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2020.07.24

column

G-POPマネジメントーー結果につながるビジネススキルを身につけるための基本 「今日から実践すべき」理由とは

G-POPマネジメントーー結果につながるビジネススキルを身につけるための基本 「今日から実践すべき」理由とは

ビジネススキルをもっと身につけたい、できれば効率的に……。 ビジネスパーソンの多くがそのような思いを抱えているのではないでしょうか?

忙しい毎日の中で自分の能力を効率に伸ばすには適切な学習ノウハウを知ることが重要になります。

そんな気になるポイントを教えてくれるのが『本当に必要なビジネススキルとは』です。

講師はリクルートグループで29年間勤務していた経歴を持つ中尾マネジメント研究所社長兼LIFULL、旅工房取締役の中尾隆一郎先生。著書『最高の成果を生み出すビジネススキル・プリンシプル』(フォレスト出版)の内容をもとに、正しいスキル磨きの思考法をレクチャーしてくれます。

目次

  • ビジネススキルの構造 ネックレスを引っ張るとどこが切れる?
  • G-POPとはなにか
  • 実際にスキルを使うときの心構え

 

 

ビジネススキルの構造 ネックレスを引っ張るとどこが切れる?

「早速ですが、質問です」と先生。

 

2000年に行われたリクルートワークス研究所の調査にて1万3000人のうち17%だけが○○という調査結果が出ました。17%という数値は何を示しているのでしょう?

 

 

この動画の視聴ページへ(未会員の方は1時間無料で視聴できます)。

 

その答えは「過去一か月に仕事に関する学びをした人の割合」です。そして、その17%の人を調べると明らかにほかの83%の人よりも収入や職位などビジネスにおける成果の平均値が高かったとのこと。

 

「(そのデータを知った)当時35歳だった私は年に100冊本を読み続けることを決めた」と先生はいいます。ちなみにインプットには「読む」と「聞く」の2種類があり、どちらが得意なのかは利き手のように人それぞれで異なるといいます。自分はどちらのタイプに当てはまるのか、これまでの経験を振り返って一度確かめてみてはいかがでしょうか?

 

20年間読書週間を続けて先生はある「ビジネススキルの構造」を見つけました。そのレクチャーに当たって、2つ目の質問「ネックレスを引っ張るとどこが切れる?」が問いかけられます。

 

答えは「一番弱い所」。

 

では、一番弱い所を強化したら? 今度は「次に弱い所」が切れることになるでしょう。そうして弱い所を順番に強化していき、引く力より強くなるとネックレスはいずれ切れない強固なものとなります。

 

「ビジネススキルも同じ構造です」と先生。

 

 

ある仕事に必要なスキルA、B、Cがある場合、AとCが満たされていてもBが不足していれば結局は期待される成果につながりません。

 

仕事で成果を出すには不足スキルを強化することが重要なのです。

 

さらにスキルを深堀りして先生が見出したのは、ビジネススキルには「専門スキル」と「共通スキル」の2種類あるということ。専門スキルは自分の職種にまつわるスキルで、初級・中級・上級の3段階に分けられます。

 

 

共通スキルはさまざまな仕事で共通して土台となるスキルのこと。「共通スキルの例として、これを一つ覚えていってください」と先生が取り上げるのが「G-POP」です。

 


G-POPとはなにか

G-POPとは「この仕事のゴールは何なのか」を常に意識するための考え方で、Gはゴール、一つ目のPはPre(事前準備)、OはON(実行)、最後のPはPost(振り返り)を意味します。

 

 

そして、事前準備に時間を使うといいですよ、と先生。それは、ゴールが間違っているとほかのすべてに影響を及ぼすからです。

 

例えばある取締役会で、ゴールは合意を得てOKをもらうことだと答える人がいたと先生。しかし、「本当にそうでしょうか? 」と先生は疑問を呈します。例えばゴールを取締役会にてアドバイスをもらい、案をブラッシュアップすることだと考えてみましょう。資料の作り方も、メンバーに対する目線も大きく変わります。

 

後者にゴールを設定すればほかの会議メンバーは味方ですが、前者(OKをもらうこと)をゴールにすると場合によっては敵に見えてしまう場合もあるのではないでしょうか?

 

また、振り返りも非常に重要です。なぜなら「成功は偶然という場合もあるけれど、失敗は必ず必然的に生じているからです」と先生。失敗したことは必ず振り返り、これからの糧とすることが求められるようです。

 

このようにハイパフォーマーはゴールを常に意識し、事前準備に時間を使い、振り返りから学んでいます。「例えば会議に臨む際や資料作成の際、G-POPを意識してみましょう。それだけで仕事のレベルは上がります」と先生は断言します。

 


実際にスキルを使うときの心構え

それでは最後に、実際にスキルを使うときに持つべき心構えを押さえておきましょう。

 

ここで先生が引用するのが、女子シンクロナイズドスイミング(アーティスティックスイミング)の日本代表を率いた井村雅代監督の言葉「練習で100回やって99回成功しても失敗した1回が出るのが本番なのに100回で1回しかできない事を本番でできると思うのは厚かましい」です。

 

井村監督の言葉を端緒に先生が伝えたいと考えているのが「準備の大切さ」。「まずは『知っている』と『できる』の違いを知りましょう」と先生。

 

「知っている」と「できる」の間には「理解する」「実行する」という2つの段階が壁として存在しています。

 

たんに「知っている」だけでは、スキルはものをいいません。例えば就活生が就職ノウハウを頭の中だけで知り、本命企業の一社だけの面接にしか挑まない、という戦略をとった場合、結果は伴ってくるでしょうか? 緊張や想定外のトラブルなど「知っている」だけでは対処しきれないことは多く存在します。

 

「理解する」「実行する」の段階を経て、「できる」段階、さらにうえの「いつでもできる」段階までスキルを学ぶことを目指しましょう。

 

そのための条件として先生が掲げるのが「まずやってみること」。SIP(Speed Is Power)が学習のキーワードです。学んだことは24時間以内に実行することで記憶に定着しやすくなる、と先生。この授業で学んだことも24時間以内に実行して、学習習慣を身に着ける第一歩を踏み出しましょう。

 

それが、先生がこの授業で設定していたゴールです。

 

授業では適宜質疑応答の時間が設けられ、「全員が目的思考で考える組織風土を育む方法はありますか?」「先生のオススメ本は何ですか?」「先生も読みにくい本は読むのをやめることがありますか?」などの質問が寄せられました。年間100冊の本を読む先生ならではの回答を確認したい方は、ぜひ実際の授業動画でご確認ください。

 

『本当に必要なビジネススキルとは』(未会員の方は1時間無料で視聴できます)

http://schoo.jp/class/6963/room

 

文=宮田文机

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