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2020.03.31

interview

自由意思で「自分のやりたいことができる未来」をーー議論を重ね導く「未来の理想的な働き方」とは

自由意思で「自分のやりたいことができる未来」をーー議論を重ね導く「未来の理想的な働き方」とは

「未来の理想の働き方」横田幸信先生:SchooZone β版

目次

  • 会社員時代に感じた、「仕事の対価」への疑問
  • 「好きな場所」で働くことが、理想的な働き方のひとつ
  • 仕事と生活の垣根が融合する未来
  • ベーシックインカムは「個人の多様化」に対する制度へ
  • 理想の働き方を阻害する要因は「しがらみ」
  • 未来のあなたは、常に自由意志を持って働けるか。
未来の理想の働き方とは一体何でしょうか。働き方を変えるべく、一緒に深く考えてみませんか?

働き方改革やフリーランスの増加、リモートワークなど、働き方の多様な形が以前よりも注目されるようになってきました。ここ10年ですら大きく変わった働き方、もう10年したら、一体どれだけ変わるでしょうか?

今回は、i.lab マネージング・ディレクター 横田幸信先生とともに、理想の働き方とはどのような形なのか深堀りをしていきましょう。

横田 幸信 先生

i.lab マネージング・ディレクター

中田 有香

受講生代表

学びノート

SESSION会社員時代に感じた、「仕事の対価」への疑問

27

今回皆さんと考えるテーマを発表します。今回のテーマは「未来の理想の働き方」です。

27

土日祝日関係なく、ゆるく毎日働いていきたいとか、通勤時間0で働きたい、一定期間の契約で働きたいなど、自分自身の理想的な働き方を一度は考えてみたことがあるのではないでしょうか?

どんな仕事をするのか、Whatではなく、Howという軸で、未来の理想の働き方について皆さんと考えていきます。

27

では、まずは先生のいま思う理想の働き方について教えてください。

149

はい。「自分の単価ゼロ円キャンペーン有り」そういう働き方です。

27

なるほど。自分の単価ゼロ円キャンペーン有りとはどういうものなんでしょうか?

149

説明させていただくと、私は大学院を卒業して、しばらくコンサルティング会社で働いていたんですね。

いまもコンサルティングの仕事をしているものですから、どうしても自分の仕事のやり方を考えるときに、時間の単価とかをお客様にチャージするものとして存在するんです。

149

前職の時に気づいたのが、これ世の中に必要だなっていうことも、自分の単価が高いとなかなかできないんですね。会社として許してもらえない。

でも、それを打破した瞬間があって、何かというと、サラリーマンをやめたんですよ。そして普通の学生に戻ったんですよ。

27

はい。

149

同じようにコンサルティングを辞めた方とお酒を飲んでいた時に、辞めて気づいたコンサルティングの圧倒的強みは何かみたいな話をしたら、意見が一致したんですよ。

149

「単価ゼロ円の圧倒的強み」みたいなことを話していて、自分の単価がゼロ円になった瞬間に、自分のやりたいことを自分が選べる。

149

コンサルタントとして社会を変えるために、会社を変えるために、色んなものを良くするためにと思ったことに、グっと入っていけるような自分の仕事を能動的に選べるようになった。

単価がゼロ円になったからこそ、そういう時間が選べて、人生の中で良かったなと思っています。

27

なるほど。会社で働くとなると利益のことを考えてしまって自分のやりたいことをやるのは難しいですよね。

SESSION「好きな場所」で働くことが、理想的な働き方のひとつ

27

受講生の方からコメントです。「通勤にかかる時間や交通費が本当に無駄だと感じているので、住んでいる場所に縛られず、在宅でも、どこでも仕事ができることが一番理想的だなと感じます。」と、頂きました。

149

正しいですよね。以前は職住近接の生活をしていたんですよ。職場と家が徒歩1分圏内で。

149

でも、今は鎌倉に住んでいまして、片道1時間半くらいかかって通勤しているんですけど、鎌倉で仕事するのは気持ちいいですよね(笑)

何にも縛られない自由さというか、そんなことを感じますね。

149

家にいるのが好きだから在宅勤務をしようって考える方もいるし、都心に出て電車に揺られてこそサラリーマンだっていう人もいるかもしれないですし。ビーチでやるよっていう人もいるかもしれないし。

通勤時間や交通費がかからないのは理想の働き方の一つだと、私も思います。

27

そうですよね。通勤の時間がもったいないと考える方にとっては在宅って良いですよね。

SESSION仕事と生活の垣根が融合する未来

27

受講生からご質問です。「未来は、生活と仕事は別物になってくるのでしょうか?(生活のための仕事ではなくなる?)」と、来ています。

149

これすごく深淵なテーマで、私の一つの持論としては、仕事と生活の垣根っていうのがもっと融合してくるんじゃないかなと思います。

149

それはさっきの在宅勤務をするのもそうですし、仕事をする場所も変われば、ご自身の中で仕事をしているのか生活をしてくるのか、悪い意味ではなく、分からなくなってきて融合するのかなと思っています。

