目次
- 関数やVBAだけに捕われない!汎用性を高めるテクニック
- 意外と知られていない、Excelに隠されたツールとは?
2022.04.04
毎回、Excelにまつわるお悩みをピックアップし、華麗なテクニックとともに解決へと導いていく授業『田中亨先生がみんなの悩みを華麗に解決する「今月のExcelテクニック」』シリーズ。
第41回では、関数やVBAだけで完結させないExcelテクニックと、過去の授業では紹介されていないExcelの隠れたツールが紹介されました!
授業内では、過去の放送でも紹介されたことがないツールについて触れられます。受講生からのこんな質問がそのツールを紹介するきっかけとなりました。
「【データ】タブの、【データの種類】グループとはなんですか?とても気になりました」
上のスライド赤枠内には、建物のアイコン(左)と映画のアイコン(右)が記されています。ここが【データ】タブの、【データの種類】グループの部分。そしてB2のセル内には「New York」と記載されています。
この後、先生はたった2つのステップで、ニューヨークに関するさまざまな情報をExcel内に表示させてしまいます!どのような方法でどんな内容が表示させたのか。それは実際の授業で確かめてみてください!Excelの使い方がまた1つ広がるはず。
文=トヤカン
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突然ですが、皆さんはExcelでカレンダーを作ろうと思ったことはありますか?
一見、関数やVBAなどを用いれば簡単に作れそうな気がしますが、田中先生曰く「かなり面倒で作るのが難しく、作り手の腕が試される」とのこと。
「ただカレンダー作りは、数あるExcel作業の中でも難しいと言われている「日付の扱い方」を学び、扱えるように練習する題材としては適任です」とも語る田中先生。授業では、先生が作ったカレンダーをもとに日付の扱い方が紹介されます。
上のスライドに表示されているのは、先生がExcelで作ったカレンダーです。これを作るのに多くの人が難しいと感じるポイントは2つ。「1日より前の空欄の作り方」と「月末より後の空欄の作り方」です。
投稿を寄せた受講生のカレンダーを見ると、月初と月末の空欄には「IFS関数」が用いられています。ただ先生は「IFS関数を用いなくても該当箇所を空欄にできる」と語ります。
実際に2月27日の数式バーを見てみると、先生が作ったカレンダーにはIFS関数が用いられていません。用いられているのは「G5+1」だけ。ちなみに空欄の数式バーにも「直前のセル+1」が用いられていますが、肝心な数字が表示されていません。
それは、田中先生が空欄部分に「条件付き書式」を使っているからでした。「条件付き書式」は、条件を満たすセルに自動的に書式を適用させる機能のこと。「この条件が満たされた場合は、文字色を変える」「この文字が入っているセルを目立たせる」を中心に、さまざまな設定が可能です。実際に先生が空欄のセルに施した「条件付き書式」がこちら。
プレビュー欄には何も記載がないように見えますが、先生は条件付き書式で「あらかじめ定めた月と異なる月の日付が入力された場合、文字色を白くする」と設定しています。
つまり、空欄には数字が記載されているものの、白色で隠しているため見えていないだけなのです。ちなみに2月1日より左の空欄も、同じように文字色が白になるように設定しています。先生が作ったカレンダーに関数が用いられているのは1列目のみで、他のセルには「直前のセル+1」と記載すれば、すべてにIFS関数を使わずとも1ヶ月分のカレンダーが完成します。
先生がこのテクニックを通して伝えたかったこと。それは「関数やVBAだけに捕われすぎないように」ということでした。
「もちろん、ワークシート関数やVBAを理解することは重要です。ただ我々の目的は関数やVBAのコンテストや大会に出ることではありません。これらを上手に活用して、日々の業務を遂行すること。ですから、どんな方法を使ったっていいんです!
関数だけ、VBAだけといった縛りを設ける必要はありません。そういう考えがもてるようになると汎用性も高くなりますし、Excelで使う計算式の量も減るはずです」