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2022.06.10

column

良い会議=時間厳守+アウトプットの質+納得度

良い会議=時間厳守+アウトプットの質+納得度

会議を円滑に進めるためには、「ファシリテーター」が重要である──。多くの企業に浸透しつつあります。

しかし、まだまだ新しい概念のため「会議でファシリテーターをまかされたけれど、どのように振舞えばいいのかわからない……」「会議をもっと意思決定の場にしたいけれど、どうすればいいのだろう」と迷う声は多く聞かれます。

そこで今回は、年間1,000本の会議を取り仕切り、2億円の営業利益改善に貢献した園部牧場株式会社代表取締役社長/プロファシリテーター園部浩司氏が、会議を結果につなげるための基礎を解説!

※この記事はSchooの授業「メンバーがすぐ行動できるファシリテーションスキル」を再編集しています。

目次

  • 「問題解決力の達人」が持つ7つのスキル
  • 会議の種類は5つに分けられる
  • 良い会議には“納得度”が不可欠

 

 

「問題解決力の達人」が持っている7つのスキル

 

 

一般的に仕事は下記の3つのカテゴリに分けられると言われていますが、そもそも「ファシリテーション」は、仕事においてどのような役割を果たすのでしょうか。

 

【1】力仕事

【2】作業系

【3】問題解決

 

正解は【3】の「問題解決」。【1】~【3】へ至るにつれて会議を行う回数が増え、人が介在する機会も多くなってきていることがわかります。【1】は機械に、【2】はPC・AIに任せられる比重が増えてきていますが、問題解決は人間にしかできません。

 

例えばコロナ禍で生じた社会課題や業務改革における問題解決も、人間にしか解決できないことといえるでしょう。その意味で、ファシリテーションは「問題解決の土台」となります。ファシリテーターに求められる問題解決力ですが、この分野の「達人」が持っているスキルとはどういった要素なのでしょうか。 それには、以下の7つが挙げられます。

 

【1】コミュニケーション力

【2】企画力

【3】プレゼン力

【4】プロジェクトマネジメント力

【5】ファシリテーション力

【6】ロジカルシンキング

【7】人格

 

【5】ファシリテーション力は【2】~【4】のような業務遂行スキルの土台のひとつであり、問題解決系の仕事に取り組むとき“ファシリテーション力”はスタートからフィニッシュまで常につきまとってくるため、特に求められるスキルになってきているというわけです。

 

 

 


会議の種類は5つに分けられる

問題解決できる良い会議の特徴は「納得度」です。それを説明する前に、そもそも会議の種類にはどのようなものがあるかをここで整理していきます。会議の種類は以下の5つ。

 

【1】報告・連絡会議(部会、朝礼……)

【2】進捗確認会議(営業進捗会議、業績進捗会議……)

【3】問題発見・解決会議(企画会議・戦略会議、改善活動……)

【4】意思決定会議(取締役会、経営審議会……)

【5】説明会(システム操作説明会、人事制度説明会……)

 

このうち、特にファシリテーターに関わりが深いのが【3】問題発見・解決会議。

 

「そもそも何を議論すべきか」「問題は何か」といった多岐にわたる検討事項があるため、会議の方向性を決定づけ合意形成までもっていくことができるファシリテーターの役割が、特に重要になっているわけです。

 

 

この問題発見・解決会議形式の会議が、一番難易度が高いと言われていますが、他のパターンの会議も含め、事前にこの5分類のどれに当てはまるのかを考えることで、適切な準備を整えて会議に挑むことができるのです。

 

では、会議でつまづくポイントは何か。下記の8つが挙げられます。

 

【1】結論が出ない(まとまらない)

【2】目的不明確

【3】時間が長い(オーバー)

【4】脱線する

【5】意見が出ない

【6】強い人の意見に偏る

【7】雰囲気が悪い

【8】話が長い人がいる

 

 

 

みなさんの困りごとも、このいずれかに分類できるのではないでしょうか。

 

このような原因を解決するのがファシリテーションのテクニックです。これらの課題と紐づけながらスキルを学ぶことで表面的ではないファシリテーションスキルが身につくのです。

 


良い会議には“納得度”が不可欠

 

 

悪い会議があれば「良い会議」もあります。その「定義」とはなんでしょうか?問題発見・解決系の会議に参加する際に絶対に意識してもらいたいのが、以下の3つのポイントです。

 

【1】時間厳守

【2】アウトプットの質(まとまったか)

【3】納得度

 

絶対的な発言権を持つリーダーの鶴の一声で会議の結論が決まるケースもあるでしょう。しかし、“会議は仕事の起点”という観点から見て、メンバーの納得度が低ければ良い結果にはつながりません。

 

その計測方法はずばり、“表情・声のトーン”。「言葉では『よかったです』と話していても、納得度によって声のトーンなどに大きな違いが出ます。だからこそ、会議の最後には参加者の反応を事細かに観察することが重要になります。

 

オンラインでも声のトーンなどから計測は可能です。会議が終わったからといって気を抜かず、ほかの人の反応を観察することを肝に銘じて、ファシリテーションをしていきましょう!

 

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