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2020.08.25

column

クラファンで異例の14404%超え! 世界中が欲しがるクロスヘルメット誕生秘話

クラファンで異例の14404%超え! 世界中が欲しがるクロスヘルメット誕生秘話

「魅力的なプロダクト」は、どのように生まれるのでしょう。モノが売れなくなったと叫ばれて久しいですが、熱狂的なファンが愛してやまないプロダクトも誕生しています。

Schooの連載企画『プロダクト・リアルトーク~愛されるプロダクトの作り方~』では、素晴らしいプロダクトの考案者や開発者の方々を迎え、開発秘話をお話いただきます。

初回は、「クロスヘルメット」の開発を行っているBorderless CEOの大野新さんが登壇。クロスヘルメットは、クラウドファインディングサービス「Makuake」でなんと14404%超えの達成率を叩き出し、今後の展開への期待が高まるプロダクトです。

企画アイデアやコンセプト立案、開発プロセス、そしてプロモーション方針など、ビジネスに役立つエッセンスが散りばめられた放送となりました。

目次

  • 50年前から変わらないバイクのヘルメットを、いかにして未来のデザインに進化させたのか?
  • クロスヘルメットが生まれた背景
  • クロスヘルメットが生まれたのは「膨大な行動」の積み重ね

 

 

50年前から変わらないバイクのヘルメットを、いかにして未来のデザインに進化させたのか?

 

 


クロスヘルメットが生まれた背景

まずはクロスヘルメットが生まれた背景についてお話します。

 

きっかけは高校生時代。原付免許を取ったばかりの大野さんは、お母様の言いつけでフルフェイスのヘルメットしか着用を認められませんでしたが、「被ったときに感じる違和感、窮屈さ、重さで、できることなら被りたくないと思いながらバイクに乗っていた」と振り返ります。

 

それから年月は流れ、バイクのデザイナーとして働くことになった大野さん。ライダーとしてツーリングへ行く機会があっても、ヘルメットの窮屈さは変わることがありません。

 

「デザイナーとしてもっとこの製品を良くすることができるんじゃないか」。大野さんのなかには、フルフェイスのヘルメットデザインへの好奇心が芽生えます。

 

 

ヘルメットのデザインについて調べていくうちに、大野さんはあることに気がつきます。1960年代から2010年代に至るまで、ヘルメットのデザインはほとんど変化がないそうです。

 

機能はたったひとつ。“事故をしたときに頭を守る”のみ。「もっと何かできるんじゃないか」という大野さんのデザイナー魂に火がつきます。

 

奇しくも当時、iPhoneが登場。スマートフォンのようにヘルメットにも電子デバイスを組み込めばもっと楽しいものになると、大野さんは確信しました。

 


クロスヘルメットが生まれたのは「膨大な行動」の積み重ね

クロスヘルメットが生まれる背景をお話いただきましたが、では実際にどのような行動を経て作り始めることになったのでしょうか。

 

バイクやヘルメットのデザインをしてきた大野さんは、会社そのもののデザインにも挑戦したいという意欲がわき始めます。2012年、Borderlessを創立。長年温めていたヘルメットのデザインに着手します。

 

 

自分だったら作れる、という熱量だけで今まで続けてこられた」と大野さん。これまで描いたスケッチの数は、100枚以上に上ると言います。スケッチして3Dを作って検証してまたスケッチに戻る、の繰り返し。それと同時にどんな技術なら内蔵できるかのリサーチも行います。国内外のメーカーからサンプルを入手したり、工場訪問をしたりして、技術を修得しました。

 

大野さんがデザイナー時代に培ったのは「自分の手足で学ぶ」こと。インターネットで情報を見つけたら、自分でとにかく尋ねていきます。

 

例えば、ヘルメットの工場を見つけたら、そこが海外だとしても直談判するために渡航。台湾やベトナムの工場へアポなしで訪れ、英語でスケッチを見せて交渉し、パートナーを探していたそうです。

 

クロスヘルメットは、「膨大な行動や泥臭いことの積み重ねが、ある日を境に突然実を結び始めた」ものであると、大野さんは振り返ります。人から支持されるプロダクトは、机上のアイデアだけでは生まれない。実際に目にして、手に取り、蓄積した知識と行動によってこそ、この世に誕生するものなのかもしれません。

 

放送の後半では、プロダクト開発のポイントについて、一つひとつ詳しくご説明いただきます。

 

聴覚にダメージを追わないようにするノイズキャンセリング機能の搭載など、現状のヘルメットの問題点を追求し、根拠を持って開発に挑めた理由が明らかになります。ぜひ、放送でご確認ください。

 

『プロダクト・リアルトーク~愛されるプロダクトの作り方~ 第1回 世界中から注目を集める、次世代型ヘルメット「クロスヘルメット」が生まれるまで』

http://schoo.jp/class/7134/room

 

コンセプト立案、ブランディング、プロモーションに携わっている人だけではなく、ビジネスで変革を興したい人のヒントにもなる本放送、次回以降も一緒に学んでいきましょう。

 

『第3回 クラウドファンディングで1億円以上集めた、次世代モビリティが持つ共感力』

https://schoo.jp/class/7134

 

文=田中ラン

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