目次
- 投資の初心者は何から始めるべきか
- 少額から始められる初心者におすすめの投資方法
- 初心者が投資で失敗しないための注意点
- 初心者におすすめな投資の勉強方法
2021.09.30
「投資に興味があるけど何から手を付ければいいかわからない」という方は少なくないと思われます。
実際、投資と一口で言っても、その種類は多岐に渡ります。そこでこの記事では、投資の初心者がまず何から手を付ければいいのか、そしておすすめの投資方法や投資の勉強方法について解説します。
投資方法には多くの種類があり、仕組みが複雑なものも少なくありません。そのため、何から始めたらいいのかわからないという方も少なくないと思われます。
そこで、ここでは初心者でも少額から始められる投資方法について解説します。
投資信託
投資信託とは、「投資家から集めた資金をまとめ、運用のプロが株式や債券などの金融商品に投資・運用する商品」のことです。集めた資金をどの商品に投資するかは投資信託ごとに異なります。
例えば、株式など一つに絞って投資する投資信託や、株式に加えて債券や不動産、金など複数の種類を投資対象とする投資信託もあります。
投資家は投資信託を購入することで、利益が出た場合には値上がり益や配当金を受け取ることができます。一方で、投資信託も価格が変動するものに投資するため、元本保証はありません。
投資信託を購入するメリットとしては、100円といった少額からでも始められることや、運用のプロに任せられること、リスクの分散が可能な点が挙げられます。
投資に必要な知識や手法を個人で身に着けることは難しいものですので、そういったノウハウが豊富なプロに運用を任せたいという方や、個人では買いにくい外国株式や債券・金融商品などに幅広く投資したいという方にもおすすめです。
<証券会社では投資信託をポイントで購入することも可能>
投資信託は少額から始められる初心者におすすめの投資方法ですが、Tポイントや楽天ポイントといったポイントを投資信託の購入金額に充てるいわゆる「ポイント投資」サービスも最近では充実してきています。実際に自分のお金を投資するのは怖いという方は、まずはポイント投資から始めて、投資を体験してみることも方法の一つです。
株式投資
株式投資は、企業が資金調達のために発行した株式を市場で売買し、値上がり益、配当金や株主優待を受けられる投資方法です。
一般的に株式投資は多額の資金を必要とするイメージをお持ちの方も多いと思われますが、10万円程度の資金でも購入できる株式も多く存在します。また、その中にも配当金を受け取れたり、株主優待がある企業も少なくありません。
株式投資に対して抵抗感がある方もいるかもしれませんが、まずは自分の馴染みのある企業や配当金・株主優待を目当てとして投資してみるのも良いでしょう。
ただし、株価は日々変動するため、値下がりによる元本割れのリスクや投資先企業が倒産するリスクなどもあるため、リスク管理は十分注意を払う必要があります。
<単元未満株なら株価の高い企業の株も少額で購入可能>
単元未満株とは、金融商品取引所で定められている最低売買単位(株式数)に満たない数量の株式のことです。 現在、国内株式では最低売買単位が1単元=100株となっています。つまり、市場で株式を購入するために通常は、「投資したい銘柄の株価×100株」の資金が必要です。仮に、企業の株価が1万円の場合、1単元購入するには「1万円×100株=100万円」を用意しなければならず、少額の投資とは言い難いです。そこで、証券会社によっては単元未満株での取引ができるところもあります。銘柄にもよりますが、1株単位で購入もできるため、少額から購入が可能で、単元未満株には配当金を受け取る権利もあります。買いたい銘柄の株価が高く手が届かないということがあれば、活用してみるのもよいでしょう。
債券投資
先に債券とは、国・地方公共団体・企業が投資家からお金を借りるときの証書として発行されるものです。発行者は、投資家に対して利子を支払い、期限(償還日)には元本を返す仕組みとなっています。代表的なものには日本国債や米国債が挙げられます。債券にはさまざまな種類があり、償還までの期間や利率も異なります。債券投資のメリットとしては、発行者の信用状況等に大きな変化がない限りは、償還まで定期的に利子を受け取ることができる安定性です。また、購入して償還されるまでに売却して換金することも可能です。
一方で債券投資のデメリットとしては、売却のタイミングによっては損失が出る可能性があることです。債券も他の金融商品と同様に価格が変動します。そのため、債券価格が購入時の価格を下回ることもあるのです。また、外国債券の場合は、利子の支払いや償還金額に外国の為替レートが適用されるため、為替相場の変動によっても損失を被る可能性もあります。
