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2018.04.12

interview

“稼げるフリーランス”はいったい何をしているのか。 ランサーズで活躍するフリーランサーにその秘訣を聞いてみたーー【前編】

“稼げるフリーランス”はいったい何をしているのか。 ランサーズで活躍するフリーランサーにその秘訣を聞いてみたーー【前編】

#1 まずは一歩目、魅力的なプロフィールを作る方法

目次

  • 「指名型」は「提案型」よりも仕事を獲る確率が5倍高い
  • 「スカウト型」はフリーランスに“仕事を選ぶ権利”を与える
  • スカウトしてもらうためには、プロフィールを如何に充実させるかがカギ
ランサーズが実施した「フリーランス実態調査2017」によると、広義のフリーランスは年々増え続け、2017年に推計1,122万人に上りその数は3年連続で上昇しています。

多様な価値観や働き方が広がる中で、国内最大級の仕事マーケットプレイス「Lancers」を活用すると、登録されている数多くの案件の中から自分のスキル、ライフスタイルに合った仕事を見つけることができると注目している方も多いでしょう。

今回は、日本最大級の仕事マーケットプレイス「Lancers」を上手に活用し、フリーランスとして活躍されている永田先生に「効率良く稼ぐため」の魅力的なプロフィールのつくり方についてお聞きしました。

永田 義郎 先生

ウェブ制作/運用「グラフィカ」代表、フリーランス

根岸 泰之 先生

ランサーズ株式会社 取締役CMO

徳田 葵

受講生代表

学びノート

SESSION「指名型」と「提案型」2種類の仕事がある。さらに「スポット常駐」という新しい形も

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まずは、「ランサーズ」と「クラウドソーシング」について、改めてご説明いただきたいと思います。

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ランサーズは、日本初・国内最大級のクラウドソーシングサービスを運営する会社です。

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クラウドソーシングというのは、インターネット上で「仕事を依頼したい人」と「仕事を受注したい人」のマッチングから、進行管理、お金・報酬のやり取りまでもプラットフォーム上でできる仕組みのことをいいます。

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ランサーズでは、今どれくらいの仕事がありますか?

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累計額なのですが、現時点で1,970億円以上の仕事の依頼がされています。そして、今年の4月中に2,000億に到達するのでは、と思っています。

どんな仕事が多いのか、というと、大きく分けて3つあります。「web関連の仕事」「デザインの仕事」「ライティングの仕事」それぞれ約30%ずつの割合です。

残り10%ぐらいは「タスク・簡単な作業の仕事」や、「それ以外の仕事」というふうになっています。

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ランサーズでの仕事の仕方についてですが、全部で6つの方式があり、大きく2つに分けられます。

まずは、「指名方式」。これは何かと言いますとクライアントが、ランサーさんを指名して、仕事が始まるパターンです。

次に「提案方式」です。これはクライアントさんが、「こういう仕事があります。誰かお願いします」という形で募集を出します。

そこに対して、仕事をしたい人が、「自分だったらこういう仕事ができます」とか、「受けたいです」みたいな提案をし、クライアントが提案者の中からお仕事を依頼する人を選んで仕事が始まるパターンです。

ちなみに、指名型だと「スカウト方式」でプロフィールページを見て、「この人にお願いしたいな」とクライアントが仕事相談のメッセージを送りマッチングするパターンもあります。

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指名方式の中のひとつ、「ストア方式」というのは、ECサイトのように、自分のスキルを商品に見立てて、「その商品をいくらで販売します」という形でやりとりするんです。

そこをクライアントが見て、「これを買おう」とか、そういった形になっています。

提案方式には「公開プロジェクト」というのがあります。それは何かというと、クライアントがランサーズ上で仕事を依頼して、その仕事に興味を持ったランサーから見積もりをもらって、複数の提案の中から仕事を発注する相手を選んでから、仕事が始まるというパターンですね。

