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2020.07.22

Column

自分の印象を操作する心理学 「フック」で相手から欲しい質問を引き出す方法

自分の印象を操作する心理学 「フック」で相手から欲しい質問を引き出す方法

他者から良い印象を持ってもらいたい、あるいは自分の意図通りに相手に発言を理解してもらいたいというのは、だれもが望むことでしょう。

「でも、実際のところそれが一番難しいんだよなあ」とため息をついているそんな人にこそ役立つのが『相手から欲しい質問を引き出す方法』の授業です。

講師は元お笑い芸人という異色の経歴を持ち、現在はファッションブランドMonkeyFlipの経営や日本マインドリーディング協会理事/日本ビジネス心理学会上級マスターとしての講演・執筆活動に携わる岸正龍先生。

本記事を入り口に、ぜひギャップを生かして他者に対して与えたい印象を与える極意を学びましょう!

目次

  • 自分の印象を操作する極意「フック」
  • フックを作るためのケーススタディ
  • フックは何個用意すべき?

 

 

自分の印象を操作する極意「フック」

 

 

「まず前提として……」と前回の授業『一瞬で自分の印象を操作する』の振り返りを兼ねて先生が取り上げたのが以下の3ポイント。

 

 

人はバイアスを通してしか他人を判断できません。そこで「ギャップ」をつくることが効果を発揮します。例えば岸先生はよく「講師なのに金髪?」という質問をされるといいます。ギャップに対して人は興味を抱きます。そこで質問に答える形で「実はファッションブランドの経営もしていまして……」と話し始めると、印象的に自分の話ができるとのこと。

 

ポイントの3つめ、「自分が質問をしたことにのみ耳が開く」の背景にはこのような意図があります。

 

では、相手に意図通りの質問をしてもらうにはどうすればよいのか。

 

そこでものをいうのが今回の授業で紹介される「フック」です。フックとは魚にとっての釣り針のように、なぜか人が食いついてしまう(興味を抱いてしまう)ポイントのこと。授業では、フックをつくるためにバイアスとギャップを利用する方法が先生の実践している実例付きで詳細にレクチャーされました。

 

例えば先生の名刺に明記されているフックが電話番号の横に表記された「(電話あまりでません)」という一文。

 

 

この部分を見たほとんどの人は「これってなんでなんですか?」などと質問してくると先生はいいます。

 

そして、そこで「実は講演活動などで日中は忙しくて……」と答えることで嫌みなく自分の忙しさや実績をアピールできるのです。

 

フックの対極にある概念として取り上げられたのが「心理的リアクタンス」。例えば「早く宿題をしなさい」と言われたせいでかえって机に向かう気をなくしてしまう、というように人から言われたことに対して反発してしまう心理作用のことです。「言葉で過度に説明すると聞く耳が閉じてしまうんです」と先生。

 

それに対し、質問を誘ってそれに対する答えという形で話をすれば耳を開いて話を聞いてもらえます。その背景にあるのが自分の行動に対して一貫した態度を貫きたいという「一貫性の法則」です。

 

「フックを仕掛けるポイントを僕は『コンタクトポイント』と呼んでいます」と先生。コンタクトは名刺、スマホ、資料、服装など相手と自分が接触するポイントすべてです。「そのどこかにフックを仕掛けられないか考えてみましょう」と先生はおすすめします。

 


フックを作るためのケーススタディ

授業では実際にフックを作るためのケーススタディも行われました。その内容は、以下の通り。先生の著書『一瞬で印象を操る ズルい話し方 相手の脳にこびりつくコミュニケーション術』の第一章にも掲載されている問題です

 

あるシングルマザーがいます。彼女の子どもは海外の大学に留学したい。でもその夢を実現させるには莫大なお金がかかります。あきらめなければならない……と考えていた彼女でしたが、保険の助けを借りることでなんと夢を実現することができました。そして彼女はその経験を経て自らも保険の販売員となったのです。

 

さて、彼女はどのようにフックを使って自分の経験を仕事に生かすことができるでしょうか?

 

この問題に対し、先生からは複数の回答例が示されました。例えば、「コアラの絵が描かれたコップを3つ用意してお客さんに飲み物をお出しする際、その中から選んでもらう」というのがそのひとつ。

 

「どうしてコアラ?」と聞かれた場合、「実は息子がオーストラリアに留学していて……」などと話を自然にはじめられます。もちろん息子がオーストラリアに留学しているとは限りませんが、大事なのはこのように状況に対してギャップを見出し、そこから話につなげるためのフックを見つける訓練をするということなのです。

 

 

フックを考える際の注意点が「そのギャップは失礼に当たらないだろうか?」と考えること。例えばお客様の前に非常識に大きい装飾品を付けていったらギャップにはなるけれど失礼だと受け取られる可能性の方が高い、と先生は指摘します。

 

このアドバイスを受けて受講生からは「紅茶とスコーンを出す」「着物で営業に行く」「ボールペンの先をマトリョーシカにする」など自由な発想による回答がなされました。

 


フックは何個用意すべき?

 

質問タイムで受講生から出た質問に「SNSでフックをつくるときの注意点」についての質問がありました。

 

そこでの先生の答えは「フックをつくるときに基本的に注意点はないんですよ」というもの。フックは失礼なものでない限り意図通りに受け取られなくても特に実害がありません。例えば名刺にフックとして表記した一文に触れられなかったとしてもただ通常のやり取りが行われるだけです。そのため、強いて注意点を上げるならば「フックは気づかれない場合があるので複数用意すること」だと先生はいいます。

 

具体的な個数についての質問への答えは、「3つくらい」。先生自身最低2つはフックを用意してさまざまな場面に臨むということです。

 

このほかにも授業では「思い込みはバイアスに入るのか」「ギャップをつくるための手順」など気になるポイントについての質疑応答がなされました。実際に答えを知りたい方は授業動画にてご確認ください。

 

『ビジネスで使える賢い心理学 第五回 相手から欲しい質問を引き出す方法』http://schoo.jp/class/6569/room

 

本授業は『ビジネスで使える賢い心理学』シリーズの第五回です。第一回『マインドリーディングの効果』、第二回『相手から無条件の好意を引き出す法』など気になるタイトルばかりのこの内容。本記事を読んでビジネスで生かせる心理学をもっと知りたい! と興味を抱いた方はぜひご覧になってみてください。

 

『ビジネスで使える賢い心理学 第一回 マインドリーディングの効果』http://schoo.jp/class/6341/room

 

『ビジネスで使える賢い心理学 第ニ回 相手から無条件の好意を引き出す法』 http://schoo.jp/class/6360/room

 

文=宮田文机

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