目次
- 思考法①思考の尺を切り替える
- 思考法②自分のOKラインを下げる
- 思考法③正解より納得感を大切にする
2020.12.17
いろんなことにチャレンジしたい! と思いながら、なかなか行動できない……。その原因は、モチベーション低下の前に「脳内の混乱」にあるかもしれません。
スクーの連載授業『迷わず一歩踏み出せる「脳内スッキリ術」』は、不安や迷い、悩みなど頭の中のゴミを捨てて行動の一歩目を踏み出すための秘策を解説。レクチャーするのは、思考の整理家である株式会社コンパス代表取締役の鈴木伸介先生。
2回目のテーマは「はじめの第一歩を踏み出すための決断力とは?」。思考の中に入るノイズをどう防ぎ、どのように「一歩踏み出すシンプル脳」にアップデートしていったらいいのでしょうか。
本記事では、脳内を整理して行動を軽やかに起こす「3つの解決の思考法」を深掘りしてご紹介していきます。
自分が「OK」と出せる基準値を徹底的に低くすること。例えばネイティブ並みに英語を話せるようになりたいとします。いきなり留学や英会話の学校へ行こうと思うとハードルが高く感じますが、一日一単語だけ覚えると決めるといかがでしょう? それすらしんどいなら、とりあえず単語帳を開く。そんなレベルでもOKと鈴木先生は言います。
「多くの人は先々ばかり考えて成果が出るか出ないか一喜一憂する。成果を出す目的から『前進する目的』に変われば、軽やかな第一歩目が出しやすくなる」と、鈴木先生はアドバイスします。
モチベーションを上げなくてもいいから基準値を下げる。これを守れば、小さくても一歩ずつ行動ができそうです。
Aでもない、Bでもない。正解が出せずに迷って行動の第一歩目が出せないことはおそらくあるでしょう。鈴木先生の研究や経験の結果、「AでもBでも失敗確率は五分五分」だそう。
「正解か不正解か分からない。しかしスピーディに軌道修正していくのであれば、仮に不正解であったとしても、チャレンジしたことに対して納得感が得られるのであればOKを自分に出すのでいい」と鈴木先生。
うまくいくかどうかは結果論ですが、行動そのものが納得いくかどうかで考えれば、第一歩目は正解不正解の結論が出なくても少しは出しやすくなることでしょう。
鈴木先生自身も、現在のキャリアはその時々の納得感で歩んできたと振り返ります。頼まれてコンサルを始めたら面白かったから続けてみた、人から「鈴木さんの話を聞くと思考が整理される」と言われて思考の整理家を名乗り始めた……というように、正解不正解で悩むのではなく、第一歩を軽やかに踏み続けていたからこそ、今のキャリアが築けたと語ります。
授業では、簡単なワークショップとして、鈴木先生から質問が投げかけられます。そのうちのひとつは、「考えすぎで行動できない友人がいた場合、あなたはどのようにアドバイスをしますか?」。
文=田中ラン
受講生の皆さんは「3日間はひたすら考えてみたらどう?」「とりあえず一緒にやってみよう」「やらないと後悔しそうなことはなに?」など、さまざまな答えが寄せられました。鈴木先生からのフィードバックは、実際の授業でご確認ください。
『迷わず一歩踏み出せる「脳内スッキリ術」 第3回 考えすぎを減らして一歩を踏み出す』
ペンシルからのプッシュ通知を設定しておくと、新着記事のお知らせなどをブラウザ上で受信できて便利です。
通知を受信しますか?
心理学的にも「カラーバス効果(ひとつの色が気になるとその色以外目に入らなくなる)」という言葉があるように、人は一点に集中しすぎると視点を切り替えることを忘れてしまいます。
そこで鈴木先生が提示するのは、思考の尺を切り替える方法。幅、範囲、期間などさまざまな尺がありますが、鈴木先生がおすすめするのは「時間」の尺を切り替えて、考えすぎを防ぐこと。
例えば、現在悩みがある方は、“5年”という尺で今を捉えてみてください。そうすると、今のやるべきことや課題が最小化されて見えるはずです。
逆に「将来どうしよう」と長期の展望に行き詰っている方は、例えば「自分が5分以内にできることはないかな」と行動を短期化して見てみると、将来の展望に対する不安やそれに伴って踏み出せなかった第一歩目が解除されるかもしれません。
頭で考えるだけですと考えすぎてしまうため、図に書くのが鈴木先生流。ビジュアルで尺を伸縮することでスイッチの切り替えになります。