目次
- 相手に正しく伝わるメールは文章構成がわかりやすい
- ビジネスメールはドライでOK、フォローは会話で
2020.11.09
メールはもはや日々の業務に欠かせないツールです。気軽に使えて便利な一方、真意がうまく伝わらなかった、誤解を招いてしまったなどの失敗談も少なくありません。
今回は建設会社総務経理担当部長や大学講師、税理士など5つの仕事をこなす時間管理の専門家である石川和男先生に、信頼度を上げるメール術を学びます。
要件だけを伝えるビジネスメールは冷たい印象を与えてしまうのではないか、と不安に思われるかもしれません。しかしビジネスメールの意義は要件を伝えることであり、そこに感情を入れる必要はないはずです。
もちろんクレーム対応などは別ですが、ビジネスにおいては柔らかさよりスピードが重視されると思います。わざわざメールで親密度を上げる必要はなく、実際に会って話すときや電話で関係性を深めるほうがいいでしょう。
受講者からは「なかなかメールの返信をくれない相手へのアプローチはどうすればいい?」などの質問が寄せられ、石川先生からは実践的な回答がありました。詳しくは授業動画をご覧ください。
授業ではこのほかに、メール対応に振り回されずに本業に集中するテクニックや、信頼度を上げるメール返信のコツなどを紹介しています。
今回は「仕事が速い人のメール術 -信頼度アップのメールの作り方-」の授業内容をお届しました。石川先生はこれまでも数々の授業で時間管理や効率化のノウハウをわかりやすい言葉で解説しています。
仕事の生産性を上げたい人、限られた時間でやりたいことを達成する方法を知りたい人は、ぜひ過去の授業もご覧ください。
『仕事が速い人のメール術 -信頼度アップのメールの作り方-』http://schoo.jp/class/7317/room
文=宿木雪樹
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本記事では特に読みやすく、伝わりやすいメール文面をつくるスキルについて具体的に掘り下げていきます。
ビジネスメールは相手が迷うことなく読めることが重要だ、と石川先生は語ります。
スムーズにメールを読んでもらうには、まず結論をはっきり書くようにしましょう。過程や事情を先に説明してしまうと、何を伝えたいのかわからないメールになってしまいます。
取引先に電話するときは、あらかじめ質問や伝達事項をまとめて用件を伝えることが多いと思います。メールでも同じように伝えるのが望ましいのです。とはいえ、慣れないうちはなかなか結論を先に書くのが難しいでしょう。
慣れていない人は、メールの文面を作る前に伝えたいことを書き出し、どこに結論があるかチェックしましょう。文章の後半に結論があれば、冒頭に移動させます。それだけで、相手が迷わずに読めるメールが作成できるはずです。
原則として、1通のメールで伝えたいことは1つにしましょう。多くの伝達事項がある場合は、別途メールを送ります。たとえば、展示会の打ち合わせから忘年会の連絡に話題が変わるのであれば、それぞれ別のメールを送るのがベターです。
いくつも伝えたいことがあると、どうしても文章が長く複雑になり、伝わりにくくなります。また、片方の話題についてはすぐ返信できるが、もう一方に対しては検討の時間が必要ですぐに返せないなどの場合、相手の負担になりかねません。
「そういえばあのメールの内容、なんだったっけ?」と後から確認する場合も、関連性が低い話題が混ざっていると検索しにくくなってしまいます。
ついでだからと1通のメールに話題を盛り込まず、異なる要件は分けて送りましょう。
また、ビジネスメールは相手がすぐに要点を見つけられるよう、シンプルな表現で書きましょう。丁寧さを優先するあまり、言葉がどんどん膨らんでしまい、結局何が伝えたいのか見つけられないというパターンをよく見かけます。
文章表現をシンプルにするポイントは3つです。まずは不要な表現を削ること。なくても意味が通じる言葉があれば削りましょう。過剰な敬語も不要です。
2つめは一文を短くすること。メールに限らず、人は文章をかたまりごとに読みます。かたまりが大きくなればなるほど、読みにくくなってしまいます。話をいくつもつなげないことがコツです。
3つめは箇条書きを活用すること。メールと箇条書きは相性がよく、うまく使うとより伝わりやすくなります。返信もしやすくなり、相手への心遣いにもつながりますね。
ただし、完璧な文章を求めるあまり、他の仕事に支障をきたすようであれば本末転倒です。毎回3つのポイントを確認しながら練習していけば、少しずつ読みやすいメールを書けるようになるので、コツコツと続けていきましょう。