目次
- トップ5%社員は、自分の弱みを見せている!?
- 現代ビジネスは、他部門を巻き込めるかどうかがカギ!
- 巻込力の向上に加えて、働き方を変える必要もある!?
2021.07.01
突然ですが、自身の現在の仕事量を振り返ってみてください。1人で抱え込んでいませんか? 現代の仕事は1人で進めることが難しく、成果をあげづらいことばかり。もし仕事を円滑に進めて高い成果も出したいのであれば、他者を巻き込めるお願い上手、依頼のプロになるのがおすすめです。
『一人で頑張りすぎない、チームで成果を残す「巻込力」』の授業では、現代ビジネスに必要な「巻込力」の高め方からその必要性まで学べます。講師を務めるのは、書籍『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者で、株式会社クロスリバー社長・株式会社キャスター執行役員の越川慎司先生です。
先生が語る「巻込力」とはどんなものなのでしょうか。ここからは授業の一部をご紹介。
授業で次に触れられたのは、巻込力の必要性についてです。「そもそも現代ビジネスは、1人で解決できない複雑な課題が多くなり、部門を超えた連携が必要不可欠になっている」と語る先生。その証拠に先生は以下のようなデータを提示します。
これはイノベーションを生み出したプロジェクトに対して、どれだけの人数と部門が関わっているのかを割合で示したグラフ。縦軸がプロジェクトに関わった人の数で、横軸が他部門の比率になっています。
2012年の傾向を見てみると、イノベーションを生み出したプロジェクトには多くの人数が関わっており、他部門の比率は10%~20%程度です。ただ2019年になると、他部門の比率がかなり上昇しています。先生はこうした結果から「現代ビジネスでイノベーションや成果を生み出すには、他部門を巻き込めるかどうか、そしてそれに合わせて働き方を変えられるかどうかが1つのカギになる」と語ります。
先生はなぜ、働き方まで変える必要があると考えているのでしょうか。それは時代とともに世の中の変化が激しくなり、ニーズが変わってきたからとのこと。
このスライドは、先生が考える「イノベーションが起こる場」を表した図です。左の図、以前の組織形態では、経営陣または役職が上の人たちの中でイノベーションが起こっていたと語る先生。そのため「社員」である現場の人々は、上役の決定事項に従っていれば良かったそうなのです。従っていれば、イノベーションを起こす側として一役買うことができ、社員としても働きがいがあったとのこと。
しかし「これからの組織に求められていることは違う」と先生。その違いを以下のように語ります。
「従っていれば良かった時代とは違って、いまの世代の人々は『自分たちで考えてやれ』と言われていると思います。なぜなら世の中の変化が激しいがゆえに、現場でイノベーションが起きてしまっているから。つまり、イノベーションによって生じた複雑な課題を解決できるのは、現場にいる人達だけなんです。なので僕はいまよりも現場をより働きやすくしなくちゃいけないと考えています。その第一歩が働き方改革で、巻込力の向上もその1つです」
授業の中盤からは、先生がどのように働き方を変えるべきと考えているのか、また実際に巻込力を向上させるにはどうすればいいのか、について語られます。詳細はぜひ、実際の授業動画を視聴してみてください!
文=トヤカン
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授業の冒頭で先生が触れたのは、AI分析によって導き出された“巻込力のあるトップ5%社員”の特徴について。さっそく、受講生に以下のような質問を投げかけます。
一見、どれもトップ5%社員の特徴として当てはまっているように思えます。しかし先生曰く、この中で彼らの特徴としてもっとも近いのは「4.弱みをみせる」とのこと。この特徴によって、彼らは突出した成果を出しているそうなのです。
なぜ弱みを見せることが、突出した成果に結びつきやすいのでしょうか。先生は「その行動が、社内もしくはチーム内に“心理的安全性”をもたらし、お互いに腹を割って話せる空間作りに一役買っているから」と語ります。しかも巻込力のあるトップ5%社員の多くは、そういった空気づくりが上手なのだそうです。
実際に先生が調査した結果、心理的安全性が確保されたチームAと確保されていないチームBでは、以下のような差が出たとのこと。
チームAの方が、会議時間や総労働時間が短縮されただけでなく、チーム目標の達成率が50%も上がっていることがわかります。一方、チームBでは離職率が18%も上昇という結果に。
また、新型コロナウイルスの影響によって各社に導入するようになったテレワーク。この成果についても、心理的安全性が保たれているチームAでは、89%の人から「うまくいっている」と回答が得られたのに対し、チームBではわずか8%の人からしか得られなかったそうです。