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2020.12.11

column

正解のない時代に必要とされる「問う力」を身につける方法

正解のない時代に必要とされる「問う力」を身につける方法

現在はそれまでのやり方がそのまま通用しないニューノーマル時代といわれています。これまでは与えられた問いに対し、正しい回答を返すことが私たちに求められることでした。しかし、現代では新たに問いを見出すことがビジネスパーソンにも求められるようになるといわれています。

とはいえ、“問いを見つけるための教育は受けてこなかった”という人がほとんど。いきなりの環境の変化に戸惑いを隠せない人も少なくないのではないでしょうか。

そこでSchooは『「問う力」が最強の思考ツールである』(フォレスト出版)の著者でこども国連環境会議推進協会 事務局長の井澤友郭(いざわ・ともひろ)先生を講師として招き、「そもそも問いとは何か」といった根本から学ぶことができる授業『ニューノーマル時代に必要とされる「問う力」とは』を開講しました。

学生や企業向けにSDGsを学ぶワークショップを開き、ディスカッションで重要な「問う力」を磨いてきたという井澤先生。

実践の中で培われた問うための理論をまずはテキストで学びましょう!

目次

  • 現代は正解が揺らぐ時代
  • 「問いの定義」と機能による分類
  • 問いのバリエーションを生み出す重要性

 

 

現代は正解が揺らぐ時代

 

「今、正解というものが本当に揺らいでいます」と井澤先生。昨日正解だったことが明日正解とは限らないという不確実性の高い状況が訪れています。例えばコロナウイルス対策の方法も何が正解なのかということは模索されている最中です。

 

学校教育も“過去の正解を記憶できる人が賢い”という価値基準から“常に問い続けていく”ことが求められるように移行してきているということです。

 

これが、先生が「問う力」をテーマに書籍を執筆した理由です。

 

ここで問いかけられたのが「普段あなたは『誰に』問いかけていますか?」という質問。「問いは心の中で行われる『自分への問い』(1人称の問い)、営業先のお客さんや子どもとの会話にみられる『1対1の対話の問い』(2人称の問い)、会議や教室の授業で行われる『複数人の対話の問い』(3人称の問い)の3種類に分けられ、それぞれに違いがある」と井澤先生。書籍では章ごとに一つずつ扱う形でそれぞれに問いについて取り扱われているということです。

 

リアルタイム受講生からのコメントでは自分自身へ1人称の問いかけをしているという回答が多くみられました。これは、Schoo受講生ならではの傾向かもしれません。

 


「問いの定義」と機能による分類

つづいて、先生から提示されたのが「問いの定義」です。

 

問いの条件として先生が掲げるのが以下の2つ。

 

1.疑問形
2.答えを求めたい意思

 

「なんで、あなたは○○なの?」「誰に向かって話しているの?」といった“答えを求める意思のない問いかけ”はここでは「問い」とは認められないということです。

 

 

また、「機能」という観点から問いを深掘りすることもできます。問いの機能としてまず挙げられるのが「必要な情報を手に入れる」。

 

その機能も「質問する側が知っている/答える側も知っている」「質問する側は知らない/答える側は知っている」「質問する側は知っている/答える側は知らない」「質問する側は知らない/答える側も知らない」の4パターンに分けることができます。

 

それぞれの状況に合わせて機能を十分に発揮させるために必要な言葉は異なります。つまり、問いの機能を深掘りすることは“言葉の解像度を上げる”ことに直結するというわけです。

 

 

例えば「あなたは将来どうなりたいですか?」という質問は「質問する側は知らない/答える側も知らない」質問に分類されます。答える側が漠然としか答えられないときや言葉に詰まったとき、同じ質問を繰り返しても、得たい情報が得られない可能性が高いです。

 

そこで例えば「いい感じの大人になりたい」という漠然とした回答が帰ってきたならば「いい感じの大人とはどういう大人ですか?」など別の問いかけでより深い情報を引き出す必要があるわけです。

 

これは例えば取引先への営業でヒアリングをする際にも通じるポイントでしょう。

 

もしもこれまで問いの違いについて意識していなかったという方は、ぜひ思考に取り入れてみてください。「問いが整理され、自分の得手不得手なども見えてくるはず」と先生は語ります。

 


問いのバリエーションを生み出す重要性

今回の授業でフォーカスされるのは、Schoo受講生がよく実践する「一人称の問い」です。「このような問いには高尚なイメージがあると思います」と先生。「主体的・対話的で深い学び」というキーワードは現在学校教育において非常に重要度を増しているということです。

 

しかし、ここでいう「対話」とは誰との対話なのでしょうか?

 

 

「『他者との対話』だけが考えられがちですがその前に『自己との対話』がある」と井澤先生。「私は今何を考えているんだろう? と自分に問いかけて返ってきた言葉を相手に提示する」という流れが対話では必ず生じているのです。また「今日の洗濯物どうしようか?」というような日常のふとした思考も1人称の問いといえます。

 

井澤先生曰く、重要なのは「1人称の問いをどれだけたくさんのバリエーションでつくれるか」ということ。例えば「将来、どうしよう?」という思考に対してその問いしかつくれない人と「今まで何が自分にはできた?」「自分は何に今熱中してる?」「10年後の日本って?」などさまざまな問いをつくれる人とでは、得られる情報は当然違います。

 

主体や時間軸をずらすことで問いのバリエーションは増加します。このようなテクニックを押さえることが、「問う力」を高めることにつながるということです。そして、「バリエーション豊かな問いを使うことで一つの問いから抜け出せない思考のループを突破することができ、“思考をドライブさせられる”ようになる」と井澤先生は主張します。

 

 

ここで問いを実際につくることができる人になるために有効として先生が紹介するのが「問いを修飾する」というアプローチ。問いの中に含まれる言葉を変えたり、新たに言葉を加えたりすることで「問う力」を鍛えるメソッドです。

 

先生から提示された問いの例題は、以下。

 

・なぜ○○を学ばなければいけないのか?

 

この問いに対してどのような修飾が行えるのか、ぜひ考えてみてください。

 

文=宮田文机

リアルタイム受講生の回答や先生の実践やアドバイスは実際の授業で確認することができます。

 

『ニューノーマル時代に必要とされる「問う力」とは』http://schoo.jp/class/7406/room

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