目次
- 信頼が何より大切だと気付いた瞬間
- 信頼関係を構築するのはスキルの高さではなく、ビジネス上の「当たり前」
2020.12.14
“終身雇用”という大きな強みのもと、一社従属が最良と言われてきた働き方がいま、変わりつつあります。その変化の象徴と言えるのが「副業」であり、多くの人がもともと持っているスキルや資格を活かして副業を行なっています。
では、スキルも経験もないビジネスマンに副業はできないのでしょうか。今回紹介する授業シリーズ『―副業するなら、カメラマンがいい―』の講師である、経営コンサルタント兼カメラマン育成講師・小椋翔先生は「カメラマンなら未経験な人でも副業で始められる」と断言しています。現に先生は、カメラ未経験から月200万円稼げるまでに至った経歴の持ち主。
全6回のうち第5回目のテーマは「ユーザーから信頼を得るために必要な考え方」について。小椋先生の体験談や培ってきたノウハウから「信頼」について学べます。
授業内では、信頼を得るためのポイントが7つ紹介されます。ただその前に小椋先生が触れるのは「スキルの高さだけが信頼に繋がるわけではない」という点です。
「例えば、僕がカメラ未経験の人に『これからカメラマンとして信頼を得るために必要な本を1冊買ってきてください』とお願いしたとします。すると多くの人がカメラの技術やスキルに関する本を買うでしょう。
でもそれだけじゃ信頼は得られないんです。もちろん技術やスキルも重要ですし、信頼や売り上げにリンクする部分もあります。でも僕は技術とマーケティングは別物だと思っているので、最初は『消費者心理』や『顧客満足度』について学んだ方が良いと考えています。実際に僕の養成所でも、初日はカメラの使い方ではなくマーケティングについて教えています」
これを踏まえた上で、先生が掲げた1つ目のポイントは「目を見て話す」ということ。 一見、ビジネスでは当たり前のように感じるものの、できていない人が多いというのが先生の見解です。特に、目を合わせずに話すカメラマンからは不安しか感じられず「『この人に任せて大丈夫……?』となってしまう」とのこと。
ただ、不安な気持ちを隠すために嘘をついたり、あえてユーザーに不安を吐露したりするのも良くありません。先生は「自身の実力を伝え、全力で取り組むこと」を勧めています。
「もし撮影場所や内容に不安に感じても、まずはユーザーに『全力で頑張ります!』と伝えてほしいんです。そして、今まで自分が撮った写真を見せて問題がないか確認してもらいましょう。それでOKをもらえたら、そこから全力で撮影場所や内容について調べれば良いんです。とにかく不安を顔や口に出しちゃダメです!あくまで前向きに!」
この後も、信頼を得るためのポイント紹介は続きます。どの内容も、カメラマンだけではなくすべての職種にも通じ、かつビジネスマンにとって当たり前なことばかり。ただその「当たり前」が信頼関係の構築に繋がると小椋先生は語ります。
文=トヤカン
これから副業を始めようと考えている人はもちろん、顧客との仕事で信頼を得られている実感がない人も、ぜひ実際の授業で残りのポイントを確認してみてください。
『副業するなら、カメラマンがいい 第5回 ユーザーから信頼を得るためには』
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本授業のテーマ「信頼」がビジネスにおいて何よりも大切と述べる小椋先生。この言葉の重要性を、体験談をもとに語ります。
それは新郎新婦から結婚式の撮影を依頼され、中古のカメラを持参し式場に訪れたときのこと。自分よりはるかに高価で性能の良いカメラを持ったカメラマンを発見し、先生は「なんで僕に頼んだの⁉」と、自己嫌悪に陥りかけたそうです。
しかし、すぐに他者と比べても意味がないと言い聞かせ、新郎新婦に喜んでもらえる写真を撮ることだけに集中した小椋先生。そしてこの切り替えと取り組みが、1年半後に実を結びます。なんと、あの日依頼を受けた新郎新婦から「子どもを授かった記念として再度撮影をお願いしたい」と依頼がきたのです。これがお客様から信頼を得られた瞬間と先生は語ります。
ちなみに2020年現在、依頼はリピーターのみ対応しているそうです。専用のホームページもなければLINEの公式アカウントも非公開。多くの場合、ポートフォリオを作成して宣伝をするものですが、先生はそれをしなくても毎日予約で埋まってしまうとのこと。おそらく、ユーザーと先生の間に信頼関係が構築されているからこそ成し得ることなのでしょう。