目次
- 「苦しい」の意味を知り、正しく使おう
- 「苦」か「楽」かの二元論は危険
- 苦しい物事からは距離を置く
2023.01.26
「仕事がうまくいかなくて苦しい」「慣れない業務に苦しんでいる」など、日常の中で何気なく使ってしまう「苦しい」という言葉。もしかするとその言葉は、あなたをネガティブな方向に導いているかもしれません。
「苦しい」という言葉の使い方を見直し、何事もポジティブに取り組むための方法を、経営コンサルタントの横山信弘さんが講師を務めた『人生を変えるポジティブサプリ~前向きになれるテクニック「苦しまない3つのコツ」』の授業をもとに考えてみましょう。
そもそも、物事を「苦しい」か「楽」かで捉えてしまってはいないでしょうか。
「苦しい」の反対は「楽」。この二元論で考えてしまうと、楽な状態以外はすべて苦しい状態だと感じてしまいます。本来はその2つの間に、苦しいわけでも楽なわけでもない状態があるはずです。
例えば、何かに取り組んだり努力したりしている状態で、「苦しい」と言う人がいます。しかし、頑張ればできることであれば、それは「苦しい」はなく、「楽ではない」が正しいのかもしれません。自分が置かれている状況は、本当に胸が痛み、動悸がするようなものなのか、自問自答する必要があるのです。
では、どうすれば本当に苦しい状況かどうかを判断できるのでしょうか。それは、苦しいのレベルを数値化することです。
息苦しさや痛みをバロメーターで考え、レベルを定めてみましょう。追い詰められて、立つことすらできなくなった状態を最大値の10点と設定した場合に、今の状況は何点でしょうか。
そう考えると、「新しいことに取り組んで慣れていないだけで、苦しいわけではない」、「頑張ればできる。苦しいわけではない」など、自分が置かれている状況を冷静に判断でき、苦しみから解放されるかもしれません。
それでも「今の自分が置かれている状態は苦しい」と感じる人もいるでしょう。苦しさに過度な我慢は禁物です。レベルを正しく判断できるようになったら、「数値が5点以上は注意」と考えましょう。
自分の苦しさは、他人からは見えません。「仕事に行くのがつらい」、「お客様の顔を見るのがつらい」など、本当に苦しく感じるようであれば、迷わず逃げましょう。大切なことは「このサインを見つけられる人は自分だけ」という点です。他人にとっては些細なことでも、自分にとって「苦しさ」の数値が高いのであれば、勇気を持って距離を置くことが大切です。
苦しさを感じている時、人は冷静な判断がしにくくなるもの。冷静に整理してみることで、「実は、楽ではないだけだった」、もしくは「思っていた以上に苦しい」など、以前とは違う捉え方が見出せるかもしれません。必要以上に苦しまないためのポイントです。
もし、現状に苦しさを感じている人は、一度客観的にご自身の状態を把握してみるところから始めてみてはいかがでしょうか?
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「苦しい」という言葉をカジュアルに使いすぎてはいませんか。
「苦しい」に限らず、言葉の意味を正しく理解しないまま多用すると、副作用を引き起こすことがあります。特に、ネガティブな言葉は使いすぎると意図しない方向で真実味を帯びてしまうこともあるため注意が必要です。言葉はできるだけ正しく使った方がいいのです。
そもそも苦しいとは、胸が痛い、息苦しいといった生理現象を受けた言葉。正しい意味に照らし合わせると、実は苦しいわけではないシーンは意外と多いものです。
会社で重要な判断を任されたとき、胸が痛み、呼吸がしづらくなる。こういった場合などは、「苦しい」が当てはまると思います。