「コンペ」に関しては、クライアントが仕事を依頼して、ランサーが納品物を出して、最後に複数の納品物の中からクライアントが気に入ったものを選ぶというようなパターンです。

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「タスク方式」は大量の仕事で、それを同時進行でたくさんの人に一気にやっていただきたいというクライアントのニーズに対してヒットするものです。

「スポット常駐」と呼んでいるのは、2017年にローンチした新しい形式の仕事です。

基本的にはオンラインで仕事をするというのが基本なんですが、やっぱり、「ちょっと1回会って話したいよ」とか、「週1回会社にきてミーティングしたいよ」とか、そういったニーズがたくさんあったので、時々ランサーが現地に行く形式の仕事を作りました。

SESSION「スカウト型」は、フリーランスに 「仕事を選ぶ権利」を与えてくれる

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今日はですね、プロフィールというところで、特に「スカウト方式」に関してお話を進めていきたいなと思っています。

どうしてかと言いますと、今、ランサーズ上に「指名方式」、今お伝えした指名型の選ばれるパターンの仕事のやり方と、自分から提案をする「提案方式」がありますが、実は、「指名方式」が65%と多いんです。

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半分以上なんですね。

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はい。なので、ランサーズ上で公開されている仕事って、実はほんの一部で実は、その裏で「指名で発注されている仕事」がたくさんあるんですね。

指名だと当事者同士でしか仕事の中身が見えないので…。表には見えないんだけど、裏で、半数以上の仕事が動いている、そういった形になっています。

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そうなんですね。

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はい。知らない方が多くて、公開されている仕事がすべてって感じている方もけっこういらっしゃいます。実は、その中で指名されている仕事が圧倒的に多いんだよということを、ぜひ、覚えていただけると嬉しいなと思っています。

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なるほど。その指名方式のお仕事をとれるようになれば、どんどんマッチングしていくということになるんですよね。

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そうです。数も多いですし。かつ、「指名していただくというパターン」なので、公開されている仕事より「仕事を獲得する確率が5倍」高いんです。

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5倍ですか!どうしてですか?

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やっぱり、公開されている仕事に提案をするよりも、「あなたにお願いします」ということでくるからでしょうね。

そして、それをランサー側が「やります」「やりません」と言うだけなんですよね。

フリーランスにとって、「選ぶ権利」が「スカウト型」にはあるので、受注確率がかなり高いんです。プラス、公開されている仕事よりも「単価が2倍」高いんですよ。

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そうなんですね…!

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これも、クライアントが、「ぜひあなたにお願いします」とお願いする形になるので、単価も適性になりやすいし、高くなりやすくなっています。

データ上はこうなんですが、永田さん、実際に使われてみて、体感値としてはどうでしょうか?

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そうですね。私も2:1くらいの割合で、直接の依頼の方のほうが多いと思います。

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クライアント側としても、指名方式のほうが、やっぱりやりやすいんですか?

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やりやすさは、そうですか?

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やりやすさもそうですね。クライアントも安心してやれるので、使いやすいなと思います。プラス、クライアントは、「今」お願いしたいから誰かを探しているんですよね。

公開される募集の仕方ももちろん良いんですけれども、そうすると、応募がくるのを待たないといけないですよね。指名でお仕事を相談いただく場合、その場で話が進める、探してすぐその場から仕事が始められるということで。

そこで、プロフィールでしっかり「この人は信頼できそうだな」と思ってもらえるかどうか。これがポイントになります。スピードという観点でもクライアントさんとしても嬉しいという、そういった声もすごく聞いています。

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なるほど。

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まとめますと、指名方式のほうは、「仕事の量が多い」「受注確率が高い」「単価も高い」ということですね。

やっぱり「指名される仕事をどうやって獲得していくか」というのがすごく大きなポイントになるし、「効率よく働ける可能性が上がる」と考えています。

SESSIONなぜ、プロフィールは 充実させた方がいいのか?

