目次
- 「ソースコードを書くことなくソフトウェアを動かす手法」ノーコード
- ノーコードでの業務改善をかなえてくれるツール【1】「slack」
- ノーコードでの業務改善をかなえてくれるツール【2】「Notion」
- ノーコードでの業務改善をかなえてくれるツール【3】「Airtable」
2021.03.19
プログラミングの技術を身につけていなければWebサービスやアプリを作ることはできない。
そんな常識は過去のものになりつつあります。
それは、プログラミング不要でWeb開発が可能となる「ノーコード」の存在が当たり前のものとなってきたから。
本記事では日本初のNoCodeオンラインサロン【NoCodeCamp】を共同運営し、NoCode専門の月額コミュニティとしてロンドンのMakerpadに次ぐ世界2位の地位を獲得している「NoCode Ninja」先生を招いて放送された授業シリーズ『明日から使える「ノーコード」で業務改善』の第一回『明日から使える「ノーコード」のはじめ方」の内容をレポート。ノーコードの入り口となる3つのツールについて解説します!
ノーコードでの業務改善をかなえてくれるツールとして先生がチョイスした3つが以下のアプリたち。あなたが知っているアプリはありますか?
①slack
②Notion
③Airtable
①のslackは「ビジネスチャットツール」で、一方向だけに連絡ができるメールに対し、グループLINEのようにその場のみんながシェアできる状況を実現してくれる点が特徴です。その利点として先生が掲げるのが以下の5ポイント。
【1】トピックが階層構造
【2】複数の話題に対応しやすい
【3】遊び心ある絵文字
【4】セキュリティに強い
【5】NoCodeツールとの相性が良い
話題同士が階層ごとに紐づいているため複数の話題を並行して進めやすく、またメールではなかなか含めにくい絵文字を自由に使いやすい環境となっているということです。また、ビジネス用のツールのため、不安の種となりやすいセキュリティ性も抜群。そして、ノーコードツールとの相性も良いのです。サイバーエージェント、パナソニック、メルカリなど錚々たる大企業が使っている今やビジネスのスタンダードとなりつつあるツールです。
ここで、オンラインサロンNoCodeCampのslackチャンネルの画面が実際に共有され、話題ごとにやり取りを階層化した「スレッド」の作り方やLINEとの違い、絵文字の使い方などがデモンストレーションとともに解説されました。
ノーコードツールとの連携については第2回・第3回の授業でより詳しく取り上げられるということです。
続いて解説されるのが②「Notion」。これは、一言でいうと情報管理系のノーコードツールです。メモ・ToDoリストなどドキュメント系のあらゆるツールが作れる超万能ツールで、先生曰くなんと最近ではWebサイトも作れるといわれているそうです。そして、Notionは2021年中に日本語化を予定しており、間違いなくこれからスタンダードになるツールです。
そんなNotionの良いところとして先生がピックアップしたのが以下の4ポイント。
【1】ドキュメントを階層構造で管理できる
【2】独立してみんなとシェアできる
【3】コードを書かずに埋め込みなど自在
【4】多機能すぎてもはやWebサイトまで作れる
ドキュメントを階層構造で管理できるのはslackと同じ美点ですが、さらにNotionではドキュメントの一部を選んでURL化し独立してシェアすることが可能です。さらに、WebサイトをほかのWebサイトに掲載する埋め込みもコードを書かずに行えるとのこと。
「NoCode Ninja」先生が作成したNotionの画面が以下のスクリーンショットです。
先週のNoCodeニュースを紹介するためのページがこの画面。「え! これはもはやWebサイトじゃないですか?」と受講生代表の花海さんからは驚きの声が上がりました。記事内に表示された「YouTubeの動画」や「PRTIMESの記事」はすべてURLを貼り付けるだけで埋め込まれたもの。スマホにも対応させるためのレスポンシブ対応もデフォルトで設定されています。
このページを作るのにかかった時間は5分に満たなかったとのこと。そして、この画面自体が編集画面となっています。表示される画面を見ながらそのまま編集できる直感的な使用感がNotionの間口を大きく広げています。「/」をいれるだけで選択肢が示される簡単さには複雑な操作は覚えられないという方も安心でしょう。
NTTコミュニケーションズやイトーヨーカドーといった大企業もFAQページの作成にNotionを導入し始めています。
最後に取り扱われるのがAirtable。「これは進化版Excelです」と先生。データベースに特化したノーコードツールであり、クラウドで使えるため、ツール連携も抜群です。
「とにかく使っていて気持ちの良いツール」だと先生は語ります。Airtableの良いところを箇条書きにしたのが以下です。
【1】Excelの感覚で使える
【2】1枚のシートだけで見た目を変えられる
【3】階層構造で管理しやすい
【4】アプリ連携なども充実
授業では、Airtableの実際の操作画面ももちろん共有されました。
「デザイン/素材集お役立ち情報」のページが管理されており、Newsタイトルごとにおすすめ度やカテゴリ、内容説明、URLなどが行ごとにまとめられています。項目はワンクリックで変更可能。「とにかくフレキシブルに使えるExcelという感じですね」と先生。また、画面右下の「Create a view」機能から、お問い合わせフォームやカレンダーなど様々な形にスプレッドシートを加工することができます。
以上がNoCode Ninja先生がおすすめする3つのツールの機能紹介です。どれもアイディアを簡単に実現し、業務を大幅に効率化してくれる可能性を秘めています。ノーコードの入り口としてぜひ触れてみてください!
文=宮田文机
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そもそもノーコードとは「ソースコードを書くことなく、ソフトウェアを動かす手法」いうのが先生の定義。「NoCodeCampコーチング」と名付けられたノーコードのコーチングサービスのサイト自体もノーコードで作成されているということです。
ソースコードを書かないでいいということは、誰でも・簡単に・スピーディに・ローコストでWeb開発を行えるということです。これはエンジニアでない人々へのITの民主化であり、InstagramやFacebookといった日常的に使われるおなじみのアプリも含めたクローン作成や緊急時の対応を容易にするということでもあります、さらに、工数をかけずにより最適な形でソフトウェアを作ることもサポートしてくれます。
これはすなわち、「ノーコードのおかげで『こういうアプリがあったらなあ』というアイディアが形になるということだ」と先生。プログラミングにかかる工数を削減した分、サービスやアプリのアイディアを練る時間が生み出せるという期待からノーコードには多くの注目が集まっているのです。
ぜひ日常や仕事の「もっと便利にならないかな」をWebアプリで解決できないか、考えてみましょう。