目次
- マネージャーは「良妻賢母」であれ! これからのマネジメントに必要なスキルとは
- リモート時代に求められるマネジメント能力とは?
2021.09.11
リモートワークや副業など、ここ2~3年で働き方の新しい選択肢が増えました。また、転職が当たり前になり、人材の流動化は避けられません。その分、マネージャーには以前より求められることが増えています。
つい最近、管理職に就き、マネージャーとしての動き方に不安を感じている人もいるのではないでしょうか。
Schooの授業「マネージャーの“いままで”とそして“これから”を考える」では、リクナビ編集長、リクルートライフスタイル社長などを歴任してきた冨塚優先生を招き、マネジメントの基本に立ち返りながら、マネージャーとしての立ち振舞や考え方などを整理します。
本記事では、1万人以上の部下を率いてきた冨塚先生が考える「今後求められるマネジメント能力」を深掘りして紹介します。
働き方が変わる今、冨塚先生は「マネジメントの原理原則はあるが、時代の流れによって変えなければいけない部分が増えてくる」と言い切ります。「今後求められるマネジメント能力」として、2点を挙げています。
①人と自分の価値観が異なることを理解する
リモートワークでは、対面で話す機会が減り、人となりが以前より見えづらくなります。そこで大切にすべきは、価値観の違いを理解すること。褒めて伸びるタイプか、叱られて伸びるタイプかを知るのはもちろん、「会社でどう成長したいか」を把握しておくべきでしょう。
部下が何を目指したいのか分からなければ、励まして伴走したりその地点まで引き上げたりすることは難しいといえます。
冨塚先生は、「リモートワークで表情がなかなか見えないからこそ、『何を目指しているか』『どんな価値観を持っているか』を理解したうえでマネジメントすることが今まで以上に大切になる」と力強く訴えます。
②言葉の定義を明確にする
同じ言葉を聞いても人によって受け止め方が異なります。たとえば「ビジョン」という言葉。目標、展望、将来設計、世界観……など、受講生の間でも回答がバラつきました。リクルート時代、1000人以上の部下とのキックオフでも「ビジョン」の定義がてんでバラバラであり、それから冨塚先生は「ビジョン」を一切使わずにコミュニケーションを取っていきました。
その代わり、「ビジョン=ありたい姿」と定義し、「事業の『ありたい姿』を描きましょう」等と、はっきり明確に発言を続けていたそうです。
言葉の定義を明確にすることは、マネジメントにおいて重要なポイント。冨塚先生のじゃらん社長時代、地域の営業スタッフに横文字を駆使した会議をしてほとんど通用しなかった経験から、「いかに彼ら彼女らにとって分かりやすい言葉を使うか」を大切にしていると言います。
リモートワークで身振り手振りや細かな表情の変化を感じ取りにくくなった分、誰でも分かる言葉で発信し、共通認識として持ちたい言葉はしっかり定義することが必要です。
さらに授業では、冨塚先生がマネージャーにとって大切なスキルについて指導します。成績が良く、早くマネージャーに昇格する人にほど、“あること”に気を付けるように指導しているそうです。それはどんなことでしょう?答えは実際の授業でご確認ください。
1万人以上をマネジメントしてきた冨塚先生によるSchooの授業「マネージャーの“いままで”とそして“これから”を考える」の深掘り記事をお届けしました。個々の働き方や生き方を認め、離れた場所でも理解し合えるように同じ言葉の認識を持つことが大事といえます。この環境下でもマネジメントスキルを伸ばしたい人は必見の授業です!ぜひアーカイブからご覧くださいね。
文=田中ラン
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本題に入る前に、冨塚先生は「マネジメントの基本的な考え方」として、こんな話をしました。新任マネージャー時代、研修の講師から「His wife is a good manager.」と訳するように言われ、言葉に詰まった冨塚先生。
これは「良妻賢母」という慣用句。マネージャーとはまさに、「組織の中にある、人、もの、金、そして情報をやりくりして最大限のパワーを発揮」する良妻賢母的な人であると言います。