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そのために、「プロフィールを充実させる」ということが本当に重要です。

ちょっと視点を変えて、プロフィールをなぜ充実させたほうが良いのかというお話をしたいと思います。

クライアントさんが、どうやってフリーランスの人・ランサーさんを探しているのか、簡単におさらいします。

クライアントさんは、まずランサーズ上の「ランサーを探す」というコーナーから、フリーランスの検索をします。

例えば、「職種」や、「住んでいる場所」、「最近ログインしているの?していないの?」というところを見たり、あとは「フリーワード」でも検索します。

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そこから、一覧にたどり着きます。フリーランスの人が一覧に並んで、その一覧の中で、この人良さそうだなと思う人の「詳細のプロフィールページ」を見ていくんです。


そこで、今回お願いしたいことと違うかもな、と思われてしまうと、スルーされちゃったり、魅力が伝わらないと見てもらえなかったりします。でも、詳細プロフィールを見てもらったら「フォロー」してくれることもあります。

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イメージに近いのはお気に入り機能ですね。一旦、フォローをして、そのあとで、実際にプロフィールのページからフリーランスの方に相談する。

「こういう仕事があるんですけど、やってもらえませんか?」みたいなメッセージをして、受発注がされます。

プロフィールが魅力的じゃないと声がかからない…ということもあるので、本当にプロフィールが大事になっています。

1

提案方式から指名方式になることが多い気がします。

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そういう流れもあるんですか?

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もちろんあります。一度仕事をして、お互い信頼関係が生まれると、やっぱり次から「あの人にお願いしたい」ってなるんですよね。永田さんはどうですか?

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そうですね。1回仕事をして、信頼関係が築けたら、クライアントの側の立場からしても、また新しい方でリスクを負うよりは、良い関係を作っている人に「ぜひ任せたい」という流れになると思います。

実際、私もそういった依頼のほうが多いかなと思います。

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やっぱり、その信頼関係を築けるかどうか、かなり大事ですよね。

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そうですね。

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そうなってくると、初対面の方に見せるのはプロフィールになると思うので、そこを魅力的にしていかなきゃいけないというところで、次にうつっていきましょうか。

SESSION“稼げるフリーランスになるため” の魅力的なプロフィールのつくりかた

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続いては、「稼げるフリーランスになるプロフィール」というところで、具体的に教えていただきたいと思います。どんなふうにプロフィールを書いていくべきか、という点ですね。

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本日の主な内容でもある「プロフィールの書き方」についてですね。

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見ていきましょう。

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まさか自分のプロフィールがこんな感じで載るなんて…(笑)

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ちょっと照れくさいですかね(笑)

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露出されるとは(笑)このときはまったく思っていなかったです。

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これはどういったところがポイントなんでしょうか? 細かく、分野とか経験とかによって、段落分けしているというところですかね?

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そうですね。今述べてくださったように、項目分けするようにしています。「経験」であるとか、「得意分野」とか、「制作環境」とか、「連絡先」や「作業対応」をどのような形で行っているのか。

クライアントさんが知りたいかなと思うような事柄をできる限り、パッと一見で分かるような形にしてまとめたいなと思っていました。

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まず、プロフィールを読んだクライアントに、ちょっと親しみを持ってもらえるようにしようというのは、意識した点です。

そのあとは、自分のプロフィールの詳細ですね。「どういったことが得意か」であるとか、「どういった制作環境で仕事をしているか」みたいなことや、最後には、「どんな対応を自分は行っているのか」までを書いています。

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写真にもこだわりがあったりするんですか?

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写真は、この登録した当時の写真なので、一番若い(笑)

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若き頃の写真ということで。

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自分が魅力的に見えるような写真で。風景写真よりも、もしかしたら実際の人物の顔写真のほうが良いかもしれません。

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やっぱり、安心できますよね。

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なるほど。

4

「顔写真」ってやはり大事なんでしょうか?

