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- 40歳でGAFAの部長に転職した著者が教える、ロジカルシンキングの身につけ方
2021.09.25
「もっとロジカルに考えてごらん」「ロジカルシンキングが大事!」と上司から言われたことはあるものの、いまいちロジカルな考え方が分からない……という人も多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが、Schooの授業『ロジカルに「考える」トレーニング』。講師を務めるのは、書籍『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)の著者・寺澤伸洋先生です。先生が上司から学んだ考え方は、現代でも通用しているとのこと。
「ロジカルな考え方への理解を深めたい」「もっと活用していきたい」という人にうってつけの授業と言えるでしょう。
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授業の前半、先生が語ったのは要素分解について。要素分解とは「時系列などで捉えられる一連の作業の流れを、手順ごとに細かく分解すること」を指し、先生は「ロジカルな考え方を定着させるには、要素分解が必要不可欠」と語ります。そのうえで受講生に投げかけたのは、以下のような問いでした。
「これは僕が20代のとき、実際に上司から受けた質問です」と先生。受講生からは「美味しそうなカレーを真似して作ってみる」「高い食材・スパイスを使う」「一流シェフに作ってもらう」といった具体的な回答があがります。先生も当時は、受講生と同じような回答を出したとのこと。しかし上司からは「視野が狭い!」と言われ、以下の3つのポイントを意識して再考してみるようにアドバイスされたそうです。
● 視点を増やす(誰が食べるのか)
● 視野を広げる、幅広く物事を見る(他に美味しさにかかわる要素はあるか)
● 視座を高める、全体を俯瞰する(他に気を回すことはあるか)
先生曰く、これら3つのポイントは、要素分解を正確におこなうのに大切なテクニックとのこと。
最初に語られたのは「視点を増やす」という点についてでした。これは美味しいカレー作りにおける「誰が食べるのか(ターゲティング)」に当てはまるそうです。
そもそも美味しいカレー作りを考えたとき、ほとんどが自分視点の「美味しいカレー」になってしまうそうです。ただビジネスの場合、視点が自分になってはいけません。あくまで美味しいカレーを食べたい「相手の視点」で考える必要があります。またひとえに美味しいカレーといっても、年齢や性別によって美味しさは変わるため、視点を増やしてあらゆる角度からターゲットについて考える必要があるのです。
続いて語られたのは「視野を広げる、幅広く物事を見る」という点。先生はこの点について上司との経験談を交えつつ、以下のように語ります。
「僕は上司に『高級ホテルの最上階で夜景を見ながら、上質な食器で食べるレトルトカレーと、小学校の教室にて給食に出てくるようなアルミの器で食べる高級カレー、どっちが美味しく感じる?』と聞かれたんです。僕は『もちろん前者です』って答えました。このことから、美味しいカレーを作るには『ホテルの夜景』や『食器』といった要素もかかわっていることがわかります。他のテーマであっても同じように視野を広げてみることも、正確に要素分解をおこなうために必要なのだと教わりました」
3つ目に語られるのは「視座を高める、全体を俯瞰する」という点について。用いられたスライドでは、視野を広げた場合よりも高い視点に立っており、より広い視野が確保できていることがわかります。
この点を美味しいカレー作りになぞらえると、「カレーを食べるとき以外に気を回すことはあるか」という考えになると先生は語ります。実際に気を回すこととして例に挙げられたのは「カレーを提供するとき」「カレーを盛り付けるとき」の2つでした。先生曰く「細かい部分ではあるけども、ここまで視座を高めて初めて美味しいカレー作りが成功するし、要素分解も正確におこなわれる」とのこと。
最後に先生は、いままで示したポイントを表にまとめ、かつ美味しいカレー作りの具体例まで記入したスライドを提示します。
このように、あるテーマに対する視点を増やし、視野を広げ、視座を高くして要素を細かく分けられれば、要素分解を活用したロジカルな考え方になると先生は語ります。
授業の後半では、抜けや漏れがない要素分解をおこなうためのテクニックが紹介されます。ロジカルな考え方を定着させ、より精密な思考を目指すためにも必須な要素といえるでしょう。詳細は、ぜひ実際の授業を受けて確かめてみてください。
文=トヤカン