加えて、ケースは多くないものの発行者の財務状況の悪化により、元本や利子の支払いが滞るリスクもあることも頭に入れておく必要があります。
もし、債券投資を始めるということであれば、期待できる収益だけでなく、発行者の信用状況やどういった形で損失がでるのかまで把握しておくことが大切です。
REIT(不動産投資信託)
REIT(不動産投資信託)とは、前述した投資信託のようなスキームで不動産への投資に特化した金融商品です。REITはもともとアメリカで誕生し、日本では頭にAPANの「J」をつけて「J-REIT」と呼ばれています。
REITは、投資した不動産から得られる賃料収入や売却益を原資として、投資家に分配金を支払います。投資対象となる不動産には、住居・オフィスビル・ホテル・商業施設などがあります。
REITに投資するメリットとしては、少額の資金で不動産への投資が可能な点や、高い分配金を受け取れる点です。J-REITの場合、利益の90%超を分配することでその分配金が損金算入できるため、高い利回りを実現できるのです。
一方、REITのデメリットには、価格変動による元本割れのリスクに加え、自然災害などで不動産が損害を受けた場合に分配金が減少する可能性があること、運営法人の倒産リスクが挙げられます。特に自然災害によるリスクについて、日本は台風や地震が発生しやすい国であるので、注意が必要です。
多少のリスクはあるものの、REITは預金よりも高く安定した収益を狙うことができるため、分散投資の投資先の一つとして検討するのもよいでしょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoとは、私的年金であり老後資金を作るための制度として昨今加入する方が増加しています。加入者が毎月一定の金額を積み立てて、指定された定期預金・保険・投資信託などの金融商品を自ら運用し、60歳以降に年金または一時金として受け取ることができます。iDeCoへの加入条件としては、原則20歳以上60歳未満であることに加えて、公的年金に加入している必要があります。
iDeCoを利用する大きなメリットには税制優遇が挙げられます。積立金額はすべて所得控除の対象となり、所得税・住民税が節税できます。また、運用で得た利息や運用益は本来課税対象ですが、iDeCoでは非課税として扱われます。
一方、デメリットには原則60歳まで引き出せないことや、元本割れのリスクがあることが挙げられます。
そのため、長期的な視野で老後に向けた資産形成をしていきたいという方にはおすすめできる投資方法と言えます。
初心者だからと言っても投資するのは自分の大切なお金なので、できることなら失敗は避けたいものです。
そこで、ここでは初めての投資で失敗しないための注意点について解説します。
初めから多額の資産を投資しない
大きな利益を狙いたいからと言って、初めから全資産を投資につぎ込むようなリスクの取り方はおすすめできません。どの金融商品にも価格変動のリスクがあり、場合によっては暴落に巻き込まれて資産の大半を失う可能性もあります。
そのため、初めは少額から開始して慣れてきたら徐々に資金を増やしていくことが望ましいです。
リスクが理解しないまま投資しない
各金融商品によってリスクの種類は異なり、中にはさまざまなリスクが複雑に絡んでいるものも存在します。目先の利回りだけに捉われて、リスクを理解しないまま投資をしてしまうと思わぬ損失を被る可能性があるのです。
そのため、投資を行う前に、どのようなことで値下がりするのかという価格の変動要因を把握して、納得してから投資を行うことが望ましいです。投資はあくまで自己責任になるので、自分の身は自分で守るという心構えが重要です。
手数料を考えずに投資しない
金融商品は、購入・売却時に手数料がかかるものや、保有期間中に資産額の〇%という形で手数料がかかるものなど、さまざまな形で手数料が発生します。
例えば、株式投資であれば購入金額に対して売買手数料が発生します。また、投資信託では、購入・保有中・売却時に手数料がかかるものもあります。(最近では購入時の手数料がかからない投資信託が多く販売されています。)
特に短期での売買を行う場合、取引回数が増えるほど手数料も発生するので、一回あたりの金額が安くとも回数を重ねることで多額の手数料になります。
また、iDeCoは運用期間中に手数料が発生しますが、投資先を定期預金だけに投資をしていたために利息よりも手数料の方が高くなることもあるのです。
手数料がかかればかかるほど、高い利益を狙わなければならず、その分難易度も高くなるので、手数料がどのタイミングでどれくらい発生するのかは十分理解しておく必要があります。