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安心感を与えるためにも、「自分のお顔」が良いんですかね?

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そうですね。そう思います。

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さて、先ほどお写真は登録初期のものだとおっしゃっていたんですけれども。逆に、変えているところはありますか?

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そうですね。今映っているような自己紹介の中身ですね。このあたりは、ほとんど変えてしまっていて。当初のものはほぼ残っていないと思います。

SESSION理想的な文字数は、約1,000字程度

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プロフィールの部分の文字数に関しては、長すぎても、あまり読む人はいないかもしれないと思って、文字量を削るなどの、調整はしています。

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たくさん書けば良いってものでもないんですかね?

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数えていたら、私の文字数は1,011文字でした。

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細かい(笑)

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それってどうなんですか?

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A4が400字くらいって言いますもんね。A4に2ページくらいではあると思うんですけれども、それだけの量を読むのは大変かもしれません。

しかし、段落分けや項目分けなどをして、箇条書きのようにすると、パッと見てわかりやすいかなとは思います。

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たしかに多く書けば良いというものではないと思いますが、少ないよりは、多いほうが良いのかなと。「できることをしっかり伝えておくこと」で、この方にお願いしたいと選ばれやすくなるかと思います。

また検索するときに、フリーワードで検索するクライアントさんもいらっしゃるんです。プロフィールに、キーワードが載っていると引っかかるんですよね。

そうすると、見てもらえるチャンスが広がるんです。無駄に長く書く必要はないとは思いますが、できること、その中で自分がやろうとしていることに関しては、しっかり充実させて書いていただくのが良いんじゃないかなと思います。

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なるほど。先ほどの、永田先生の全体のプロフィールは特に長いなとは感じなかったですよね。

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そうですね。

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分けているのがすごく良いのでしょうかね。

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おそらく、見やすさみたいなのを意識して作られているからなんじゃないかなと思います。これがずっと改行なくて書かれていると、たぶん見てもらえないでしょうけど(笑)

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疲れちゃうかもしれないですね。

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永田先生のプロフィール、参考にします。

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いろいろ、ちょっとずつ変えて、初期のものとはまったく違うものになっているとおっしゃっていたんですけれども。

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そうですね。

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それはどういうところを変える、変えない、と決めているんですか?

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そうですね。最初は、本当にわからなかったので、「仕事をやりますよ」と。

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「頑張ります」みたいな感じですかね。

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当初は「何でもやります!」みたいな、がっついている感があったと思います。「仕事ください!」という勢いに任せたアピールが多かったかもしれません。

しかし、一度、自分が発注する側に立ってみたときに、そんなのはいらないと見えてきたので、そういったところはある程度削るべきかと思いました。

プロフィールには、「自分が何をした、こうした」、「何が好き」、「アイスが好き」とか、あまりいらないんだなと分かってきたので簡潔に、しかし親しみを持ってもらえるように、ちょっとずつ調整をしているところですね。

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じゃあ、クライアント側の目線になってみて、気づいたことがたくさんあったという感じだったんですかね?

EDITOR'S NOTE

今回はここまで!

"「スカウト型」は、フリーランスに 「仕事を選ぶ権利」を与えてくれる。"

永田先生のお話しから、ランサーズで安定して稼ぐためには、単価も獲得率も上がる「指名型」の仕事を増やすことが、重要なポイントであることが分かりました。

この学びは、すべてのフリーランサーの方に通ずることでしょう。

次回は「効率良く稼ぐため」の魅力的なプロフィールのつくり方の後編として、『プロフィールを書くときは、「主観的な言葉」より、「客観的な事実」を』からお届けしたいと思います。

もし、どうしても「待ちきれない...!」という方は、ぜひ録画授業をご覧ください。

2018年04月12日 公開

この授業の動画をSchooで観る

2018年03月22日 放送分
#1 まずは一歩目、魅力的なプロフィールを作る方法

#1 まずは一歩目、魅力的なプロフィールを作る方法

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