデザイン経営は3つの「シコウ」を個人と合わせる”ーーSNS新時代に唯一無二のブランド力を持つには

SNS新時代に唯一無二の存在となるためのデザイン(出演:Andy)

目次

  • SNS「新」時代と呼ぶ理由とは
  • 個人と組織の3つの 「シコウ」が重なる状態が理想のデザイン経営
  • 唯一無二の存在=「価値」 ブランディングとは
  • 一言で表し奥行きと幅を持たせる。肩書きをデザインした事例
個人が普段の生活にSNSを利用することが当たり前になった昨今、個人がビジネス目的でSNSを利用することも珍しくないほどに、その境界は曖昧になってきています。

テレビ番組の制作会社ディレクターからWeb広告業界に転身するという異色の経歴を持つ、Office io COO /クリエイティブディレクター Andy先生がSNS新時代と呼ぶ理由とは。

そして、そんな新時代における理想的なデザイン経営とはいかに。

Andy 先生

Office io COO /クリエイティブディレクター

徳田 葵

受講生代表

学びノート

SESSIONSNS「新」時代と呼ぶ理由とは

20

SNS新時代ということなんですが、この「新」を付けている意味っていうのはどこにあるんでしょうか?

2863

令和になったっていうのが一つあるんですが、僕の中でここ10年くらいのSNSの進化って激しいなと思っていて。

2863

最初はみんながコミュニケーションツールとして使っていて、お腹すいたとか、眠いとか、軽い感じでやっていたと思うんですけど。

2863

いまやビジネスとの境目がないくらいの発信量と、自分がどういう人間であるかとか、自分がどういうビジネスをしているのかをしっかり発信していて、仕事に繋げたりとか。

2863

次元として一段階上がっているんじゃないかと。そういった感覚で僕が勝手に新時代という言い方をしています。

20

なるほど。SNSのあり方も時代によって変わってきているなというところだと思いますし、みなさんも実感で色々あるかなと思います。

SESSION個人と組織の3つの 「シコウ」が重なる状態が理想のデザイン経営

2863

まずデザイン経営とは何かについて、簡単に話をします。

2863

僕の定義の中では、デザイン経営っていうのは組織の志向、思考、執行。

この3つの「シコウ」をデザインすることだと思っています。

2863

これは、どっちの方向に行きたいのかの志向、考えることの思考、実行することの執行ですね。

これがデザインできると、企業としても良い方向に行くだろうと思っています。

2863

企業と書かずに組織と書いているのが、僕の中で1つの課題というか、考えなきゃいけないポイントだと思っていて。

どういうことかというと、デザイン経営って言い方していますけど、どんなグループでも、チームでも、複数の人が集まるところには全て当てはめて考えられると僕は思っています。

