目次
- 社員が「自発的に学ぶ文化がある」と実感する企業は58.8%。社員同士で学び合う環境構築が課題
- 会社に学びの環境を与えてもらうのではなく、自ら学習領域を決め学んでいく「自発型学習」を
- 自発型学習への課題は「時間」「お金」「目標」
- 初心者でも始めやすい「Python」の学習がオススメ
2020.10.20
新型ウイルスの影響で先行き不透明な状況が続く昨今。終身雇用の継続は難しくなると言われて久しく、リモートワークの普及による働き方の多様化が当たり前になり、これまで以上に、自身のスキルや価値を高めていくことが必要になってきていると言われています。そんな中で、あなたの会社にはその環境はあると言えるでしょうか?そして、その環境が不足していると感じた場合はどうすればいいのでしょうか。
大人たちがずっと学び続ける生放送コミュニティ「Schoo」が、法人向けオンライン学習サービス「スクービジネスプラン」の利用者で企業で人事、人材開発担当をしている方を主な対象に、スキルアップなどを目的に社員が自発的に学習する文化(企業内のラーニングカルチャー)があるかについてのアンケート調査を実施しました。ここではその結果などからビジネスパーソンの”学びの実態”を明らかにしていきたいと思います。
では、会社に学びの支援環境が不足している...と感じるビジネスパーソンはどうすればいいのでしょうか?
Schooが2019年に実施した、自発型学習についてのアンケート調査では、会社から言われた研修だけではなく、何を学ぶか自分自身で決めた学習が必要との回答が95.5%と、大多数の方が自発型学習の必要性を実感していました(非常にそう思う・そう思うの合計)。
1.自分の仕事のためには、どちらの方が効果的ですか?
・会社に指示された研修
・トレーニング 29.6%
・自分で決めた学習(自発型学習) 70.4%
2.会社から決められた研修や育成以外で、自分自身で決めた学習が必要だと思いますか?
・非常にそう思う 51.3%
・そう思う 44.2%
・どちらでもない 4.5%
・そう思わない 0.0%
・全くそう思わない 0.0%
理由としてはスキルアップ(33.3%)、成果を出すため(28.9%)といった今の仕事に直結する学習をするには自発型学習がよいという理由のほかに、内面の成長のため(23.4%)、将来の転職や独立のため(15.9%)など、人生100年時代を見据えた長期的な学び直しを視野に入れた回答も見られました。
3.(2で非常にそう思う、そう思うという人のみ)なぜ、自分自身で決めた学習が必要だと思いますか?
※複数回答 ・現在の仕事と職種で
よりスキルアップを図るため 33.3%
・現在の仕事でより成果を出していくため 28.9%
・現在の会社での昇進・出世のため 9.2%
・将来の転職や独立などのキャリアにつなげるため 15.9%
・幅広い人材との交流のため 8.2%
・自分の内面の成長のため 23.4%
・自分が日常の満足感を持ち続けるため 14.5%
この結果からも分かるとおり言わずもがなではありますが、学びたいと思いつつもその環境が整っていないのであれば、自らその時間や機会をつくり出していく姿勢が求められると言えるでしょう。
大多数の回答者が自発型学習への必要性を感じている一方で、実際に自発型学習へかけられている時間は1時間未満(46.7%)と学習への壁があります。
自発型学習を阻害する要因として「時間がない(41.3%)」「お金がない(19.5%)」の他に「他にやりたいことがある(15.1%)」といった学習以外への興味とどう折り合いをつけるかも問題となっています。また、「目標がない・学習すべきことがわからない(合計15.7%)」と、意欲はあっても何から手を付けていいのか分からないというのも自発型学習に伴う課題です。
4.一週間の中でどれくらい自発型学習に時間をかけていますか?
・1時間未満、あまりかけていない 46.7%
・1時間以上、2時間未満 19.3%
・2時間以上、3時間未満 16.8%
・3時間以上、7時間未満 9.6%
・7時間以上、14時間未満 4.1%
・14時間以上 3.6%
5.自発型学習を実施していくにあたって、阻害する要因になるもの(なっているもの)は何ですか?
・時間がないこと 41.3%
・お金がないこと 19.5%
・目標がないこと 7.0%
・学習すべきことがわからないこと 8.7%
・学習する方法がわからないこと 7.6%
・他のやりたいことの方が強いこと 15.1%
・何が阻害しているのかが自分ではわからない 0.9%
このような課題を解消するために、従業員が企業へ求める要望として「自発型学習のための費用負担(14.1%)」「就業中に学習することに関する職場理解の促進(12.9%)」が挙げられ、企業の自発型学習への理解・促進が重要となっています。
また、今後(オンライン動画で)学んでみたいこととして、プログラミング、デザインなどのIT系や英語、ビジネススキルや知識の基礎、ロジカルシンキングが上位となっており、特にビジネススキルに直結する分野を学びたいという方が多いという結果となっています。
6.今後育成において、会社からはどのような支援をしてもらいたいですか?
