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2023.06.01

column

「箇条書き思考」を身につければ、情報を正確に伝えるビジネスパーソンになれる!

「箇条書き思考」を身につければ、情報を正確に伝えるビジネスパーソンになれる!

要素をわかりやすく列挙するためによく使われる「箇条書き」。使ったことのある人は多くいるでしょう。しかし、「“実態”を表す情報」(ファクト)と「“共感を呼ぶ”論拠」(ロジック)を意識した「箇条書き」と言われてピンとくる人はそう多くはないはずです。

これは、かつてマーケティングリサーチ企業として業界をリードする「マクロミル」外資系コンサル・大手広告代理店・シンクタンクチームに所属し、月500点以上のファクトデータを収集するリサーチ業務に携わってきた葦原大介先生の著書、『新・箇条書き思考』(明日香出版社)でレクチャーされている思考です。葦原先生を講師として招いたSchooの授業が「ファクトとロジックで相手に伝わる『箇条書き思考』」。

情報収集と伝達のプロの知見をぜひ取り入れてみてください!

目次

  • 箇条書きは「動き出しの早さ」を促進する
  • SNSを駆使した箇条書き仕事術
  • チャット・メールを使ったテキストコミュニケーションのポイント

 

 

箇条書きは「動き出しの早さ」を促進する

 

・新企画を提案する会議の場で競合の動向を問われて『そういえば……』と探し始める
・自身の評価面談に向けて半期の成長を振り返ろうとするがいろいろありすぎて思い出せない
・リモート・時短勤務になった情報が入ってこないがかといって 自分も話題にするネタがない
・チャットがメインツールになりつつあるが、事務連絡or雑談の場となっていてあまりうまく使いこなせていない

 

こういった状況に思い当たる点はありませんか? 葦原先生は、これらの事例をもとに仕事をやるうえでの「動き出し」の大事さや「日々の有益なコミュニケーション」の必要性を強調。それらの達成に箇条書きが有効であることに言及します。

 

箇条書き思考とは、その箇条書きのノウハウを習慣化していくための方法なのです。

 

 

ここで、リアルタイム受講生のみなさんに「箇条書きを普段どのように使っているか」という質問が問われました。そこで見られたのが以下のような回答です。

 

・調べ物のまとめ
・会議の議事録
・思考の整理
・メール連絡
・教わったポイントのメモ

 

「箇条書きに向いている作業ってあるんですかね?」という受講生代表の中田さんからの質問に先生からはレポート・プレゼンの内容やメール連絡のポイントをまとめるために使っていたという回答が返されました。

 


SNSを駆使した箇条書き仕事術

授業最初のパートでレクチャーされるのが「SNSを駆使した箇条書き仕事術」です。最初のポイントは「箇条書きツイートからはじめよう」。「なぜSNSかというと、いきなり長い文章をまとめるのは大変なので身近なものから始めるといいですよというのを伝えるためです」と葦原先生。SNSのなかでもテキスト中心のTwitterがここでは想定されています。

 

箇条書きでツイートをするときのフォーマットは「見出し+要旨+感想・考察」です。ニュースのヘッドラインのように投稿内容を端的に伝える見出しを書いたうえで、自分が発信する内容の要点を行頭に点を打つタイプのいわゆる「箇条書き」で整理します。そして、最後に自分の感想・考察を付け加えます。この構成に従ってTweetすれば、「トピックス」「事実情報」「自分の意見」の3点をわかりやすく伝えることができるはずです。

 

箇条書き投稿の例として挙げられたのが小田原のホテル「ミナカ小田原」の開業を伝えるニュース。以下の画像の通り、フォーマットに従って情報をまとめることで非常にわかりやすい投稿となっていますね。

 

 

このような投稿が箇条書き思考を身に着けるための日々の特訓になるということです。

 

また、物事をシェアするときには、自分の感想を伝える以前にまずは事実情報を要約する力が問われると先生は語ります。そこでポイントとなるのが「主語」と「述語」の使い方。

 

主語の使い方で問われるのが「理解度」です。主語を補う意識を持ち、さらに相手の理解度に合わせて詳細に説明してひらいたり、略称で記載してとじたりすることで、きちんと相手に伝わる文章を作成するとともに自分の理解度を測るトレーニングを積むことができます。

 

述語の使い方では「正確性」が問われます。「何がどうなった」を伝える述語を、事実を正確かつ端的に伝えられるものとする意識を持つことで、短い文章でも事実を正しく伝えられる力がついていくでしょう。

 

「皆さんもSNSで情報発信やメモをする場合には、『文章の見た目や発信する内容が自分、そして相手にとってわかりやすいものになっていたっけな?』と振り返ってみてください」と先生はまとめました。

 

ここでリアルタイム受講生から「伝えたい“ターゲット層”によって箇条書きの方法は変わりますか?」という質問が。

 

 

先生は相手によって持っている情報が異なることを鑑みて会社でもなるべく話をかみ砕いて伝える意識をしているといいます。先生が携わるネットショッピング業界において人々が携わるジャンルは広大で、同じ会社でもノウハウを同じように受け取れるとは限りません。そこで、相手に合わせて手法を変える意識が役立つことになるようです。

 


チャット・メールを使ったテキストコミュニケーションのポイント

つづいて、チャット・メールを使ったテキストコミュニケーションに話題は移ります。

 

前述のミナカ小田原のニュースについて先生が社内のslackに情報を展開した文章では、参加するテナントの情報や見どころ、立地の意味合いなどがかみ砕いて書き加えられています。そうすることで、より色々な視点で見てくれる人が増えていくということです。

 

 

とはいえ、「エリアの状況を共有はしないよ」という方に向けて提示されたのが以下の例。デリバリー大手「出前館」のキャンペーンについて社内に共有する投稿です。キャンペーンの狙いや工夫についてさまざまな人に伝えるべく、先生は事実情報に加えて自分の視点から見たポイントや業界知識を付加してまとめました。このような競合研究を普段から投稿することで、研究報告や新人研修の事例資料作成における「動き出し」を早く進められるということです。

 

日々情報が読まれ続けるために葦原先生が課しているのが「情報発信の3時間ルール」。時間帯を3時間ごとに分けて、それぞれのタームでニュースを投稿するようにしていると先生は話します。そうすることで発信された情報を早くシェアして長く参照されることが可能になるとのこと。3時間に一回もニュースをチェックできないという方も時間帯ごとの話題の出方の違いを利用して必要な情報を収集・シェアしていきましょう!

 

3つある授業のテーマのうち2つ目までをご紹介しました。SNS投稿や社内チャットでの情報シェアといったトレーニングを明日から積んでいきましょう。残り一つのテーマ「学習効果を上げる投稿・発信パターン」についてはぜひ実際の授業動画でご確認ください!

 

文=宮田文机

 

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
『ファクトとロジックで相手に伝わる「箇条書き思考」』

 

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