「すぐに投資を始めるのは怖い」「まずはある程度勉強してから始めたい」という方は多いのではないでしょうか。投資は誰でも簡単に始められますが、うまく利益を上げるためには勉強は欠かせません。ここでは、初心者におすすめな投資の勉強方法について解説します。
本
投資の勉強方法として真っ先に思い浮かぶのが本ではないでしょうか。最近では、個人の投資ブームの波もあってか、初心者向けの投資本が多く出版されています。初心者向けの投資本の多くは、絵やイラストでわかりやすく書かれていたり、中にはマンガで解説されているものもあるため、勉強に対するハードルが低くなっています。
まずは、各投資方法のが概要や基礎知識の習得の学習から始め、自分に合う投資方法が見つかれば、より実践的な内容の本で利益を上げるためのテクニックを身に着けることが良いでしょう。また、投資の成功例だけでなく、失敗例も学んでおけば、投資でのリスク回避につながります。
証券会社のページ
証券会社では、個人投資家向けに学習コンテンツを多く用意されています。各投資商品の基礎知識や、利益を上げるためのテクニックはもちろんのこと、オンラインでセミナーを開催している証券会社もあります。また、株式や債券市場の展望に関するレポートなど、プロの意見を知るコンテンツもあり、自分の投資に役立てることができます。
コンテンツの多くは、証券会社の口座を開設していれば利用することができるので、各証券口座にどのような学習コンテンツがあるのかもあらかじめ調べておくと良いでしょう。
個人投資家のブログ
投資方法を学ぶにあたり、実践経験がある個人投資家のブログも参考になります。どのような投資方法でどのくらいの利益が出たのか、テクニックや実績まで発信されているものも少なくないので、実践的な内容を学びたいという方にはおすすめです。
ただし、ブログに書かれている情報の中には正しくないものも混在していることもあるので、過度に信用しすぎないことと、疑わしい場合は情報の裏付けをとることが大切です。
Schooでは投資の勉強をしたいと考える方に向けてオンライン学習コンテンツをご用意しています。
投資商品の基礎知識を網羅的に学びたい方や、投資に必要な考え方を学びたいという方にはおすすめです。
また、投資に必要な経済やビジネスに関するコンテンツもご用意しており、投資を本格的に始めてからも学習を続けられるようになっています。
個人プランでは月額980円で5,000本の動画が見放題ですので、興味のある方はぜひ検討してみてください。
投資と一口に言ってもその方法はさまざまです。投資信託を活用した分散投資をされている方もいれば、株式に絞ってテクニックを身に着けて利益を上げている方もいます。
どの方法でも着実に利益を上げられている方がいるため、投資に正解はないということが言えます。そのため、自分に合った投資方法を見つけて、それを実践していくことが重要です。
ペンシルからのプッシュ通知を設定しておくと、新着記事のお知らせなどをブラウザ上で受信できて便利です。
通知を受信しますか?
投資に関してまったく知識がなく、何から手をつけていいのかわからないという方は少なくありません。ここでは、投資を始めるにあたって着手すべきことについて解説します。
投資での最終的なゴールを考える
投資を始めるにあたり、最終的なゴールを設定してみることが重要です。例えば、老後の生活資金に不安を抱えている方であれば、「退職するまでに〇〇万円の資産を作る」などが挙げられます。ゴールが明確になれば、到達するためにどのような投資を選ぶべきなのかが大まかにでも把握できます。そして、ゴールが現実的かどうかを明確にするために、自分の今の資産や収入状況を整理することも大切です。毎月どのくらい投資にお金を回すことができるのかなどを把握して、無理のないゴールを設定してみましょう。
自分のリスク許容度を考える
リスク許容度とは投資によるリターンがマイナスに振れてしまった場合、どれくらいまでならマイナスになっても受け入れられるかという度合いのことを指します。
投資は元本保証という概念がない商品が多くありますから、期待されるリターンが大きいほど、大きな損失を被る可能性もあります。そして、リスク許容度は人によってさまざまです。リターンが小さくてもいいからあまり損をしたくないという人もいれば、資産が50%になってもいいから大きなリターンを取りにいきたいという人もいます。
リスク許容度の考え方はさまざまですが、100万円の資産がいくらまで減るのに耐えられるか、パーセンテージで考えてみるなどがあります。
そのリスク許容度によって選ぶ投資方法も変わってきます。そのため、大まかで構わないので、自分がどれくらいのリスクを許容できるのかを考えてみることが大切です。