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2022.01.26

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Excelの操作が速くなるショートカットキー、あなたはご存じですか?

Excelの操作が速くなるショートカットキー、あなたはご存じですか?

Excelをもっと使いこなして仕事の質や効率を高めたい!

そんな人に毎月一般社団法人実践ワークシート協会代表理事でMicrosoftが優れた技術者へ授与するMVP(Most Valuable Professional)、Excel部門を日本人で初めて受賞した田中亨先生から知識が伝授されるのが『田中亨先生がみんなの悩みを華麗に解決する「今月のExcelテクニック」』です。

今回のExcelテクニックのテーマは「時短といえば」。読者から寄せられた質問にズバッと回答したうえで、田中先生自身が重宝しているという「ショートカットキー」について解説がなされました。

解説したYouTubeチャンネルの登録者数が2日で1万人を超えたという田中先生。ニーズの大きなそのノウハウをここではテキストでお届けします。

目次

  • Excelの実装機能にも反映される田中先生の知見
  • Excelの操作に行き詰ったとき「安易にバグだと考えてはならない」理由
  • 業務効率化につながるショートカットキー「Ctrl + Shift + ‘」

 

 

Excelの実装機能にも反映される田中先生の知見

 

 

毎回、受講生から寄せられた質問に回答する形で進められていくこの授業。

 

最初に取り上げられたのは田中先生のYouTubeチャンネルの概要欄に記載された「Excel2007からは、私が提案した機能も実装されています」という一文に対する質問です。

 

「どのような機能を実装されたのでしょうか?」というコメントに対する田中先生の答えは「残念ながら守秘義務で言えない」というもの。しかし、Excelの保存に関する機能のようです。非常に気になると同時に、Excelの実装機能自体に田中先生が関わっているということに驚かれたのではないでしょうか。

 


Excelの操作に行き詰ったとき「安易にバグだと考えてはならない」理由

続いて回答されたのが、マクロに関する質問。「SendKeys」メソッドでキーボードを押したことにするマクロを構築した質問者ですが、Num Lockのオンオフに変化が生じてしまい、困っているとのこと。先生が質問文を読んでまず注目したのが、質問文に含まれた「たぶんバグだと思います」というセンテンスです。

 

「自分が望むような結果にならなかったときバグって言ったらアウトです」と田中先生。安易にバグだと考えると絶対に成長しないと25年以上のExcel指導経験から先生は断言します。

 

また、「Num Lock」キーはキーボードによって存在したりしなかったりするとのこと。そのため、先生は質問者の悩みはハードウェアの設計の考え方の違いによるのではないかと推察します。要するに機械との相性ということですね。安直にバグと決めつけるのではなく、ハードウェアの不具合にまで視野を広げて粘り強く問題解決を図りましょう。

 

 

 

同じ質問者からあと2つ質問が寄せられていました。

 

一つ目が、直前の操作を繰り返すショートカットキー「F4キー」についての質問。F4キーが使えたり使えなかったりすると質問者は言いますが、「それがチャンス」と田中先生は語ります。なぜなら、プログラムの動作には必ず再現性があるから。ある動作ができる条件、できない条件を洗い出し、その原因を突き止めるのが上級者になるために通るべき道なのです。そのうえで先生は、直前の操作を元に戻すundo機能がクリアされるとF4キーもきかなくなってしまうことがあると話し、そのヒントをもとに試行錯誤しながら、原因を自分で突き止めるようアドバイスしました。

 

もう一つが、Excelのセルに入力した計算式をコメントで表示するアドインを自分で作ってみた際、特定の文字列が含まれる場合に関数がうまく機能しなかったというコメントです。先生はこれに対し、「カッコではなく、関数の頭の部分(SUM関数の場合『S』の手前に何が来るのか)に注目すること」というヒントを提示しました。「=」「@」「+」「-」「/」「*」など様々なパターンが考えられますが、それぞれについてしっかり整理することで、解決策が見つかる可能性が高いということです。

 


業務効率化につながるショートカットキー「Ctrl + Shift + ‘」

授業が中盤を迎えたタイミングで話題は、先生が“今皆さんにお伝えしたいこと”だと話す「ショートカットキー」へ。

 

「今日一個だけ覚えてください」と先生が話すのが「上のセルをコピーする」操作ができるショートカットキーです。あるセルを下のセルにコピーしたいとき、以下のように複数の手段が選択肢に上ります。

 

・上のセルを「コピー(Ctrl + C)」して、下のセルに「ペースト(Ctrl + V)」
・下のセルを選択してCtrl + D

 

そして、今回先生が紹介するのは以下のショートカットキー

 

・Ctrl + Shift + ‘(シングルクォーテーション)

 

これは、上のセルをコピーして“同時に編集状態にする”操作を可能にするショートカットキーです。「これ、覚えておくとめちゃくちゃ早いんですよ」と田中先生。

 

ここで、先生は下のExcelシートのB列に記載された名前のうち「田中」だけをオートフィルタで絞りこみます。そのうえで、先生は最下部となる11Bセルにカーソルを押し「Ctrl + D」を入力しました。すると、入力されたのは「桜井」です。

 

 

 

「Ctrl + D」は非表示のセルに対しても機能するため、ソートをかけた状態では見えていなかった10Bセルの「桜井」がコピーされてしまったというわけです。

 

 

 

仕事でオートフィルタを日常的に使っているという方は多いでしょう。そんな方は、フィルタをかけたうえで、表示されている中で一番下のセルをコピーしたいという場合も少なくないはず。その際、「Ctrl + Shift + ‘」を知っていると知らないとでは、業務効率に差が生じるのです。

 

ただし、「Ctrl + D」と「Ctrl + Shift + ‘」の「どっちがいいというわけではありません」と田中先生。目的に応じて両者を使い分けることが重要なのです。なお、「Ctrl + D」は複数のセルをコピーできるのに対し、「Ctrl + Shift + ‘」は一つのセルしかコピーできないという違いも存在します。

 

さらに「Ctrl + Shift + ‘」の注意点として、先生から補足されたのが、「日付の入力されたセルをコピーするとシリアル値になってしまう」というポイント。そのまま日付形式でコピーしたいという場合は「Ctrl + Shift + “(ダブルクォーテーション)」が役立ちます。

 

 

 

上記で今回紹介する先生の知見は以上です。実際の授業動画ではデモ画面付きの解説が受けられるため、より実践的な学びとなるはずです。ぜひ、Schooにアクセスしてそちらもご覧になってみてください!

 

文=宮田文机

今回取り上げたSchooの授業はこちら!
『コピーのショートカットキーを知り業務効率化』

 

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