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Aug.

2018年02月23日 公開

信頼を勝ち取る「セルフブランディング」のススメ[2018年1月号]

ブランドとは、“とんがり”である。 フリーランスで生きていくための「セルフブランディング」術とは?

学びのエッセンス

  • ブランドとは、名前を聞くだけでそれ以上のイメージが湧くこと
  • セルフブランディングとは、「とんがり」を伝える活動全般
  • セルフブランディングがうまくいくと、「息をするように」仕事ができる
「働き方改革」が流行語にもなった2017年。フリーランスのような時間・場所・契約などにとらわれない柔軟な働き方が徐々に注目を集めはじめています。

そして、フリーランスで生きていくためには、セルフブランディングが何よりも重要と説くのが、ご自身もフリーランスとして活躍され、「フリーランス研究家」としても活動されている黒田 悠介先生です。

ここでは、自身のブランド要素の見つけ方、セルフブランディングの実践法などについて紹介していきます。

黒田 悠介 先生

フリーランス研究家/FreelanceNow発起人

花海 志帆

受講生代表

学びノート

SESSIONブランドとは、商品やサービスを識別する「情報」

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そもそも「ブランド」とは何でしょうか?

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ブランドの語源は、「焼印」です。むかしは焼印を押すことで、それぞれのモノの判別をつきやすくしていました。

もともと「ブランド」とは、「焼印を押す」という動詞だったんですね。そこから転じて、ブランドは「商品やサービスを識別する情報」というように言われています。

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一般的にブランド=知名度と解釈されがちなのですが、それは違っています。

例えば、横浜vs練馬で考えてみると、どちらの方がイメージが膨らみやすいでしょうか?

彼氏から「横浜に行こう」と誘われたとすると、「デートスポット」としてすぐに連想できますが、「練馬に行こう」と言われても、「何するの?」ってなりますよね?(笑)

これはつまり、「横浜はブランドだが、練馬は地名に過ぎない」という風に言い換えられると思います。

横浜も練馬も知名度としては同じぐらいあると思いますが、そこから頭に浮かんでくる言葉やイメージが全然違ってくるというところがあります。それがブランドです。

ブランドが何も生まれないということは、ただの地名に過ぎないということです。

ですので、私が考えるブランドとは、「○○らしさ」。つまり、〇〇と言われた時に、名前以上のイメージが浮かぶことと定義しています。

SESSIONブランディングとは、「とんがり」を伝えていくこと

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では、ブランディングとはなんなのでしょうか?

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「ブランディング」の説明をするまえに、「ブランド」をまた言い換えてみると、「とんがり」があることかと思います。

他と識別した時に、ちょっと違う要素が浮かんでくるもの、名前を聞いた時に名前以上のものが連想できるものです。そのとんがりの部分がブランドにあたるということです。

そして、ブランディングとは何かと言うと、その「とんがり」を認識してもらう活動であると言えるでしょう。

ブランディングがうまくいっている状態とはどういったことなのかと言うと、名前に加えてプラスで思い付くものが出てきていたら、それはブランドと言えると思います。

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名前を言ったら、とんがりが思い浮かぶ状態がブランディングの成功と言えます。

例えば、Schooという名前を聞いた時に「生放送授業をやっています」だけですと、ブランドとは言えないんですけども、そこに例えば、「生徒の皆さんが積極的に発言していて」とか「受講生代表のファシリテーションが凄くうまくて」など、そういったプラスで思いつく要素のことですね。

特徴を持ってるだけではなく、それがちゃんと伝わっている状態がブランディングがうまく言っている状態と言えるでしょう。

逆も然りで、「とんがり」と言えば、〇〇を思い付くということもブランディングの成功と言えるでしょう。

SESSIONフリーランスに、セルフブランディングが重要な理由

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ではなぜ、フリーランスにとって「セルフブランディング」が必要なのでしょうか?

