目次
- 「心配だから」という理由だけで保険に入るのはNG
- 必要な保険は、同じ年齢でも人それぞれ違う
- 掛け捨てはもったいない? こんな言葉に注意を
2022.02.21
人生の「もしも」に備える保険。とはいえ、やみくもに保険に加入すればよいわけではありません。みんなが選ぶ保険に自分も入るべき保険とは限らず、必要な保険は人によって異なります。
では、自分に合った保険って? その疑問の参考になるのが、Schooの授業『今すぐ見直す「保険」のギモン』です。保険を売らない独立系ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子(つかごし・ななこ)先生を講師に迎え、保険に関する疑問を解消していきます。本記事では授業の一部内容を抜粋します。
20代独身なら医療保険、30代で子どものいる夫婦は医療保険に加えて終身保険と学資保険など、年齢やライフステージごとに加入する保険が変わるというのはよく聞く話です。しかし、先生は必ずしもそれが正解ではないと言います。
「例えば20代の独身で、漠然とした不安を感じて医療保険に加入する方は多いでしょう。しかし、ある程度の貯金があるのならば、医療保険は必要ないかもしれません。『20代独身』を判断基準にするのではなく、万が一病気になって経済的に困るなら保険に加入しておくことをおすすめします」と先生。
同じような年齢や属性、ライフステージであっても、必要とする保険は人それぞれです。先生は「不安を保険にすり替えることがないよう、気をつけましょう」と注意を促します。
先生は、保険に入る際によく聞く言葉を鵜呑みにしないよう気をつけるべきだと言います。
例えば、「いくらまでなら負担なく保険料を払えそうですか?」という質問。当然の確認事項のように感じられますが、「いくら払えるかと、必要な保障とは関係がありません。保険を考えるときに、保険料を起点に考えるのはNGです。保障内容ありきで考えましょう」と先生は話します。
また、「掛け捨てだともったいない」という声に対し、「気持ちはわかります。しかし、掛け捨てではない積立タイプは保険料が3倍ほどかかるので、起こるか分からないことに対してそこまでお金を払う価値があるのか考えてみましょう。もちろん貯蓄という役割もあるでしょうが、まずは保険として価値があるのか考える必要があります」と先生。
加えて、「保険料が貯金を妨げないことも大切です。貯金が増えれば、保険で買う必要のある保障は小さくできます」とも話していました。
さらに授業内では保険への加入を考える際に確認しておくべき「すでにあるもの」に関して、詳しく解説します。加入している保険が自分に合っているのか、どんな保険に入ったらいいのか悩んでいる方は、ぜひ授業動画をチェックしてみてください。
文=宿木雪樹
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まず塚越先生から、「以下の中で、保険が必要なのは一体誰でしょうか」という質問が投げかけられました。
1.ガン家系で親族にガンが多い人
2.三大疾病が心配な人
3.親元を離れた社会人1年生
4.活発・やんちゃでよくケガをする小学生
5.小さなこどもがいるパパ
6.個人事業を営む夫婦
先生の答えは「全員だし、全員ではないかもしれない」というもの。少し釈然としませんが、答えの理由を先生がひも解いていきます。
そもそも保険とは、起こる可能性が低い事故やケガ、病気などが万が一起きてしまった場合、自分だけで対応するのは難しい経済的負担への備えです。
「当然ですが、保険に加入しても事故に遭ったり、病気にかかったりする可能性は1%たりとも下がりません。したがって、心配だからという理由だけで保険に加入するのは得策ではありません」と先生。
「よく『貯金は三角、保険は四角』といわれ、もしもの際に貯金では足りない分に対して備えるのが保険です。つまり、保険に入るかどうかの判断の目安になるのは、万が一の出来事が起きたときに経済的に困るかどうかです」と先生は話します。