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2020.08.09

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資料作りに即役立つ! 伝わるデザインのための4ポイント

資料作りに即役立つ! 伝わるデザインのための4ポイント

報告書やプレゼン資料など、ビジネスの現場ではさまざまな書類を作る機会があります。誰でもプロと同じツールでデザインできるようになった時代だからこそ、「伝わるデザインと伝わらないデザインの差」が大きくなっています。

「より見やすく、伝わりやすい資料を作るためにはデザインへの基本的な理解が必要だ」と実感している方も多いのではないでしょうか。今日は、そんなお悩みを持つ方にピッタリな、「ルールに沿った論理的デザインを身につける方法」についてまとめました。

講師は、WEBやグラフィックの分野で活躍しつつ、デザインに関する著書を多く出されているデザイナーの佐藤好彦先生。論理的に筋道を立てたデザインをするための思考法を解説します。

目次

  • 伝わるデザインをするための「論理的デザイン」力
  • デザインする前に、情報を必要最低限の量に絞ること
  • ポイントを絞って、キーワードを脳裏に焼き付ける
  • 情報を整理するときには、トランプを思い浮かべるとよい
  • 「情報の構造」と「デザインの構造」が一致しているのが良いデザイン

 

 

伝わるデザインをするための「論理的デザイン」力

 

 

TwitterやFacebook、noteやYouTubeなど、様々なSNSの台頭によって誰もが情報を発信できる時代になりました。また、PCやツールの高性能化にともなって、ビジネスの現場で作成される資料なども、「より見やすく、より伝わりやすい」デザイン性が求められるようになってきています。

 

いわば、「デザインの民主化」が起こったわけですが、いくら道具や発信手段が進化しても、作り手のスキルが十分追いついているとは限りません。素人が勘頼りで作ったものは、どうしてもプロのデザイナーの手がけたものよりクオリティが一段下がってしまいます。

 

 


デザインする前に、情報を必要最低限の量に絞ること

プレゼン用パワーポイントや企画書など、重要な書類であればあるほど、「データが足りなかったら大変だ。これも盛り込みたい!」と、ありとあらゆる情報を目一杯詰め込みたくなりますよね。

 

しかし、何度も読み返すことが可能な資料であっても、読み手が内容を理解するまで必ず読み返してくれるわけではありません。むしろ、情報が多すぎるために「読むのが面倒くさい」と感じて、流し読みされてしまう可能性すらあります。

 

グラフィックデザインにおいては、技術で見た目を凝る前に「本当に伝えるべき、必要な情報はどれか?」をとことん考えて、ときには勇気をもって「いらない情報を削ること」が重要です。

 

 


ポイントを絞って、キーワードを脳裏に焼き付ける

「多すぎる情報は無」になるので、「これぞ」という情報に絞って伝えることが大事になってゆきます。このときにまとめ方のコツとして挙げられるのが、「キーワードを作ること」です。

 

「これだけは憶えてほしい」という情報を抽出し、それを短くてキャッチーなキーワードに仕立てることは、無駄な情報を整理することにもつながります。「これが最重要」と言えるキーワードを作って、相手の脳裏に焼き付けるくらいの気持ちでデザインしていきましょう。

 

 


情報を整理するときには、トランプを思い浮かべるとよい

トランプには赤色と黒色があり、数字札と絵札があり、クローバーやスペードなどマークの種類もいろいろあります。絞った情報の配置をどうするか悩んだときには、トランプに置き換えて考えてみるとよいでしょう。

 

例えば、数字札を並べた中に絵札が一枚混じっていれば、絵札が強調されます。また、ダイヤのカードのみを一列、ハートのカードのみを一列と分けていけば、 見た人に「マークごとに列が分かれている」というルールが伝わります。

 

しっかりと情報が伝わるデザインには「ルール」があるものです。言葉ではなく、見ただけで直感的にルールが伝わるようなデザインを目指しましょう。

 

 


「情報の構造」と「デザインの構造」が一致しているのが良いデザイン

情報の整理はそれ自体では意味がありません。整理した情報がデザインに結びついていないといけないわけです。

 

「強めたい情報」と「弱めたい情報」の強弱ができたら、「強めたいところは文字を大きく太くする」「弱めたいところは文字を細くする」など、整理した情報と伝えたい意図をデザインとして落とし込む必要があります。

 

実際の授業では、現実にあるチラシを題材にしてデザイン的な意図を読み解くコーナーもありました。本記事で興味が湧いた方は、そちらもぜひご確認ください。

 

『資料作成で活きるデザインの基本的な考え方 第1回 論理的に筋道を立てた情報のデザイン』http://schoo.jp/class/7017/room

 

文=加藤敦太

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