2863

企業をもっと大きくしたら地方自治体とか、県とか。もっと大きくすると国だったり。

逆に小さくしていけば、コミュニティだったり、部活動とかもそうですね。

これらも含めてデザインできると思っています。

2863

もっと小さくしていくと、家族だったり個人だったり。最小単位が個人だと思います。

で、個人にもデザイン経営が当てはまると僕は思っているのが、この後の話に出てくるんですけど。

2863

ただ、今この時代、この境界がすごく曖昧というか。個人なんだけど色んな企業に属していたりとか。家族のあり方もすごく変わってきていて。

あとオンラインでのコミュニティがガンガン出てきていたりとか。すごくコミュニケーションが複雑化していると思います。

2863

その中で、組織をデザインすることっていうのはすごく有効なんじゃないかなと思います。

20

はい。

2863

個人が最小単位と言ったんですけど、一番小さいものは何になるのかといいますと、個人の嗜好、思考、試行をデザインするっていう捉え方を僕はしています。

2863

嗜好っていうのは趣味趣向。思考は考える。

試行は試すっていうことなんですけど、言ってみたら、個人はトライアンドエラーが一番しやすい位置にいる。

2863

だから自分の思っていることを試してみて、またフィードバックして、自分をデザインしていけるよねっていう考え方。

2863

これをさっきの考え方に当てはめると、組織は組織でデザインをする必要があるし、個人は個人で自分をデザインする必要があるだろうと思っています。

2863

組織がこう行きたいっていうことに対し、個人がこういうふうに行きたいっていう考えがズレていると、その組織にいることで幸せになれない可能性が高いです。

バリバリ稼ぐ組織のなかで、ロハスに暮らしたい個人はきつい。

20

きついですよね。

2863

でもそれに気づかず、自分をデザインできずに組織に所属している可能性がすごく高いですね。

2863

なので僕は、組織の3つのシコウと、個人の3つの「シコウ」がイコールになればなるほど、その組織はすごくいい状態でデザインできると思います。

これがたぶんデザイン経営の理想的な形なのかなと解釈しています。

2863

なので、組織だけをデザインしようとすると、どこかにいびつな形が出る。

それはやっぱり個人が追いついていないからなんじゃないかなと思います。

2863

今回唯一無二という言い方をしているのは、まず自分をデザインしにいこうと。

それができると、自分の組織がどこの位置にいて、どこに向かっているのかが理解できるので、より良い人生とか、キャリアとかがデザインできるんじゃないかなと思いますね。

20

なるべく共通項が多い方が幸せですよね。

2863

僕はそうだと思いますね。

トップがやっていることと自分がやっていることがバラバラだとやっぱりやりづらいですよね。

SESSION唯一無二の存在=「価値」 ブランディングとは

2863

ブランディングとは何かという話なんですが、例えばラベルのないペットボトルの水が4本並んでいたとします。

全部同じ値段だとしたらどれを買いますかと。

2863

当然の話なんですが、ラベルのある水とラベルのない水だったら、ラベルのある水の方を買いますよね。

2863

それは何でかというと、認知が分かりやすいし、区別されているし、信頼があるし、価値があるからなんですよね。

2863

なのでデザインっていうのは、付加価値を足すための情報整理の要素になっているっていうのを覚えておいていただいて、ブランディングとはという話に繋がるんですけど。

2863

形も色も同じ四角いものが4つ並んでいるときにデザインをしようとする人間はどう考えるかというと、まずは色を変えて目立たせたり。

でも色を変え始めるとみんなも色を変えるので目立たなくなってしまう。

2863

じゃあ次何をしようかというと、形を変えて目立たせてみると。

でもそうすると形を変えてきて、また目立たなくなってくる。

2863

また次変えてみるとみんなも変えてくるというループが始まってしまって、次にやることって言ったらシンプルに戻してみるくらいしかないんですよね。

2863

デザインって付加価値を足すことができるんですけど、この横並びのループにはまる可能性も高い。

2863

このループから脱出するためにどうすればいいのっていう考え方の時に、情報整理を超えた価値を与えてあげる必要がある。

四角のまんますげぇと思わせればすごい訳なんですよね。それが理想形だと思います。

2863

つまり、唯一無二の価値=「本質」、ここにしかないものなんだよってことを示すことができれば、それは情報を超えた価値を付加できるので、これがある種のブランディングになるっていう考え方を僕はしています。

2863

なので、今回のテーマである唯一無二の価値って何っていうと、本質をしっかりつかみ上げてあげられているかどうかだと思っていて。

2863

つまり、ものすごい派手で目立てばいいっていう考え方をしていると、ちょっと本質とズレている可能性がある。

20

なるほど。どこが本質なのかっていうところを追及していった方がいいということですよね。難しいですよね?

2863

難しいと思います。

ただ、その考え方がデザイン思考であるとか、自分の考え方、そういったものと紐づいてくると思いますね。

SESSION一言で表し奥行きと幅を持たせる。肩書きをデザインした事例

20

ではここで具体的な事例を見ていきたいと思います。

2863

はい。

まずは「いずみの編集室」さんというところのロゴをデザインさせていただいたときのテーマで。

2863

大手出版社から独立したばかりのライターさんが依頼主でした。

依頼内容としては、肩書き、ロゴ、パンフレットをデザインしてほしいということでした。

特に肩書きをデザインというところに特化してお話していきます。

2863

で、肩書きを見つけるっていうことは、個人でもやっていいと思っていて。

自分はどういう人間なのかをどう表すかっていうのは、何か一言で話せると、それが自分の本質だったりするし、強みになる。

2863

きの唯一無二という話に繋がってくると思うんですけど。

じゃあどうやって見つけるのっていう思考のやり方として、すごく簡単に言っちゃってますけど、一つを尖らせる方法があるよと。

あと、ひとつにまとめる方法。で、要素をかけ合わせる方法があります。

2863

大体この3つのなかで考えられるかなと。

例えばひとつを尖らせるとしたら、ライターという肩書きを、プロライターみたいな。

プロ無職みたいなものもSNSでありますけど。

2863

あと要素をかけ合わせるっていうのは、マルチなタレント性があることを示すような考え方です。

このあたりで考えていくと、自分の肩書きだったりキャッチコピーが見つけやすいんじゃないかなと。

2863

今回僕が肩書き提案した内容としては、ひとつにまとめるっていう方法を取ったんですけど。

いずみの編集室という屋号だったので、「編集室長」と名乗りましょうと。

2863

で、なんでこの編集室長って名乗るといいかっていうと、まず編集室長なので企画から執筆内容、最後編集から納品まで全部やる立ち位置というか、管理者になりますよね。

2863

なので、非常に業務規模に奥行と幅を持たせられるよねっていうところで。

2863

あと実際に自分一人じゃ対応できないような大きな案件がきた時も、チームを編成してディレクションができる能力のある方だったので、本当に編集室にしちゃえるだけの力があると。

であればチーム編成をして対応可能なこともアピールできる。

2863

さらにクライアントさんには編集室長と呼ばれると、すごく規模があるような気がしますよね。

それがオンライン編集室なのかもしれないんですけど、自分にはそれだけのことができるという能力のアピールに繋がる。

2863

そういう意味で業務全体の管理進行ができる信頼と安心のイメージが付く。

ある種これが肩書きをデザインしたケースですね。

20

一言で分かりますね。

2863

奥行きが出ますよね。

20

Andy先生、ありがとうございました!

2020年03月19日 公開

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2020年03月05日 放送分
SNS新時代に唯一無二の存在となるためのデザイン(出演:Andy)

SNS新時代に唯一無二の存在となるためのデザイン(出演:Andy)

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