目次
- 忙しい上司には明確な相談内容と次につなげるフォローを
- Iメッセージと責任を認める姿勢を意識して
- 上司とうまくコミュニケーションを取り、スムーズに問題を解決しよう
2022.02.19
仕事で必要なコミュニケーションを取るにしろ、ついタイミングを考えてしまいがちなのが上司への声かけです。忙しそうにしている上司を見ると、緊急の相談でも話しづらい、という方は多いのではないでしょうか。
こうした上司への話しづらさは、仕事の遅滞やミスなどにつながり、結局良い結果には結びつきません。上司側がコミュニケーション・エラーを解決するために意識すべきこともありますが、自分自身ではどのような意識をすれば良いのでしょうか。
授業『忙しい上司とも話ができる相談の仕方』では、こうした上司とのコミュニケーションを円滑に進めるためのコツを、NPO法人アサーティブジャパン代表理事の森田汐生(もりた・しおむ)先生が解説します。
先ほど伝えた3つのポイントに加え、伝えるメッセージの主体や責任の所在についても考えてみましょう。
まず、よく部下がやってしまいがちなメッセージングが、「これを確認しないとあなた(上司)も困ります」というふうに、相手を理由にするものです。相手を主体にしたYouメッセージは、上司を身構えさせてしまいます。あくまで「自分が出したい結果があるから確認してほしい」と、自分を主体にしたIメッセージで伝える習慣をつけましょう。
また、上司に緊急の協力を仰ぐときや無理なお願いをするときは、自分自身にも責任があることを忘れないでください。どんなトラブルやミスがあったとしても、相手と自分には半分ずつ責任があると思って、一緒に問題解決に進んでいくことが大切です。
上司とのコミュニケーションが円滑になれば、あなた自身の働きやすさや仕事の成果も上がるはずです。また、上司もストレスなく仕事に勤しむことができ、組織としても良い成果につながるでしょう。
授業内では、具体例をもとにしたケーススタディにも触れています。上司となかなかうまくコミュニケーションできず、相談しづらさを感じている方は、ぜひ授業動画をチェックしてみてください。
文=宿木雪樹
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忙しい上司に声をかけるとき、まず意識したいことは、上司の立場に立ったときにどのような声かけならば聞きやすいかということです。アサーティブコミュニケーションの視座から重要なポイントは3つあります。
1つめは、率直に始めることです。声をかけづらいからといって、「すみません、ちょっといいですか」といった回りくどい表現はせず、「お忙しいところ申し訳ありません。お願いしたいことがあるのですが」と要件から始めましょう。
2つめは具体的な協力内容を伝えることです。「なるべく早く」といったあいまいな表現ではなく、「10分程度で済む内容なので、16時までにご確認をお願いします」といった形で、上司にかける負荷や締切を明確に伝えてください。
3つめは次につながる一言を添えることです。「今後、緊急な場合は早めに声をかけますので、引き続きよろしくお願いいたします」というふうに、上司の忙しさに対して自分も協力する姿勢を表しましょう。
この3つのポイントを意識することで、忙しい上司に対するコミュニケーションはより円滑になるはずです。