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2022.03.02

column

データが示す「コーチング」の威力! 組織活性化に重要な質問スキルを伸ばすには?

データが示す「コーチング」の威力! 組織活性化に重要な質問スキルを伸ばすには?
動画:「チームで成果を出すためのコーチング - 実践者に学ぶ、リーダーの課題を解決する質問のポイント-」より

社員が自立して目標達成に迎えるコーチング法を身につけたい。

新人やマネジメント層の育成に取り組む中で、このような思いを抱く人材育成担当者にうってつけのSchooの授業シリーズが『チームで成果を出すためのコーチング』。世界最大のエグゼクティブ・コーチング・ファーム、コーチ・エィよりコーチングのプロフェッショナルを講師として招き、実践的な手法をレクチャーする全3回の授業シリーズです。

この記事で取り上げるのは第2回の授業。コーチ・エィのリサーチ機関、コーチング研究所LLPとしてコーチングに関する調査研究を行う番匠武蔵先生から、「データからみるコーチング成功の秘訣」が講義されました。

担当の先生

酒井 春奈 先生

株式会社コーチ・エィ マネージャー

岸川 茂 先生

株式会社TMJ 管理本部人事戦略部部長

目次

  • アメリカでは管理職・リーダーの「82%」がコーチングを利用している!
  • 「質問スキル」が組織の活性化に直結する!
  • 「半年に一回」の面談では、目標を覚えて達成するために行動している部下は49%まで落ち込む

 

 

アメリカでは管理職・リーダーの「82%」がコーチングを利用している!

 

 

最初に番匠先生は、Googleの人事トップが明らかにした「Google良いマネジャーの8つの条件」について取り上げました。なぜなら、その1つ目の条件が「良いコーチであること(Be a good coach)」だからです。

 

さて、みなさんはアメリカでは管理職・リーダーの何%がコーチングを活用していると思いますか?

 

──正解は82%です。

 

 

 

思った以上のパーセンテージの高さに驚かれたのではないでしょうか。アメリカでは管理職よりもコーチ・エィのような社外コーチを利用する取り組みが日本以上に盛んなのも特徴的です。また、同国におけるコーチングの導入率は拡大傾向にあり、今後、管理職・リーダーがコーチングを活用すると回答したHRや育成担当の部長・課長相当職の人々の割合は81%と報告されています。

 

一方、日本のデータに目を向けると労働政策研究・研修機構の「日本の管理職に不足している能力・資質」についてのアンケート調査で62%の回答者が「部下や後継者の指導・育成力(傾聴・対話力)」を挙げています。コーチング力を鍛えることは日本のエグゼクティブの弱点を補うことに直結することがわかりますね。

 


「質問スキル」が組織の活性化に直結する!

つづいて、授業のテーマは「組織を活性化させるポイント」へ移ります。

 

そもそも、“組織が活性化している”とはどのような状態なのでしょうか。

 

社員が自分から積極的に目標を立てて行動を起こしている、仕事を通して自分の成長を実感しているなど、複数の例が番匠先生により列挙されます。

 

「組織を活性化させるためにリーダーはどんな関わりをするといいでしょうか?」というのがこの授業2つ目の質問です。

 

先生が答えの一端を示すものとして呼び出したのが、組織活性度の高さ別に上司の「質問」スキルをスコアリングした以下の棒グラフです。

 

 

 

質問スキルの高さが組織の活性化に直結することがはっきりと見て取れますね。では、上司はどんな質問をしているのかに話を進めましょう。
上司の質問には例えば以下のようなバリエーションがあります。

 

1.指示したことは進んでいるのか?
2.どんな組織にしていきたいか?
3.仕事を通じてあなたが実現したいことは何か?

 

コーチング研究所の調査によると、「1」の質問が日常的・もしくはときどき質問されると答えた人は49%に上ります。しかし、同じ調査で「2」が日常的・もしくはときどき質問されると答えた人の割合は32%に、「3」の質問では19%にまで落ち込んでしまいました。

 

 

 

効果的な質問をするために押さえるべきポイントとして番匠先生がピックアップしたのが「質問の意図」と「質問の種類」の2項目です。

 

調査で判明した活性度の高い組織のリーダーにみられる特徴は、以下のような質問行動でした。

 

・自分の意見を言う前に相手に質問をしている
・相手に気づきのある質問をしている
・相手に考えさせる質問をしている

 

この背景には「自分のためでなく相手のために質問をする」という意図があると番匠先生は話します。このような質問は、以下のような効果を生み出すことが推察されました。

 

・自分で考えることで、理解が深まる
・違う視点で考えることで新たな気づきがある
・これからの行動、目指すべき目標が明確になる
・自ら話すことで、主体性が増し、行動する意欲が高まる

 

さらに意識したいのが「質問の種類」。

 

「質問にはオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンがあります」と番匠先生。クローズドクエスチョンは、「はい/いいえ」で答えられる質問のこと。指示や進捗の確認の質問はこちらにあたります。仕事を進める上で不可欠な質問ですが、過剰に尋ね過ぎれば、相手に「自分は信頼されていないのでは」という不安を抱かせるリスクもあります。

 

一方、オープンクエスチョンは自由に解答可能な質問のことで、5W1H(いつ・どこ・だれ・なに・なぜ・どのように)が基本となります。「限定質問」と「拡大質問」にさらに2分され、尋ねることで相手の発想を広げられる可能性があるということです。人には良く使う質問のパターンがあるため、発想を広げるためには5W1Hのうち普段使っていないものを意識的に使ってみることが効果的に働くかもしれません。


「半年に一回」の面談では、目標を覚えて達成するために行動している部下は49%まで落ち込む

授業3つ目のトピックは「部下の目標達成意欲を高めるポイント」です。

 

コーチング研究所の調査において、目標について話す頻度が「週に1回以上」の場合「目標を覚えて達成するために行動している」と回答する部下は92%だったのに対し、「半月に1回」では85%、「月に1回」では80%、「半年に1回」では49%とどんどん割合が下がっていきました。

 

半年に一回程度面談を実施して目標について共有しなおす企業は少なくありません。しかし、それだけでは目標についての意識は49%程度にまで下がってしまうのです。

 

また、上司と部下の話す量は組織の活性化にも綿密に関係しています。

 

 

 

目標について定期的に話せない理由としては、以下のようなものが挙げられます。

 

・目標について話すのは半期に1回の面談だけ
・目の前の行動のことしか考えていない
・目標はあるけれど、自分とは遠いものになっている
・そもそも、目標が明確になっていない

 

それらの解消につながるかもしれないのが「コーチングフロー」。目標設定に向けた効果的な会話の流れを意味し、会話のセットアップにより状況を整えたうえで目標と現状、さらにそのギャップを明確化、それをもとに行動を決定し、フォローアップと振り返りにも欠かさず取り組みます。

 

この一連の流れを意識し、定期的に部下と話すことを習慣化するだけでも組織の活性化は大いに進むのではないでしょうか。データでロジカルに考えるコーチング。その詳細についてさらに知りたい方は、ぜひ実際の授業動画をご覧になってみてください!

 

文=宮田文机

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
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