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2022.01.09

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Excelのセルの罫線・SUMの使い方は?覚えておくと便利なセルの知識 

Excelのセルの罫線・SUMの使い方は?覚えておくと便利なセルの知識 

日常の業務で最も頻繁に活用するツールの一つといっても過言ではないExcel。その活用テクニックについて、実践的なデモとともに一般社団法人実践ワークシート協会代表理事の田中亨先生(Office TANAKA)から学べるのが、30回以上続くSchooの人気授業シリーズ『みんなの悩みを華麗に解決 今月のExcelテクニック』です。

2020年8月に放送された第24回の授業のテーマは「セルの罫線を整える・チェックボックスを活用する・SUM関数を適切に使い分ける」。デモ画面を見ながら一緒に操作しつつ学べる、だから身につく田中先生の授業。ぜひテキストでその一端を垣間見てみましょう!

目次

  • さまざまな悩みがiPhoneで解決可能!
  • 「チェックボックス」と列・行を非表示にするショートカットキー
  • 正式用語を使うことの重要性

 

 

セルの上に罫線を引く場合と下に罫線を引く場合の違い

 

 

「今月はたくさんの質問があったのでテーマは『いろいろな話題』とします」と田中先生。

 

最初の質問は「セルの上に罫線を引く場合と下に罫線を引く場合の違い」について。「結構これ、知らない人は『え!』という話ですよ」と田中先生は語ります。

 

 

 

上図でセルに入力された計算式を、下図のように簡単にコピーできるのがExcelの利点です。しかし、そこに一つ落とし穴が。セル右下隅のフィルハンドルをクリックしドラッグ&ドロップで一気にコピーすると、「合計」の上に記載されていた罫線が消えてしまうのです。そのことは、右の計算式と左の計算式を比較すれば一目瞭然ですね。

 

 

 

しかし、右側の計算式は違います。同様に式を書いて、下までコピーしても……消えません。同様に計算式の最後の行「3行」を削除すると、左の計算式では罫線が消えてしまいますが、右の計算式では保持されます。これはどうしてなのでしょうか?

 

この違いは、「下に罫線を引いているか上に罫線を引いているか」。罫線が消えてしまった左の式は3行目のセルに対し下に線を引いている一方、罫線が消えなかった右の式は4行目のセルに対し上に線を引いているのです。そのため、左の式では3行目に対し、1行目の設定がコピーされたことで罫線が消えてしまいましたが、右の式では4行目に1行目の設定は影響しないため消えなかったというわけですね。

 

 

 

なお、セルの上に罫線を引く方法は、ホームタブの「罫線」ボタンをクリックして「上罫線」を選択するだけです。

 

 

 

「罫線は意外と難しいです」と田中先生。だからこそ、先生自身は「罫線は最後に引く」ということを心がけているそうです。まず罫線を引いて見た目を整えたくなってしまいますが、データを追加したあとに「もう一行必要だ!」といった事態が発生し、罫線がぐちゃぐちゃになってしまうことはよくあります。できれば罫線は印刷する前など最後の最後まで取っておきましょう。また、面倒な修正の手間を減らすためにもなるべく罫線はシンプルなままにしておくことが奨励されるということです。

 


「チェックボックス」と列・行を非表示にするショートカットキー

つづいての質問はチェックすることでセルの状況を簡単に変えられる「チェックボックス」について。相談者はチェックボックスの入ったセルの列を一度非表示にした後再表示すると別の場所にズレてしまうことに困っており、セルにチェックボックスを埋め込む方法について知りたいと考えているそうです。

 

相談者の質問に答える前に先生が触れたのが便利なショートカットキーについて。列を非表示にするショートカットキーは「Ctr+0」、行を非表示にするショートカットキーは「Ctr+9」、行の非表示を元に戻すショートカットキーは「Ctr+Shift+9」です。

 

 

 

上の画像の「2・3・4」と記載された行「B~D」を「Ctr+0」で非表示にすると、以下のようになります。

 

 

 

ここで問題なのが、チェックボックスがなかったはずのE2セルにチェックボックスが表示されてしまっていること。実は“チェックボックスがズレてしまっている”というのは相談者の誤解です。ではなぜ、E2セルにチェックボックスが表示されるのか。それは、非表示にすることで折りたたまれた「B~D」列がE列の下に重ねられているからです。E2列に表示されているのは重なって下に存在するD2列のチェックボックスということですね。

 

「これは仕様です」と田中先生。相談者の尋ねる“セルにチェックボックスを埋め込む方法”はありません。なぜなら、セルに格納することができるのは数字・文字列・計算式の3つのみだからです。ワークシート上でセルに依存しないで動かすことができるチェックボックスや画像、グラフなどはセルに格納されずただワークシートに乗っているだけなのです。だからこそ自由に動かせるというわけですね。

 

相談者の希望はマクロを活用すれば解決できるようですが、基本的にはExcel固有の問題として扱うしかありません。

 


正式用語を使うことの重要性

続いて取り上げられたのが「Microsoft365とExcelの連携でおすすめの教材を教えてほしい」というコメント。質問者は特に「SharePoint List」と「Excel」の連携に注目しているということです。

 

先生もまだ安定していない部分はあるものの、「SharePoint List」と「Excel」の連携でできることは非常に多いと身を乗り出します。ただし、質問者への答えは「おすすめ教材はない」というもの。Microsoft365とExcelは全くの別物であり、本や講義で両方を解説しようと思うと2人の専門家が必要になるのです。

 

 

 

ここで先生が注目したのが質問文において「Excel Online」が「Online Excel」と間違って表記されていたこと。「揚げ足をとるわけじゃなく、正式名称を覚えるということは非常に大事なんです」と田中先生。例えばあなたは「VLOOKUP関数」を「ブイルック」と呼んだりしていませんか? 正式名称をきちんと覚えて使うのがその分野に精通するための条件です。Excelのスキルを高めたいと考えている場合は、そんな部分にもしっかりと注意を配りましょう。

 

「それはともかくExcel Onlineって結構よくなってるんだよ」と田中先生。アップデートが重ねられ、ソフト版のExcelと変わらず操作できるほどに、非常に使いやすくなっているということです。Windows版のショートカットをほぼほぼMacでも使うことも可能になっています。

 

正式名称を覚えることで、まず自分で調べたり、試したりすることが容易になります。その学習の基本姿勢を、まずは押さえてみてください。

 

文=宮田文机

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
『田中亨先生がみんなの悩みを華麗に解決する「今月のExcelテクニック」第24回 セルの罫線を整える・チェックボックスを活用する・SUM関数を適切に使い分ける』

 

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