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2021.01.02

Column

「戦略」を深く知るために押さえるべき3ポイント

「戦略」を深く知るために押さえるべき3ポイント

皆さんは「戦略的」という言葉の意味をはっきりと答えることができますか?

普段何気なく使っていますが、「戦略的とはどんな状態か」「仕事においてどのようなメリットがあるのか」と深掘りされると、意外と言葉に詰まってしまうという人も多いのではないでしょうか。

さまざまなビジネス用語について実際にアプトプットに生かせる段階まで深掘りすることをコンセプトに立ち上げられたSchooの授業シリーズ『知ってるようで知らないビジネス用語の実践書』。

その記念すべき第一回のタイトルが「『戦略的』とはどういうことか?~戦略思考を実践するためのポイント」です。講師は“アカデミーの力を社会に”をモットーに企業支援やYouTubeでの講義などの活動に携わる大阪大学大学院経済学研究科准教授の中川功一先生。

普段何気なく使っているビジネス用語を今一度見直してみませんか?

目次

  • 経営戦略を定義する3ポイント
  • 2つの戦略を評価してみよう
  • SWOT分析は戦略の“羅針盤”

 

 

経営戦略を定義する3ポイント

 

授業最初のテーマは「経営戦略の定義」です。経営戦略の定義に当たって先生が挙げるのが以下の3つのポイント。

 

①目的・ゴール(あるべき姿)
②現状
③変革のシナリオ

 

目的・ゴールと現状を比較し、そのギャップを埋めるために変革のシナリオを描いた設計図が「経営戦略」なのです。「この3つをとにかく皆さんにはインプットしてもらいたい」と先生は語ります。

 

「いわれると簡単に思うでしょ?」と中川先生。しかし、普段の自身や同僚について振り返ってみてください。「ちゃんとこの3つについて意識して取り組んだことはそんなにないんじゃないかと思います」と先生は語ります。

 

そして、「通常はそんなに考えなくていいわけなんですけど、重要な物事を成し遂げようと思ったらかなりこの3つをクリアにしておくべきです」と考えを述べました。特にチームで物事を進めるような場合には、今どこを目指しているのか、どうやってこの状況を突破しようとしているのかの共有が重要になるため、3つのポイントの言語化とシェアを徹底することが求められるようです。

 


2つの戦略を評価してみよう

ここで先生に“ある戦略を評価してください”という課題が受講生の皆さんに与えられました。

 

・お客様に選ばれる会社となる
・売上高を毎年20%伸ばす
・利益率を最低でも20%確保する

 

上記の3点が例として与えられた戦略「20/20プラン」です。

 

 

リアルタイム受講生からは「“どうやって”“なんのために”がない」「具体性がない」「定量値がない」「長期的目線がない」といった回答が寄せられました。

 

先生はそれらの回答を「『具体性』に乏しい・『あるべき姿』と『そこに至るシナリオがない』」という言葉にまとめました。このように例題を見れば、戦略の穴がはっきりとわかるはず。しかし、このような戦略はいろいろな組織で散見されます。だからこそ先の3ポイントをしっかりと意識することが求められるのです。

 

ここで、もう一つ例題が出されました。評価対象となるのは以下の戦略です。

 

 

こちらは日本の大手飲料メーカーのホームページから引用されたものです。また、ちゃんとこの戦略は現状分析に裏打ちされており、それを達成するための手段も記載されていたということです。

 

この戦略について受講生から寄せられたコメントは「盛り込みすぎ」「優先順位がわからなくて迷いそう」「戦略というよりビジョンのような感じ」「理想が高すぎて結局何も出来なさそう」など。

 

先生はそれぞれの意見に同意しつつ、ここでのポイントは「フォーカスがない」ことだとまとめました。数字で目標が示されていないこと、また話の中心がどこにあるのかわからないことは組織をリーダーとして引っ張っていくにあたって大きな足かせとなります。

 

そして、もう1つ問題になるのが「ここにどれだけの問題が埋め込まれているのか」だと先生。「経営戦略において変化というのは限りなく重要な要素」と中川先生は語ります。経営戦略はそもそも社長など組織のトップのための学問です。

 

2つ目の例のような取り組みは社長に言われなくても現場はやると中川先生。「ほっといてもできることを会社で一番偉い人間が偉そうにしゃべってもしょうがない」ということです。

 

社長やリーダーがやるべきことはみんなの力を単純にあわせただけでは成し遂げられないことを達成できるように方向付けることです。すなわち、全員の行動に「変化」をもたらすことがもとめられます。

 

ここで、良い戦略が備えているべき要素についてまとめたスライドが提示されました。

 

・具体性
・明確な、あるべき姿
・現状への見立て
・フォーカス
・変革

 

先生曰く「わかっていてもこれらの要素をすべて満たすのは結構大変」。だからこそ、戦略的な考え方を日常的に実践して体に染みつかせる必要があるのです。

 


SWOT分析は戦略の“羅針盤”

より具体的に良い戦略を考えるためのツールとして先生が紹介するのが「SWOT分析」。「知っている人も多いでしょう」と先生は語ります。

 

SWOT分析は社内の事柄を「内部要因/外部要因」「良い要因/悪い要因」という基準で4象限にわけ分類するという現状分析手法です。

 

以下の4つの分類の頭文字をとって「SWOT分析」という言葉が生まれました。

 

・Strength(強み):内部要因×良い要因
・Weakness(弱み):内部要因×悪い要因
・Opportunity(機会):外部要因×良い要因
・Threat(脅威):外部要因×悪い要因

 

 

SWOT分析を頭の中で戦略の“羅針盤”として使うことを中川先生は提案します。「人は往々にしてこの4象限のバランスが悪くなる」と先生。先生自身は外側ばかりに目を向けすぎる傾向があるそうです。逆に自分の内面や社内ばかりが気になってしまい、他社や市場に目が向きづらいという方もいるでしょう。

 

また、先生はポジティブな性格のため悪い要因を見そこないがちだと話します。こちらも逆に、ネガティブに悪い要因にばかり目を向けてしまうという方も少なくないはずです。

 

だからこそ、SWOT分析を使ってカジュアルにバランスよく自身や企業の現状分析を行うことが効果的といえるのです。

 

文=宮田文机

ここから授業はより具体的な戦略の立て方の紹介に入りました。ぜひ録画授業でご覧になってみてください。

 

『知ってるようで知らないビジネス用語の実践書 第1回 「戦略的」とはどういうことか?~戦略思考を実践するためのポイント』

http://schoo.jp/class/7473/room

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