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フリーランスにとって、セルフブランディングが必要な理由は二つあります。

一つは、「思い出してもらえる」ということです。

私は「新規事業の壁打ちと言えば黒田」、「フリーランスに詳しい人と言えば黒田」と連想してもらえるように戦略的なブランディング活動をしています。

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先日、数ヶ月ぶりにある人からメッセージをいただくということがありまして、その内容が「新しく事業を始めるんだけど…」とか、「フリーランスを集めて何かやりたいんだけど…」といったものでした。

ブランド要素を伝えて、ちゃんとブランディングをしておくと、仕事が向こう側からやってきたり、人を紹介してくれるなど、新しい案件の機会創出に繋がるんですね。

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それは、実績のある先生だからこそできることであって、実績のない人は、なかなか案件を取ることや人を紹介してもらうことが難しかったりすると思いますが…フリーランスとして仕事を獲得していくためにはどのように足掛かりをつけていくべきなのでしょうか。

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雪だるまをつくるにも、最初の小さな玉をつくることが必要ですよね。

私の場合は「ディスカッションパートナー」という肩書きで始めたのですが、その肩書きは一般的ではないので、最初は説明が必要ですごく困りました。

そこで、はじめにやったのは「低い価格で案件を受けて、実績をつくる」ということでした。

既存のネットワークを頼って仕事を貰うことから始めてもよかったのですが、自分は「フリーランス研究家」を名乗っているので、後々誰にでもできるような汎用的なやり方でうまくブランディングしていきたいなという想いがあったんですよね。

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自分が過去にこういうことやっていたからではなくて、誰にでもできるように、という形にしたかったんです。

その時にやっていたのが、無償ではないですが、低い単価でお仕事を受けることだったんですね。

最初は1案件500円で受けていて、その時は、「500円であなたのサービスのダメ出しを10個します」みたいなことをしていました。

それで、「10個ダメ出しを書いて、その理由と改善策をエクセルでまとめて送る。」ということを5件ほどしたんです。

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そうすると、その仕事のクオリティに満足していただいて、「別の仕事もお願いできますか?」ということで本契約に繋がり、「ディスカッションパートナー誕生」という形になりました(笑)。

その体験から、意外とゼロからでも工夫次第でなんとかできるもんだなと思ったんです。

このように、「思い出してもらえる」ことのメリットとしては、「仕事が向こうからやってくる」「人を紹介してもらえる」「機会に恵まれる」ということです。

一度うまく行き出すと、雪だるま式に仕事が増えていくようになります。

SESSIONセルフブランディングで、 “選んでもらう理由”を創る

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もう一つは、「選んでもらいやすい」ということです。とんがりをたくさん持つことで、それを気に入って頂ければ、例えば80,000円でも買ってもらえるんですよね。

なので、ブランディングがうまくいっていると、競合と同じ価格に揃えなくてすみ、ある程度交渉の面でも有利に立てて、買ってもらえる状態になっていくでしょう。

フリーランスをしていると、単価を上げなければならないという場面が出てくるかと思います。

低単価でずっと仕事を続けていくよりは、仕事を重ねながら単価を上げていくみたいなことになるかと思うんですけれども、その時にやみくもに金額を釣り上げることはできないかと思います。

自分のブランド要素を整理して、私にはこういう「とんがり」があるので、今月からこのぐらいの金額でお願いします。みたいな風な交渉はしやすくなるのかなと思います。

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先生は「あ、そういえば!」と思い出してもらうために、どんな仕掛け、取り組みをしていますか?

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とにかく日々、自分の「とんがりは何か?」ということを考え続けています。この間も一週間ほど、山ごもりをしていました(笑)。

そこでは何をしていたかというと、「本を持ち込んで、読書だけをする一週間にする。」みたいなことをしていました。

そこでは、読書をするだけではなくて、色々なことを考えまくるんです。

自分の将来のことや、世の中がどうなっていくかとか、そういうことを常に考えてまとめ続けていくということをしています。

SESSIONブランドをつくるには、 「特定の誰かに」深く刺さる何かがあるか

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思い出して貰うことが出来るブランドは、複数あった方がいいんでしょうか?それとも一つに特化していた方がいいのでしょうか?

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必ずしも一つにする必要はないと考えていて、数というよりは、競合が誰もいないところを狙った方がいいと思っています。例えば、「ライター」だけですと、競合が多いことは容易に想像ができ、そこで戦うのは難しいと思います。

そこで、「仮想通貨に詳しいライター」や「子育て奮闘ママライター」など、一部の人でもいいので、”特定の誰かに深く刺さるブランド”になることがいいのかなと思います。

私の場合ですと、「新規事業でフリーランス」と言えばとか、「フリーランスについて色々聞ける人」といえば、というふうにすぐに想起してもらえるようなイメージづくりをしています。

SESSIONスキルを掛け合わせて、「希少な存在」になる

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「とんがり」が多い方が単価が高いということですね。その上で、スキルが多い方がいいのでしょうか?

