目次
- 「やりたいことがない」は当たり前!それでも説教したがる大人たち
- ベテランが「夢を持て」と若手を説教する原因は?
- 管理職はなぜ傾聴したがる?「若手の声を聞く」は実は迷惑!
2022.01.09
「ポジティブ思考」を身に着ければ人生が変わる! とある統計によると、ポジティブ思考の人は、生涯年収も人生の幸福度もネガティブ思考の人よりも高くなるそう。
しかし最近、職場の人間関係に悩んでポジティブ思考になれていない……という人は、Schooの連載授業『人生を変える ポジティブサプリ~前向きになれるテクニックを毎月学ぶ~』がおすすめ!経営コンサルタントの横山信弘先生が「ポジティブサプリ」と題したコース授業を毎月開催しています。
第5回目のテーマは「ポジティブ思考 昭和と令和の違い」。各世代の思考を紐解き、世代間ギャップを埋めて、世代の違う人たちへもポジティブに接する術を学びます。本授業では、「自己実現の欲求」をテーマに、若い世代とベテラン世代の思考を深掘りしていきます。
横山先生は「はっきり言います」と断ったうえで、「説教垂れる側のベテランの人たちも、学生時代や若手の頃もやりたいことは何も見つかっていなかった」とバッサリ。
なぜ、ベテラン世代が若手にやりたいことはないのか?と聞くのかというと、管理者研修でそう指導するよう教わるからに違いありません。
多くのマネージャー研修で、若手の自己実現の欲求を満たすように指導。その結果、やりたいことを引き出してサポートするのがリーダーの役割だと勘違いしてしまいます。自分たちが若手の頃は、やりたいことが見つからなかったにもかかわらず……。
若手としては、「上長がやりたいこと」の方が知りたいもの。上長の実現したいことをサポートすることが自分の役目だと認識している人も多いです。
横山先生は若手に対し、「やりたいことがあるなら言ってくれ。やりたいことがないなら、俺はこういうことがやりたいから協力してくれる?」と、ポジティブに聞いているそう。若手にやりたいことが見つからないと言われても、「やりたいことが見つからないなんて!」とネガティブな返答は絶対にしません。
やりたいことを答えられない=主体性がない、と思う方もいるかもしれません。ただし、それは「ベテランの聞き方が悪い」と横山先生。
ベテランは若手の腹を探るため、「傾聴」をしたがります。しかし傾聴というのは、相手が喋りたがれば耳を傾ければいいのですが、喋りたくもないのに「何か言え」と無理やり引き出すのは、若手を混乱させるばかりです。
会社に勤めてサラリーをもらうために働いているのに、「やりたいことがない」ことに叱られるのは困ります。管理職になると若手の本音が分からず頭を悩ませることもありますが、研修や書籍の指導方法を鵜吞みせず、無理やりの傾聴は避けましょう。
授業では、横山先生がさらに「若者の本音」を語ります。やりたいことは特になくても言われたことはきっちりやる、そんな若い世代は、自己実現より「自己〇〇」が得意だと言います。〇〇に入る部分は何でしょう? 彼らの思考が理解できれば、若い世代とのギャップを埋められて、お互いにポジティブに働けるはず!
世代間ギャップを埋めるには、お互いの世代の特徴を捉えて、「そういう風に物事を考えているんだ」と受け入れることが第一歩。自分や相手を責めてネガティブにならず、相手を知ってポジティブになるためのヒントを、横山先生の授業から得ていきましょう!
文=田中ラン
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「自己実現の欲求」を把握するためには、まずは「マズローの欲求5段階説」を知りましょう。欲求には5段階あり、最初は、着る服がある・食べるものがあるといった「生理的欲求」から始まり、階層が上がるにつれて欲求のレベルが高まります。
マズローの欲求5段階説のトップにあるのが「自己実現の欲求」。文字通り、“なりたい自分にしっかりなっていく”欲求です。ここで横山先生、「今って(自己実現の欲求を)求めているかというと、どうなんだろう」と首をかしげます。
会社でやりたいことが見つからない、特にないという若い世代に対し、周りの大人たちは容赦なく「何を目指しているんだ」「将来の夢はなんだ」と問い詰めます。正直に、ない、と答えると、大人たちは説教。身に覚えがある人もいるのでは。