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2021.06.04

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相手の心をつかむプレゼンのコツは「私の物語」を組み込み、共感してもらうこと

相手の心をつかむプレゼンのコツは「私の物語」を組み込み、共感してもらうこと

プレゼンは映画作品と同じく、相手の心を動かし、共感や感動を生み出す機会になるよう作る必要があります。そのためには、物語の柱となるシナリオ作りにもこだわらなければなりません。

Schooの授業『自分ゴト化してもらうための「共感シナリオ」のつくり方』では『100%共感プレゼン』の著者であるNPO法人e-Education代表の三輪開人先生に、共感シナリオを作るためのポイントを具体例と共に聞きます。本記事では、共感シナリオの地盤となるGTWの考え方と、プレゼンで語るべき物語の本質について解説します。

目次

  • 共感シナリオの地盤となる「GTW」とは
  • 「私の物語」と「私たちの物語」
  • 共感シナリオで相手の心を動かす

 

 

共感シナリオの地盤となる「GTW」とは

 

 

共感シナリオを作るためには、GTWを意識しましょう。GTWとは、Goal(目標)、Target(聴き手)、Will(意思)の3つの頭文字をとった造語です。

 

 

 

シナリオを考えるときは、どんな目標のためにシナリオが必要なのか明確にして、プレゼンを語りかける相手(聴き手)についてよく理解したうえで、自身が伝えたい意思を具現化します。

 

具体例として、実業家の前澤友作さんがTwitterで開催していた100万円プレゼントキャンペーンを挙げます。

 

「私はこのキャンペーンにGTWを意識したツイートで応募し、100万円をいただくことができました。そのとき私が目標に設定したのは、100万円を手に入れること。ターゲットは前澤さん。そして、その100万円の使い道として私が描いた夢は、『途上国の子どもたちを応援したい』でした。この3つの中で、特に私が重きを置いたのはターゲットである前澤さんのことです。

 

前澤さんはおそらく発展途上国の子どもたちと接する機会はありませんが、前澤さんに自分ゴトとして私の夢を感じてもらう必要があります。そこで、私は前澤さんにもこの物語が『私たちの物語である』と感じてもらえるようメッセージを工夫しました」

 


「私の物語」と「私たちの物語」

ここで、共感シナリオを作るときもう一つポイントとなる「誰の物語を語るか」について考えてみましょう。

 

「まず、自分自身の物語を語ることの重要性について解説します。私はいつも自己紹介をするとき、離婚や同僚が離れていってしまった経験をふまえ、人々の共感を得ることの重要性を学んだと語ります。これは、ほかでもない私の物語です」

 

こうした「私の物語」を入れることは、共感シナリオを作るうえで大切です。

 

 

 

加えて、「私たちの物語」を語りましょう。米国前大統領のオバマ氏を例に挙げます。オバマ氏は大統領演説の前日、その地区に暮らす人々の声を聞くことに専念したそうです。医療費を払えない、深夜バイトを続けなければ奨学金が返済できない……こういった地域の人々のリアルな体験談を受け、オバマ氏は彼らの課題を解決するとプレゼンしました。もちろん政策の説明も必要ですが、何よりも『あなたの問題を解決したい』と語ったことが、オバマ氏を勝利へと導いたのでしょう。

 

 

 

このように、「私の物語」と「私たちの物語」を取り入れることが、共感シナリオを作るときに意識したいポイントです。

 


共感シナリオで相手の心を動かす

今回は「自分ゴト化してもらうための『共感シナリオ』のつくり方」の授業内容の一部をお届けしました。授業シリーズでは、共感プレゼンをテーマに、さまざまな切り口から相手の心を動かすノウハウを学べます。本授業で共感プレゼンに興味を持った人は、ぜひ他授業もチェックしてみてください。

 

文=宿木雪樹

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
『興味ゼロの人を巻き込む「共感プレゼン」 第2回 自分ゴト化してもらうための「共感シナリオ」のつくり方』

 

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