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2022.02.10

column

「パターン分類」から考える、落ち込んだ気持ちから立ち直る方法

「パターン分類」から考える、落ち込んだ気持ちから立ち直る方法

仕事でミスをしてしまった……。尊敬する上司に厳しく注意された。

そんなとき、人は必ず落ち込んでしまいます。そして、そのことばかり考えてしまって仕事やプライベートが手につかずに困ってしまう。そのような経験に覚えがありませんか?

できるだけ早く立ち直りたいところですが、気持ちを切り替える「技術」を持っている人はそうはいません。

そこで役に立つのが、200社以上の企業の経営支援に携わってきたアタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長で経営コンサルタントの横山信弘先生の知見です。先生が講師を担当するSchooの授業シリーズ『人生を変える ポジティブサプリ~前向きになれるテクニックを毎月学ぶ~』。シリーズ第7回のタイトルはそのものずばり、「めちゃくちゃ落ち込んだときの立ち直り方」です。

受講生とのコミュニケーションを重視する横山先生の授業を通して、効果的な立ち直り方を体得しましょう!

目次

  • ポジティブになれるのはどんなとき?
  • 落ち込むパターン分析の「切り口」とは
  • 落ち込みからの立ち直り方

 

 

ポジティブになれるのはどんなとき?

 

 

三部構成で進められる、この授業最初のテーマは「落ち込むレベルを考える」。本格的なレクチャーの前に「共創」を目指すべく、まずは先生から受講生に向けて以下の質問が発せられました。

 

質問:最近、ポジティブになれた出来事を教えてください

 

受講生代表の中田さんは、コロナウイルスワクチンの2回目接種で副反応を経験し、新たな体験ができたとポジティブに捉えられた経験を話します。「それは新しいですね」と先生も中田さんの体験談に、思わず笑顔をこぼしました。横山先生自身は、電子書籍で本を読むことに慣れてきたという自身の経験にポジティブさを見出したそうです。
このように些細なことやちょっとしたことでも話し合えるのが横山先生の授業です。

 

リアルタイム受講生からは以下のような答えが寄せられました。

 

・Twitterで「いいね」がもらえた
・奇跡的にタイミングよく転職ができた
・スイートポテトをおいしくつくれた
・計画を練って、定時に仕事を上がれた

 

あなたは、どのような出来事でポジティブになれましたか?

 


落ち込むパターン分析の「切り口」とは

今回のテーマはポジティブとは対極にある「落ち込んだとき」の対処法です。そこで問われたのが、以下の質問。

 

質問:最近、どんなことで落ち込みましたか?

 

以下のような回答が、タイムラインには並びます。

 

・食パンが黒焦げになってしまった
・グッズの先着販売に乗り遅れて買えなかった
・クーポンが切れてしまった
・あまりに疲れていて他人に投げやりな対応をしてしまった
・転職を失敗したのかも……と感じている
・彼氏とけんかをした

 

些細に見えることから深刻なことまで落ち込んだことはさまざま。「自身に重なるところがある」と感じた方もいるはずです。

 

 

 

では、みなさんは、自分の「落ち込みパターン(どんなときに落ち込むか)」は把握していますか?

 

どんなパターンが思い当たるのか、受講生にアンケートを取ったところ、さまざまな意見が得られました。

 

・自分が損をしたとき
・人前で非難されたり、否定されたりしたとき
・対人関係
・必要以上に自己否定をしてしまうとき
・自分の気持ちをうまく言葉にできなくて伝わらないとき

 

「落ち込むパターン分析には『切り口』があった方がいい」と横山先生。例えば先生はコンサルティング業務において、「解決策」を出すよりも「解決策を出すための切り口」はどのように出すことができるかと考えるそうです。さて、実際に使えるツールとして先生が提示するのが「疑問詞」です。

 

・When(いつ落ち込む?)
・Who(誰と一緒にいるときに落ち込む?)
・What(何をしているときに落ち込む?)
・Where(どこで落ち込む?)

 

上記の切り口でまずは自身の「落ち込むパターン」を分析してみてください。これまで考えもしなかった意外な法則が見つかったのではないでしょうか。

 

 

 

「ぱっと思い出せないこともあるので落ち込んだ時に記録しておくのもいいですね」と先生。落ち込んだときこそ、いったん冷静になって自身の状態を客観的に記録するという「行動」に移るのが効果的ということでしょう。

 

さらに、落ち込むパターン分析の精度を高めるためにトライしてほしいのが「落ち込むレベル分析」。以下の例のように、1~10のメモリを設けて、落ち込んだ場合それぞれを採点してみてください。

 

<例>
・仕事でミスして落ち込む→レベル1
・大型の案件を失注→レベル3
・人生をかけて挑んだ試験が不合格→レベル8
・最愛の方との別離→レベル10

 

「最近、落ち込んだことのレベルはいくつですか?」と受講生に尋ねる先生。落ち込みをあえて客観的に数値で比較することで、気持ちがすっきりする効果もあるそうです。

 


落ち込みからの立ち直り方

さて、いよいよ本格的に話題は「落ち込みからの立ち直り方」に入ります。ここでもさっそく「立ち直るのに、どんなことをしていますか?」と受講生の意見が募られました。

 

受講生代表の中田さんは甘いものをたくさん食べるようにしているといいます。横山先生は妻に話すことが多いとのこと。受講生のなかには「深く考え込まず行動する」ことを心がけている方もいました。

 

先生はここで今一度「落ち込む」の意味を定義します。それは「期待したことがかなわず、がっかりすること」。そして、それには「自分の責任の場合」「他人の責任の場合」「誰の責任でもない場合」があり、またそれぞれに「努力不足」「うっかりミス」「性格や習慣」「不運」など原因の差異があります。まずはそれを切り分けるのが「立ち直るための第一歩」。

 

パターン分けができたら、以下の例のように「落ち込む期間」を設定してください。

 

・試験に不合格→2週間は落ち込む!
・重要なプレゼン失敗→3日間は落ち込む!
・プロポーズ失敗→1カ月落ち込む!

 

期間を設定し、あえて「これだけの間落ち込むのはしょうがない」とあきらめることで逆にずるずると落ち込んだ気持ちを引きずることを防げるのではないでしょうか。

 

 

 

このように「落ち込むべきではないケース」と「落ち込んだとしてもしょうがないケース」を区別し、さらに落ち込む期限を設けることが立ち直るためのカギとなります。

 

文=宮田文机

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
『めちゃくちゃ落ち込んだときの立ち直り方』

 

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