27

いい意味で融合してくる。

149

悪い意味だと、仕事とプライベートの切り分けが上手くできなくてっていうのが今はあると思うんですけど、それがポジティブな意味合いで融合してくるような未来を仕事に対して感じています。

27

自分の利益とかではなくて、本当に自分のやりたいことをやっているからこそ融合されていくのかも知れないですね。

149

ライフワーク、ライスワーク=米を食べるためにする仕事って言う言い方がありますけど、それが融合してくるような未来になってくるのかなと思います。

SESSIONベーシックインカムは「個人の多様化」に対する制度へ

27

「ベーシックインカムで生活費を気にせず、世の中の役に立つか、かつやりたい事をやる!」と頂きました。

149

この話をするときに、ベーシックインカムの話が出るなと思っていたんですよ。私もそういった世界観も楽しみというか、期待しています。

149

仮にベーシックインカムが日本で導入されるようになった時に、皆さん色々考えると思うんです。

自分にとっての、いわゆる「幸せ」を求めて収入を高めるのか。それともベーシックインカムの中で自分の豊かさっていうのが確保されているので、お金を稼ぐのではなく、別の自分のやりたいことをするのか、社会のお役に立つのか、というような社会が来たら面白いだろうなって思いますね。

27

そうですね!

149

私はベーシックインカム制度に対してポジティブな方なんですけど、社会保障費の縮小とかっていうよりは、個人の生き方の多様性、多様化に対応する制度として期待しています。

27

なるほど。

SESSION理想の働き方を阻害する要因は「しがらみ」

27

受講生からご質問なんですが、「各々の理想の働き方を阻害する要因って何なのか気になります」と、頂きました。

27

ちなみに先生の単価ゼロ円キャンペーンを阻害する要因ってなんですか?

149

おそらくですけど、一言で言うと「しがらみ」ですね。

27

しがらみ。

149

しがらみって言葉はあまり良くないか(笑)
会社の中で色々仕事をしていくと、やっぱりやらないといけない事とか、これぐらいの仕事はこれぐらいの単価でやらないといけないとか、ある程度柔軟さというのが落ちてくるというのがデメリットとして正直あります。

それが今の私にとっての阻害になっているのかも知れないです。

149

例えば私が1年間長期休暇とりますって急に言ったら、会社はどうなりますか(笑)。冗談でも言えないですよね。

27

なるほど。阻害する要因として、生活とかお金に関する事とか、家族、結婚とか、そういった事を挙げられる方は、収入を得ることと理想の働き方が違うベクトルに置いているから、それがしがらみになってしまっているのかもしれないんですかね。

149

そうかも知れないですね。

27

なるほど。

149

場所が限られるんですが、例えば大学とか大学院とかですと奨学金があるんですね。

私はサラリーマンを辞めて大学に行っていた時は、色んな奨学金を合わせて20万円弱くらいもらえるように頑張ったんですよ。

149

そしたら、自分が学業をやるときのベーシックインカムみたいなものは確保できますので、そういったことができたというのはありますね。

学生的なポジションに立って色々学ぶというのは、今の日本でいうと現実的にできる可能性はありますね。

SESSION未来のあなたは、常に自由意志を持って働けるか。

27

冒頭で先生に「単価ゼロ円キャンペーン有り」という未来の理想的な働き方についておっしゃってもらいましたが、今回の皆さんとの議論を通して、今のご意見に変化があったのか、無かったのか、お教えください。

149

意見がですね、ゾーンに入って変わっちゃいました。

こちらです。「『自由意志』で仕事」です。

大事なのはゼロ円じゃなかったなと。要は自分の自由意志をもって仕事ができるっていうのがやっぱり大事なことで。

149

ゼロ円というのはあくまでも手段の一つだなと。ゼロ円だから自由に決められるでしょっていうのはある意味自分への言い訳に過ぎなかった可能性ありますね。

ゼロ円じゃなくても、自分の自由意志をもって仕事が出来ているっていうのが、私にとっては理想的な働き方であると。

149

いつかこの期間にキャンペーンを設けようとかじゃなく、常に自由意志をもって働いていけるっていうことが理想の働き方かなと思いました。

27

なるほど。横田先生ありがとうございました!

2020年03月31日 公開

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2019年03月05日 放送分
「未来の理想の働き方」横田幸信先生:SchooZone β版

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