目次
- 普段行っているインプットの97%は意味がない?
- アウトプットできた量=インプット量
- インプットのコツは「欲張らない」
2022.07.28
読書に勉強、記憶、情報収集など、限られた時間で、良質な学びを手に入れる。
日々大量の情報をインプットしているのに、「得た情報を活用できていない」「読んだ本の内容が思い出せない」「仕事や実生活に変化が起こらない」。そんな方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、毎日累計40万人以上に情報発信する「日本一アウトプットをしている精神科医」である著者の樺沢 紫苑氏が、“最短時間で最大効率のインプット術”を紹介します。
※この記事は、『資料作成で活きるデザインの基本的な考え方-論理的に筋道を立てた情報のデザイン-』を再編集しています。
では、効果的に情報をインプットするには、何を意識すればよいのでしょうか。
それは、アウトプットすることを前提に、インプットすること。つまり、ここでのインプットの定義は、「アウトプットできた量=インプット量」ということになります。
例えば、この間読んだ本について「その本で学んだことを好きなだけ語ってください」と言うと、30分延々と語れる人は多くなく、ほとんどの人は3分話せたらいい方ではないでしょうか。
ブログに書こうと思って本を読むのと、ただなんとなく読むのでは、読書の深さが異なり、アウトプットを意識するだけでインプット効率は格段に上がります。
2週間に3回アウトプットすると記憶として定着するとも言われ、本の内容を友達に話したり、感想をブログにまとめたりするだけで、記憶に残ります。
慣れてくるとアウトプット前提でインプットするだけで、「頭の中でアウトプットする」ような形になります。ブログで書こうという文章が、本を読み終わると同時に出来上がるようなイメージです。
このような意識を持って日々インプットを行うことで、頭の中の作業としては、ほぼアウトプットした時と同じような働きをしています。本当のアウトプット前提が身に付くと、そうではない人と10倍くらい差が出てくるはずです。
より具体的なインプットのコツはあるのでしょうか?
答えは、「欲張らない」こと。例えば、セミナーや講演会に参加する際、できるだけ多くのことを学ぼうと思う人も多いでしょう。
しかし、人間は一度に3つの事しか覚えられないと言われています。同時に10個のことを学ぼうとする人は、結果的に1つも学べていないことも多いのです。
ここで有効なのは、セミナーで得られた気づきの中から大事だと思う内容を3つに絞ることです。
ノートはたくさんとればとるほど、内容が薄くなってしまいがちですが、その中からポイントを絞って覚えることが重要です。
たくさんの情報を詰め込もうとすると、脳はパンクしてしまいます。まずは、情報にグラデーションをつけるところからはじめてみましょう。
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1000人以上にこの質問をしたところ、平均で3.9個という結果になりました。つまり3,4程度しか思い出せなかったのです。
1週間で100個の情報を見ていたとしたら、97%は忘れることになります。1日、数十分から数時間、ネットの情報を見ている人も多いと思いますが、実はそのほとんどを覚えていません。たった1週間で覚えていないということは、1ヶ月経つともっと忘れていることになります。
様々な情報に触れることで、なんとなく分かったような気持ちになったり、時間潰しにはなりますが、それを知ることによって人生や仕事に役立てることは難しいのです。