・自発型学習のための費用負担 14.1%
・好きな時に学べるオンライン動画研修の提供 17.1%
・就業中に学習することに関する職場理解の促進 12.9%
・自発型学習のための物理的環境の提供 8.0%
・外部の人とも関わって学べる集合研修の開催 6.6%
・社内でのナレッジの蓄積強化 10.5%
・社内での勉強会の開催 7.7%
・社内交流の促進 5.2%
・社外の人たちとの交流の機会の提供 5.2%
・座学での研修の増量 3.8%
・外部講師を招いたセミナーの開催 8.9%
7.今後、オンライン動画で学んでみたいことはどのようなものがありますか?
・IT系(プログラミング、DB、インフラ、デザインなど) 13.5%
・英語 7.8%
・基礎のビジネススキル・知識 7.7%
・ロジカルシンキング 7.2%
・リーダーシップ・コーチング 7.2%
・マーケティング 7.0%
・経営・戦略 6.4%
・コミュニケーション能力 6.2%
・働き方(副業やリモートワーク・時短など) 6.1%
・健康(メンタル、体調管理) 5.6%
・モチベーション 4.8%
・時事ニュース・業界ニュース 4.6%
・営業・セールス 4.4%
・会計・ファイナンス 4.0%
・セキュリティ・コンプライアンス 3.8%
・人事・組織人事マネジメント 3.8%
何かを学んでみたいという意欲はあるけど、何をしていいか分からない。そんな方にオススメなのが、Pythonです。営業職やマーケターの方などいわゆる非エンジニアの方も、プログラミングスキルが必要という声も聞こえている中、初心者でも扱いやすいプログラミング言語として、昨今注目を集めています。
Schooでも多くのpythonに関する授業を行っていますので、まずが下記の記事から興味のある内容を見つけてみてはいかがでしょうか。
スクービジネスプランは「今学びたい学習コンテンツに出会える」をコアバリューとし、社会人向け学習動画を5,700本以上提供。ビジネスマナーやスキル、営業・プログラミング・デザインの実務スキルについてオンライン動画にて持続的な学習環境を提供することで1,500社以上の企業様にご導入いただきました。学習動画を元にした研修カリキュラムの提供やレポート提出、利用者の学習時間・学習傾向から興味のある分野を分析でき、社員一人ひとりの潜在した可能性に出逢い、成長の機会を自発型学習にお役立ていただけます。
株式会社スクーが2012年から運営している、大人たちがずっと学び続ける生放送コミュニティ。「世の中から卒業をなくす」をミッションに掲げ生放送授業を毎日無料提供しています。学習ジャンルは、働き方・お金・健康に関することをはじめ、すぐに使えるビジネススキル・ITスキル・経済・ニュース・思考法・文章術など幅広く提供。
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まずは、「自社に、ラーニングカルチャー(社員が自発的に学ぶ文化)があると感じていますか?」の質問に対し、「自発的に学ぶ文化が社内にある」(15.7%)、「自発的に学ぶ文化が社内に一部ある」(43.1%)と約6割の企業では、社員が能動的に学ぶ文化があると回答。
一方、「自発的に学ぶ文化は社内にないが、必要だと感じている」(36.3%)、「自発的に学ぶ文化は社内になく、必要だとも感じていない」(4.8%)で、約4割の企業では、社員が率先して学ぶ文化はないという結果も。
続いて、ラーニングカルチャー(社員が自発的に学ぶ文化)を企業内に根付かせるために行っていることに関する質問には、「社外研修・セミナーへの参加費負担(31.0%)」、「オンライン学習サービスの導入(19.5%)」、「社員同士の勉強会(17.6%)」、「(補助含む)書籍購入制度(15.0%)」、「実施している施策はない(12.9%)」、「その他(4.0%)」と、オフライン、オンライン問わず社外の専門家から学べるような体制構築に力を入れていることがわかりました。
一方で、ラーニングカルチャー(社員が自発的に学ぶ文化)を会社に根付かせるために、今後行っていきたいこととしては、「社員同士の勉強会(25.5%)」、「社外研修・セミナーへの参加費負担(22.0%)」、「オンライン学習サービスの導入(18.4%)」、「(補助含む)書籍購入制度(16.2%)」、「実施したい施策はない(11.9%)」、「その他(6.1%)」と、社員同士で学びあう機会を設けていきたいという声が多く上がりました。
その他、人材開発の面で担当者が課題に感じていることとして、「コロナ環境でのリモートワーク標準化の中での育成をどうしていくべきか」「社員が自らキャリアを考え、学び、キャリアアップしていくために、会社として何ができるのか分からない」「社員が自分の学びたいことを支援する体制構築を強化したい」などの声も。
企業側も社員の自発的な学びを促進するための制度設計づくりとwithコロナ、afterコロナと呼ばれるこの特殊な状況下での社員育成に頭を悩ませていることが伺えます。