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必ずしも数ではないと思っていますが、そのスキルの数が価値の創出に繋がりやすくなると思っています。

これは「希少性」の話になるかと思うのですが、どれだけ自分が稀有な存在になれるのかが重要になってきます。

例えば、地球上に一人しかいない能力を持っている人がいるのだとしたら、価格ってあってないようなもので、言い値になるしかないですよね(笑)。

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なので、希少性がないようなスキルをたくさん持っていても、ブランディングにはなるかもしれませんが、競合が多ければ価格を上げることには繋がらないと思います。

できるだけ希少性が高く、世間のニーズがあってかつ他にできる人がいないスキルをとんがりにしていくといいのかなと思っています。

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先ほど先生からは自分が持っているブランド要素を洗っていくのがいいよ。というお話しもありましたが、ただの執筆好きから、フリーランスに移行する際、最初に何をするのがおすすめですか?

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私は、「文系フリーランスって食べていけるの?」というメディアを始めて、そこから色々なお仕事をいただけるようになったのですけれども、「自分が無理なく書けるというジャンル」を見つけていくことが、いいことなのではないでしょうか。

無理して書いて辛いなと思って書くよりは、自分がもういくらでも書けるなというテーマを選んで書いていく方が、自分自身も楽しいですし、長続きするっていうのもありますよね。

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仕事が辛くなってしまうと、なんでフリーランスになったんだっけ?て思ってしまうかもしれないですし、企業の中でやっていた方が良かったと後悔してしまうかもしれません。

なので、自分は何が好きかというのを見つけていくのがいいのではないでしょうか。

そのために、最初は様々なジャンルを試してみて、私はこれに向いているかもしれない、ということを見つけてそこを深掘りしていくといいのかなと思います。

SESSION常に“ギブ”し続けると、 最高の“テイク”がやってくる

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名刺交換したあと、つながりを保つために先生はどんなことをしていますか?

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私は、常に名刺交換した人にとって必要な情報や機会を提供できるようにしています。

例えば、ニュースを見て、「こういうことが起きているんですが、どうですか?」など、その人の為になるような情報を定期的に送るなどして、まずは、相手にギブすることを心掛けています。

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取引というのはギブアンドテイクだと思うんですけれども、いきなり、テイクを前提に色んな情報などをギブするのではなく、「この人のために何か役に立たないかな?」ということから始めて、ギブしまくることで、結果的にいつかはテイクできればいいなと思っています。

なので、役に立つ情報やこんなイベントありますけどどうですか?というのを積極的に、提供するということが大事だと思っています。人も繋いだりすることももちろんします。

SESSION器用貧乏な人ほど、“選択と集中”を。 ポイントは「息をするように」できることか

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私は何事も広く浅くで...器用貧乏な人間なのですが、何かに特化したブランドの掘り起こしは可能でしょうか?

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可能だと思います。実は私も器用貧乏なほうで、元々はWebディレクターをしていたんですね。

当時はWebディレクターとして、事業の開発やそのあとのディレクションを仕事としてやってきました。

それで、器用貧乏すぎて、全部をやってしまっていたんですけれども、それだと自分の強みがイマイチよく分からなくなってきたんですよね。

そこで、器用貧乏だと思っているところを、何か一つに絞ることができるといいのかなと思いました。

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人間には誰しも天職というものがあると思っているのですが、その一つの指標としてあるのは「息をするようにできること」があると思うんですよね。

他の人からするとすごく難しいことなのに、ある人にとっては、「息をするように簡単にできちゃうよ」みたいなことって、天職に近いことだと思います。

私の場合、それがディスカッションだと思っているのですが、一対一でディスカッションをするのは、本当に息をするようにできたりします。

ただ、今振り返ってみるとディレクションはあまり得意ではなかったと思うんですよね。

なので、「自分で息をするようにできることって何なのか?」と言うことを器用貧乏の中でも見つけていって、絞り込むって言うことが必要なのではないかなと思います。

「他人と差別化」できて、かつ「自分の好きなこと」を軸に絞り込んでいくことが重要でしょう。

2018年02月23日 公開

この授業の動画をSchooで観る

2018年01月31日 放送分

信頼を勝ち取る「セルフブランディング」のススメ[2018年1月号]

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